3月29日(金)から3月31日(日)の3日間、日本橋堀留町のHaunt1910にてグループ展『TACKING CITY NIHONBASHI』が開催されます。再開発が進む日本橋エリアという“未完成な場所”で、若手アーティストのオートモアイ、玉山拓郎、西村卓、藤原麻里菜が、それぞれ自由なアプローチで制作した作品が展示されるアート展です。

本展示会にはちょっとした仕掛けがあり、メイン会場は別の場所なんだとか。来場者にちょっとしたサプライズを楽しんでもらいたい、という想いを込めているそうです。

今回ラフマガでは、究極の『無駄づくり』をさまざまな表現方法で展開しているYouTuber・藤原麻里菜にインタビュー! 本展示会の新作や作品制作の原動力についてうかがいました。

今回の新作は「作品の映像化」

――普段は自分から『無駄づくり』の活動を自ら発信している藤原さんですが、今回のように依頼を受けての制作というのは、気持ちの面で違いはありましたか?

今回は、依頼を受けた際に「言われた分だけ制作費を払います。最終的に展示で発表できればなんでもいいです」って言われて。『無駄づくり』って別にアートとしてやってるわけじゃないんですけど「それでも全然いいよ」みたいな感じだったんで、お金もらって作るんだったらいいなって(笑)。

それに、作るものに対して特に縛りはなくて。初めに伝えた案から最終的にだいぶ変わっちゃったんですけど、なんにも言われなかったので(笑)、のびのびと取り組めました。

――今回はどういった作品を作られたのでしょうか?

今回は、すごく高価な材料を使って物を作るというよりは、安く、適当に作ったものを映像としてまとめようと思ったんです。なので、スタジオを借りてカメラマンに撮影してもらって、ナレーションもプロにやってもらって。そうやって動画で新しい『無駄づくり』をしてみました。

『二度寝マシーン』

――その映像が今回、これまでの作品の展示とともに会場で流されているんですね。

そうです。以前作った作品と新作の映像を流しています(『二度寝マシーン』『イヤホンを絡ませるマシーン』『小銭を集められる靴』の3本)。以前自撮りして編集した動画もあるんですが、今回は“小売”をテーマに新しく作りました。

商店街の店とかスーパーとかの、あの“物をめちゃめちゃ売ろうとする感じ”が、ずっと面白いなと思ってたんです。そういう派手な広告とかネオンとか看板とかって、普段はあまり意識しないと思うし、何気なく日常に入り込んでいるものだけど、実は「けっこうヘンなこと言ってるぞ」みたいな。その面白さを一度ちゃんと考えてみたくて、今回の展示会の作品にしました。

『イヤホンを絡ませるマシーン』

――確かに、今回展示されているようなネオンの看板ってよく見かけますけど、店名やメニューの間に、あまり関係ないような変なイラストとかありますよね(笑)。

あれ、絵のテンプレートがめっちゃ入ってるんです。それを見るだけでもすごい面白くて(笑)。

世の中にある“ズレ”に焦点を当てたい

――今回、作品を通して伝えたかったことは?

世の中に売っているものって、便利なように見せてるけど実はあまり便利じゃなかったりとか、意識していないけど、実は“ズレ”のようなものが生じていたりするんじゃないかって思っていて。そういうものに注目してずっと『無駄づくり』をやってきたなかで、「これが面白いのかなぁ」と思えるものを映像でまとめてみました。

『小銭を集められる靴』

――制作で苦労した点やこだわったところは?

なんとなく「こういう映像を作ろう」っていうフワフワしたイメージで作り始めたんですけど、上手くいかなくて。本当はすごくカッコいいCMとか撮りたかったんですが、全然撮れなかったので、急きょ青汁のCMみたいな生活感のあるものにシフトしました(笑)。

――(笑)。でも、いつかカッコいい映像も撮ってみたいですか?

そうですね。本当は海外の方にも楽しんでもらいたかったので、日本語の物だけで作りたくなかったんですけど、結局自分がずっと見てる広告が日本語だから、外国の物の面白さを表現するのが難しくて。だから、次にやるときは世界的に笑えるものづくりにチャレンジしたいです。

アイデアがひらめいたときにアドレナリンが出る

――藤原さんの『無駄づくり』(作品制作)への原動力はなんですか?

作り方を閃いたときに、すごくワクワクしますね。たとえば、「空を飛ぶマシーン」って誰でも思いつくと思いますが、なかなか作れないじゃないですか。でも、「空を飛ぶマシーン」が実現できるような仕組みをひらめいたときに、すごいアドレナリンが出る感じがします。「こうこうこうして、こうすれば」みたいなものを思いつくと楽しい。あとは「これ、(動画を)公開したらきっとみんなすごい笑ってくれるだろうな」とか想像するのも楽しいです。

『インスタ映え台無しマシーン』

――どんなときに閃くことが多いんですか?

ずーっとぼーっと考えてて……なんとなく「これムカつくなぁ」という気持ちが蓄積されていって、ひらめくことが多いですね。

『呪いの藁人形デバイス』

――ということは、ムカついていた気持ちは作品を作ることによって昇華されるんですか?

そうですね。「なんで自分ムカついてんだろう」って思うのは結局自分に原因があったり、「あ、これは輪のなかに入れない私の嫉妬だな」ということに気づいたりすることもあって。(以前、BBQというツイートがあるたびにわら人形に五寸釘を打ち込むマシーンを作ったことについて)BBQのことも、今はもうどうでもよくなっていますね。

――それって精神的には良いかもしれませんが、作品づくりにおいては「ムカつく」ことが多い方がエネルギーになるのでは?

確かに。でも結局、「わ~、これムカつくなぁ」みたいなことはまた現れます(笑)。

『らくらくハイタッチくん』

――(笑)。ムカつくことはどんどん出てくるんですね。ちなみに今後『無駄づくり』ではどんな作品を作っていきたいですか?

最近はゲームを作るソフトを使い始めたので、「ゲームを作りたいなぁ」とは思っています。

――『無駄なゲーム』(笑)?

私、ゲームオーバーになるのがすごくイヤで、以前『ゲームオーバーがないゲーム』を作ったんですよ。そしたら全然面白くないってみんなから言われて(笑)。

――でも『無駄づくり』だから、つまんなくてもいいんですよね。

そうです、無駄なんで(笑)。

『札束で頬を撫でられるマシーン』

――活動において、葛藤はありますか? あまりに面白いものを作っちゃうと、無駄じゃなくなっちゃう!というジレンマみたいな。

そんなにないですね。“無駄”ってけっこう印象が強いワードですけど、そこにあまりこだわりはなくて。意外と便利なものを作っちゃって、『別に無駄じゃないですよ』ってコメントをもらうこともありますし(笑)。作ってて楽しければ全然いいですね。

めちゃくちゃシンプルに面白いものを作りたい

――『無駄づくり』以外に作ってみたいものはありますか?

展示とかもそうなんですけど、私はあまり自分から「これ作りたい! これやりたい!」って思うことはなくて。人から「やってみない?」って言われて初めて「どうすればいいんだろう」って考えて、それで面白いことを思いついてやる気になることが多いですね。面白いことを思いつくと、自分でもやりたくなってくるんで。

今回のテーマが「小売」だったんで、派手なデザインで「売るぞー!」みたいな“圧”を感じさせる作品ばっかりの展示会になっちゃったんですけど、いつかは、テロップとかもなくシンプルで、ずっと観られる動画みたいなものも作りたいです。

これまでの『無駄づくり』作品は、けっこう日本文化が背景にあるものばっかり(「BBQに呼ばれない」「上司に勤怠メールを送らなきゃいけない」など)なんですけど、これからは「動きが面白い」みたいにめちゃめちゃシンプルで、理屈抜きで伝わるような根底の面白さを表現したいと思っています。

――では最後に、これから『TACKING CITY  NIHONBASHI』に来場される方に向けて一言メッセージをお願いします。

(会場の構造を踏まえて)この会場ってなかなか入れるものじゃないと思うし、「ここ、入っていいのかな?」って気持ちになれるところが、まずポイントかもしれないです。新しい展示方法だと思うので、そこも楽しみに観に来ていただけたらと思います。

グループ展『TACKING CITY NIHONBASHI』

■開催日時
2019年3月29日(金)17:00 – 22:00
2019年3月30日(土)11:00 – 22:00
2019年3月31日(日)11:00 – 20:00

※最終入場は終了30分前まで
※再入場はできません。
※3月29日(金)は玉山拓郎の作品は鑑賞不可となりますのでご注意ください。
※時間変更の場合もございます。

■参加アーティスト
オートモアイ、玉山拓郎、西村卓、藤原麻里菜

■入場料
1,000円(要事前登録)
https://passmarket.yahoo.co.jp/event/show/detail/010599104hbkr.html

■会場
Haunt1910
〒150-0031 東京都中央区日本橋堀留町1-9-10 上野ビル1F
人形町駅徒歩4分/小伝馬町駅 徒歩5分/馬喰横山駅徒歩8分

主催:TACKING CITY NIHONBASHI実行委員会
問合せ:nihonbashi@tackingcity.com

【注意事項】
・場内は全て禁煙となっております。
・会場への再入場は不可となります。
・場内では粉塵等により汚れる可能性がございますので、予めご了承ください。
・危険物の持ち込みはお断りします。
・近隣の住民、店舗等の迷惑になる行為は絶対におやめください。
・スタッフの指示に従わない場合は直ちに退場して頂きます。その際、料金の払い戻しはございません。
・お客様が参加されている様子が取材・撮影の対象となる場合がございます。その写真・映像は広告宣伝、報道、プロモーション等に使用することがございます。
・エリアによっては入場制限をかけることがありますので、予めご了承ください。
・作品には特別な案内が無い限りはお手を触れませんようお願いいたします。
・入場口では皆様のお荷物をチェックさせていただきますので、予めご了承ください。