オナラを自在に操る男として今、話題沸騰中の市川こいくち。『月曜から夜ふかし』(日本テレビ)や『探偵!ナイトスクープ』(朝日放送テレビ)などの番組にも出演し、ブレイクの兆しを見せています。

ピン芸人である市川こいくちの、唯一無二の武器と言えば“オナラ”。市川はオナラを自在に操ることができ、“オナラものまね”や“オナラで楽器演奏”などユニークな芸を披露しています。

ラフマガでは、世界に向けての活躍も視野に入れているという市川にロングインタビューを敢行。オナラ芸の誕生秘話や、動画にも登場する家族についてなど、さまざまな角度から“市川こいくち”に迫ります。

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オナラのイメージを変えるべく、奮闘中!

――テレビ出演が続いたと思いますが、反響はどうでしたか?

そうなんです。ここのところ、『月曜から夜ふかし』(日本テレビ)や『ウチのガヤがすみません!』(日本テレビ)、『探偵!ナイトスクープ』(朝日放送テレビ)に出させていただきました。

ただ、ものすごく大きな反響があったわけではなく。僕が思うには、オナラ芸ってどうしても下品なイメージなので「面白い!」と反応したくてもできない“隠れファン”が意外といるんです。

公園で何人かの芸人と一緒に芸を披露していると、静かに僕に近寄ってきてくれて、コソっと「実は、あの芸、好きなんです」と言ってくれる方が結構いるんですよね。「実は……」という方が結構多いので。実際の数字の反響の10倍ぐらいはあるのかなと思っています。

――『月曜から夜ふかし』(日本テレビ)では奥さんが登場したり、YouTubeでは娘さんが登場したり、家族総出でやっているのが面白いですよね。

芸歴も結構いっているので、ここはもう、家族で束になってかかっていかないとダメだなと。お笑い界も層が厚いですからね。

嫁さんはすごく協力的なので、本当に感謝しています。基本的に新しいオナラネタができた段階で、嫁さんにまず見せてバカ笑いしたら採用。逆にそうでもなかったら、嫁さんに聞きながら直すことも。嫁さんはわりと、漫才やコントよりも、オナラ芸みたいな笑いのほうが好きみたいで。結婚する前からもう10年以上見せていますが、ずっと笑ってくれています。

娘に関しては迷いもありつつ、やっぱり家族一丸でいこうと。オナラ=下品なモノというイメージを変えたくて、見やすくすることを考えています。家族の中だったらオナラって日常じゃないですか? 子どもがブッとしても何もおかしくない……そんな形に落とし込めないかなと思います。

――確かにオナラ芸なのに、娘さんとかが出てくると急にほっこり感が生まれますよね。奥さんからオナラ芸に関して「こういうのはやめて」とかNGが出ることはあるんですか?

いや、本当に嫁さんはNGとかないんですよ。『月曜から夜ふかし』(日本テレビ)に出演したとき、僕がお尻から水を吸い込んで、嫁さんが持っていたロウソクを消すというネタをやったんです。後から放送をよく観たら、僕(のお尻)から出た水に嫁さんが自分が持っているロウソクを近づけてくれていて。これ、愛がないとできない! お尻から出た水って普通に考えたら汚いのに、芸を成功させようと嫁さんが頑張ってくれて、思わず泣きそうになりました。

――オナラ芸なのに家族愛という感動があり、それでいて笑いを感じる。オナラ芸の新しい領域に到達していますね。

ありがとうございます。結局、そこしかなかった気がします。「どうしたら売れるだろう」って考えて30年間オナラ芸をやってきた中で、やっぱり家族を持てたことが自分にとって大きかったので、それを使ってみんなでやっていこうかと。それに奥さんも「がんばろうよ」と言ってくれた。そこがファミリー層を含めて伝わっていけば、面白くなっていくんじゃないかなと思う。

――ちなみに、そんな奥さんとの出会いはどんなものだったんですか?

これ、すごい話で。昔、ジョイマン・高木晋哉と一緒に3年くらい住んでいたことがあって。その当時、僕と高木と女性2名で所沢で飲んだんですけど、そのときの女性の1人が今の奥さんなんです。ちなみに、高木もそこに来ていた女性と結婚した。そのときの2組がどちらも結婚したんですよ!

――高木さんのお子さんは「ナナナ~」にかけた名前(南奈)ですが、市川さんも自分の子をオナラにかけた名前にしようとは思いませんでしたか?

さすがにオナラだとイジメになりますからね。先輩とかには「ふうこちゃん」とか少し匂わせてみたら、とは言われましたけど、大人になった時に説明ができないですからね。でも、男の子だったら少しは考えたかもしれません(笑)。

小学3年生のあの日、オナラ芸に覚醒した

――最初にオナラを自在に操れることに気づいたのはいつですか?

遡ること30年くらい前で、小学3年生か4年生くらい。実は、ひいおじいちゃん(父親の祖父)と伯父さん(父親の兄)もできたらしいんです。だから家系的な遺伝子があるのかもしれません。

実は、四つん這いや腰を浮かせるなど、やりやすい体勢というのがあって。その体勢を家でしていたときに、肛門の括約筋が自在に動かせることに気が付いた。それをやり始めてから楽しくなって、2,000発ぐらい続けてやっていました(笑)。

――自分だけで楽しんでいたオナラ芸を、最初に人に見せたのもその頃ですか?

そうです。(オナラを自在に操れることが)すごすぎて、自分の中で抱えきれなくなったといいますか、友だちに見せたいという願望がムクムクと湧いてきました。

それで見せてみたら、みんな驚くくらい笑ってくれましたね! 少年野球で同じチームだった1学年下の子が、弟子入り志願のために僕の家に訪ねてきたぐらいでした。半年ぐらい教えてあげたら、その子たちも10発ずつくらいはできるようになっていました。

――まさにオナラ塾ですね! そこからなぜ芸人になろうと?

僕は三重県出身で名古屋よしもとにオーディションで入ったのが最初なんです。

小学生のときにオナラ芸でみんなが笑ってくれたのが原点だったと思います。ただ、オーディションの頃はまだ尖っていたので、オナラ芸はしませんでした。当時、坊主だった僕は壁に頭をこすりつけて「マッチ棒」という芸で(笑)。今思うと、“なんでオナラ芸をやらなかったんだろう”と思います。

だって、オナラ芸は唯一無二で、名刺代わりになりますから。やっぱりみなさんが言ってくださるのはオナラ芸なんですよ。だから年々、それを考える時間が増えています。芸として確立させてから20年近く経っていますが。

――ちなみに、ネタ中ってオナラの匂いはどうなっているんですか?

僕のオナラ芸は括約筋で空気を吸い上げているんです。だから基本的に、体の中の空気ではないので匂いはない。ただ、テレビなど何かここぞというときは食事を抜きます。丸2日間とか食べないで腸を空っぽにすると、匂いがまったく出ない。最大で3日間抜いたことがあるくらい、かなりストイックにやっています。

汚い芸なので、少しでも受け入れてもらう為にも、そこはキレイにして臨みたい。やる以上は最高のパフォーマンスを見せたいので、オナラ芸において自己管理は、本当に大事です!

――そんなストイックだなんて驚きました! ではオナラレパートリーの中で、これはというのは何ですか?

いちばんグローバルだなと思うのは、オナラでドナルドダックのものまね。これはイチオシですね。海外だとオナラで音が出るっていうのが下品というか、違和感があると思うんですけど、それも払拭できるんじゃないかなと。村上ショージ師匠や間寛平師匠の前でやったことがあるんですけど、このネタのウケはほかのネタに比べて頭一つ抜けていた。

――グローバルという話が出ましたけど、海外進出は考えていますか?

僕、実は『Asia’s Got Talent』に出て、めちゃくちゃウケたんです。セミファイナル候補にも名前を挙げてもらったりしていた。その時は進めなかったんですけど、「世界でも通用するんだな」ってその時に実感した。本当に狙ったところで全部ハマって、日本よりもウケがよいほどでした。

今は新型コロナウイルス感染症の影響で世界に出ていくのが難しくなっていますが、これが落ち着いたらアジアだけでなく、北米やヨーロッパとかも視野に入れていきたいなと思っています。オナラ=下品という意識が何かでちょっとでも変われば、パーンと突き抜けることが可能なんじゃないかなと思います。

オナラに関して、松下誠司さんという有名な方がいるんですよ。その方はラスベガスで2週間ショーをやって、4億円稼いだらしくて。ハリウッドのオナラの音は、松下さんのオナラの音が使われていることがほとんどというくらい、オナラ界のレジェンドなんですよ。そこを目指していきたいと思っています。

――では、オナラ芸の今後の野望を教えてください。

オナラ芸っていうものは、見せ方なのかなって思うんですよ。例えば、オナラでギネス記録は何かしらかでは取りたい。あとは知名度を上げていく。オナラ=僕というイメージがついてきたので、そこの強化をどんどん進めていきたいですね。

市川こいくち

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YouTube:『おなら芸人市川こいくち』

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