3月17日(日)、東京・吉本興業株式会社東京本部にて、こどものためのワークショップ博覧会『ワークショップコレクション in よしもと』が開催されました。

このイベントは、子どもたちの想像力や表現力を刺激するワークショップの全国普及と発展を目的としたプロジェクトで、今回は、新宿のど真ん中にある小学校の校舎を舞台に、数多くのワークショップが開催され、よしもと芸人のなかからもクリエイティブな趣味や特技を持つ芸人が工夫を凝らしたワークショップを展開しました。

今回は、その『よしもと芸人スペシャルワークショップ』と『よしもと芸人による工作ワークショップ』を中心としたレポートをお届けします!

女と男・和田ちゃん、得意の消しゴムはんこづくりをレクチャー!

午前10時から食堂で行なわれたのは、女と男による『消しゴムはんこを作ろう!』とキャプテン★ザコによる『バルーンアートコーナー』。

さまざまな消しゴムはんこを手作りしている女と男・和田ちゃんが教えるこのワークショップは、“消しゴムはんこを誰にでも簡単にできる作り方を教える”という内容。まずは消しゴムに入る大きさのイラストを紙に描き、トレーシングペーパーに写し描きしたものを裏返して、さらに消しゴムの緑色の部分に写すという作業からスタートします。

見本のイラストも用意されていましたが、参加者は恐竜、犬、家、オリジナルのキャラクターなど各々、自由に描いていきます。

そして、書き写した線に沿って掘っていくという工程へ。初めての作業に戸惑いを見せる参加者へは「消しゴムはんこに味が出ます」(市川)「失敗やと思っても味が出るので大丈夫です」(和田)と、やさしく声をかける女と男の2人。

イラストはもちろんのこと、彫り方によっても個性が出る消しゴムはんこ。オリジナリティ溢れる名作がたくさん生まれ、和田ちゃんは「すごーい!」「かわいいです!」と笑顔で出来上がったばかりのハンコを、ハガキへ捺してもらいます。

このハガキは後日、参加者の元へ届くことに。その話を聞いた参加者は「えぇ、嬉しい!」と、笑顔を見せました。

キャプテン★ザコによる『バルーンアートコーナー』には、お子さん連れのお客様が次から次へと来場。ひと家族につき1人がサポートしながら、一緒にバルーンで犬を作っていきます。

が、子どもの手で作られるものは耳が短かったり、しっぽが長かったりとさまざまなバラつきが。ザコが「サイズ感が変わるのも一興ということでやらせてもらってます」と話したように、子どもたちの自主性を尊重して楽しく話しかけながら完成させていきました。

チャド・マレーンによる歌のメロディに乗せての英語レッスン

11時からはオーストラリア出身のチャド・マレーンの『チャド・マレーンによる語学教室「Havng fun in English」』が開講。相方のティ・カトウは子どもたちと一緒に学びます。

参加者の名前を覚えるために、「メリーさんの羊」のメロディに合わせて自己紹介をすることに。

モジモジと恥ずかしがる子どもが多い中、「人の目を見て話さないとね!」「イエスとノーははっきりと言おう!」など明るい口調でハキハキと声をかけるチャド。小さな声でも、目を見てレスポンスできた子どもを「はっきり言えるようになったな。ブラボー!」と褒めつつ、「ブラボーはイタリア語やけどな」と笑わせます。

全員の自己紹介が終わると、今度は自己紹介を参加者同士でパスしていくゲームを敢行します。

恥ずかしくて黙ってしまう子どもの気持ちに変化をつけるために、「スター(星)になろう!」と言って体を大きく見せる動きを全員でしながら、「輝くは“Shine”やで!」と体験の中に語学を交えてレクチャー。最後は英語版「だるまさんがころんだ」をみんなで行なうなど子どもたちが楽しめる要素を盛り込んだ内容で、笑顔を引き出しました。

12時過ぎから行なわれたのは、ユニークな小道具を使ったパフォーマンスが人気のくまだまさしによる『サングラスづくり』。

まず、おなじみのネタで子どもたちを和ませたくまだは、台紙を使ったサングラスづくりをレクチャー。「本気で出せば3分で終わっちゃうんで、ゆっくりやっていきますよ」と呼びかけながら、丁寧に工程を説明します。

途中、参加者の言葉に対して丁寧に耳を傾けながら、くまだまさし流のおもてなしが。変顔をしたポスターやお面などが手渡されるたびに、参加者からは笑みがこぼれました。

ロバート・山本「自分の頭の中にあるものを描いて」と呼びかけ

12時、そして12時45分から2回に渡って行なわれたのは、ロバート・山本博による『むちゃぶりかみしばい~みんなで紙芝居を作ろう!~』。

相方・秋山竜次のむちゃぶりによって、イベント『ロバート企画』内で紙芝居をつくるようになった山本。「決められたタイトルの絵本を1週間後発表すると言われて。絵も描いたことはないし、作品を作ったこともなかったんですけど、言われるがままつくっていたら、(そのコーナーが)人気になって絵本『むちゃぶりかみしばい』を出せました」と挨拶します。

「絵がうまく描けるわけではないので、先生の絵本は5枚。物語が多めです」と説明しながら、独創的なクスッと笑える紙芝居を披露。そして、山本が提案した3つのむちゃぶりから、子どもたちに選んで絵を描いてもらうことに。

「下手でもいいんだよ。僕だって、絵は描けないんですから。自分の頭の中にあるものを描いてみて」と声をかけ、子どもたちのイマジネーションを掻き立てました。

13時から中庭では、バッドボーイズ・佐田正樹による『DIYワークショップ』が開催されました。

つくるのは、本や小物などを入れる収納ボックス。板を木工ボンドで貼り付けて、釘で固定し、色を塗ったら完成というもの。シンプルな工程ですが、子どもにとっては大変な作業です。

思い通りにできない子どもたちや手こずっている親子を見つけると、すぐに声をかける佐田。滞っている理由を聞いたり、やり方を説明したりしつつ、実践してもらうことを第一に進める姿が印象的でした。

明るくわかりやすい科学を教えた理系大学先生芸人!

13時45分からは、理系大学先生芸人・黒ラブ教授による「お笑いサイエンス実験ショー」。

まず、ネタライブでやっている“笑って学べるネタ”を披露した黒ラブ教授。「今日は大人も子どももとっさに見せられるような、100円ショップとかに売っているような買いやすいものを使った実験を用意しました」と説明して、実験に取り掛かります。

最初の実験は「風船にレモンをかけるとどうなるか?」というもの。テレビ番組や動画サイトに上がっている実験ではパーンと勢いよく割れる様子が流されていますが、黒ラブ教授曰く「割れる風船もあれば、割れない風船もある」とのこと。保護者から「へぇ~」という感心する声が上がるなか、「レモンの皮にあるリモネンが、風船のゴムを溶かしてしまうんです」と科学的なメカニズムについて詳しく説明しました。

15時15分からは、旅作家・歩りえこによる『世界の民族楽器・民族衣装を体験して世界の異文化に触れよう』が開催され、30ヶ国以上の民族衣装がずらりと並べられるなか、世界94ヶ国を巡っている歩は自身が旅した場所を写真付きで紹介していきます。

「世界中で買ってきた民族衣装を着ていただきます」と伝えると、子どもたちから「かわいい!」「初めて見た!」などの歓喜の声が。それぞれが選んだ衣装を着用して、歩がコレクションした世界の珍しい楽器を全員で演奏しました。

田畑藤本、『キングオブコント』決勝の採点を暗算!?

16時から、体育館では数学の本『漫才でわかる中学数学 基礎レベル』を出版している田端藤本が『楽しい算数』を開講しました。

計算のコツを伝授するのは、東京大学工学部を卒業している藤本。「計算が得意になると、算数って面白かったんやって思うようになってくる」と説明すると、相方・田畑は「せっかく来てもらったからには、コツを覚えて帰りましょう」と子供たちへ呼びかけました。

まずは、2桁の足し算の暗算の仕方を教えることに。学校では習う筆算は1の位から計算していきますが、「答える時、先に言うのは10の位。計算も10の位から足し算をすると、回り道をしなくて済む」と言って、その計算方法を教えます。

「104+98+103+99=?」という計算式では、子どもたちの自由な発想が光る解き方に「すごい!」(藤本)「みんな、マスターしてますね」(藤本)と感嘆の声を漏らした2人。藤本は最適な解き方として、全部を100としてそれぞれの数字からプラスもしくはマイナスして計算していく方法をレクチャーします。

応用編として、昨年の『キングオブコント2018』決勝の採点を暗算することに。藤本は「今年『キングオブコント』を観るときは、暗算の練習できるなと思っていただければ。芸人さんのウケを観て、90点を軸にするか、80点を軸にするか見極めていただければと思います」と呼びかけます。

「上級編として『M-1グランプリ2018』の得点も計算してみましょう」と言いながらVTRを流しますが、合計までの時間があまりにも短く、子どもたちから「早い! 早い!」という怒涛のツッコミが。藤本は「格式高い大会は暗算も早いんですね」とボケて、しっかり笑いを取って授業を締めくくりました。

次回は、4月20日(土)、21日(日)の2日間、沖縄県那覇市・ラフ&ピース専門学校にて『ワークショップコレクション in 島ぜんぶでおーきな祭』を開催。たくさんのよしもと芸人による楽しいワークショップなどが目白押しです。どうぞお楽しみに!