1月13日(月)に行なわれた『第五回上方漫才協会大賞』で発表された『よしもと漫才劇場オシャレ&ダサい芸人ランキング2019』。
100名を超えるマンゲキ(よしもと漫才劇場)メンバーの私服カタログを見て、劇場に足を運んだ観客が投票し、オシャレ&ダサいランキングが決定しました。ガチで取り組む芸人から笑いに走る芸人まで、それぞれの個性が生きたカタログとなっていましたが、今回はその中から、それぞれ上位にランクインした芸人同士で特別企画を実施! オシャレ芸人がダサい芸人の私服を使ってコーディネートを組み、ファッション対談を行ないました。

出典: ラフ&ピース ニュースマガジン
今回は、ダサい芸人1位に輝いたエンペラー・安井と、『MBC〜Mangeki Boys Collection〜』にて『アキナ秋山賞』と『JOURNAL STANDARD賞』をW受賞したオシャレ芸人のクロスバー直撃・渡邊の2人。「黒しかない」と安井が持ってきたアイテムに、渡邊は困り顔を見せていましたが、できあがったコーディネートはいかに……?
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安井の服は「着ちゃダメ。これがギリギリ」

私服で対談に臨んだ2人。コーディネート中の様子
出典: ラフ&ピース ニュースマガジン
渡邊「(安井のアイテムを見て)この中やったら、これ(デニムのバッグ)が1番マシやわ」
安井「服ちゃうやん!」
渡邊「(黒ばかりの服に)これからとんかつ食いに行くん?」
安井「ちゃいますよ! (僕のは)どういうファッションなんですか?」
渡邊「とんかつソースがかかってもいいような」
安井「そのための黒じゃないっすよ、普通に普段着ですから」
渡邊「考えたくないなぁ……全部黒やしなぁ。アクセントにしようか……」

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安井「(服を結び出す渡邊に)もう着るのは無理なんすか!」
渡邊「(足元にシャツを結びながら)影みたいに……」
安井「歩かれへんやん、もう!」
渡邊「こういうことや。着るよりマシ。着ちゃダメ。着たらマイナス。これがギリギリ」
安井「成立してんの、これ? 伝わってます?」

完成した渡邊によるコーディネート
出典: ラフ&ピース ニュースマガジン
――今日のコーディネートのポイントは?
渡邊「マイナス点を減らすっていう。着るとマイナスの服ばっかりなんで、ギリギリ着てない感じでまとめて、成立させるっていう」
安井「着るとマイナス! めちゃくちゃ言われてるやん。ウケるんやろなとは思うけど」
渡邊「いや、ウケるとかじゃないから。そのまま着てた方がウケるから」
安井「そんなことはないでしょ!」
ダサい芸人1位になった理由が判明!?

撮影当日の私服
出典: ラフ&ピース ニュースマガジン
――今回のランキングについて感想は?
安井「納得はしてないですよ。敗因は写真の背景かなと思いますね、僕は喫煙所で撮ったんで。オシャレとも思わないですけど、1位はやりすぎやと思いました。でも“悔しい、恥ずかしい”っていうのはだいぶありますよ。先輩とか同期に“おまえダサい”って言われるのとはレベルが違うんで。公式に“ダサいです!”っていうのがキツかったですね」
渡邊「安井のファッションは一言でいうとつまらん。全身黒、遊びゼロ。どういうつもりなのか、どう思われたいのか。ココ・シャネルが“ファッションで怖いのは失敗することじゃない、無意味なことだ”って言ってたんですよ。これ、無意味じゃないですか」
安井「なんなん、わからへん! ボロカス言われてるやん!」
渡邊「無意味そのものなんで、存在も」
安井「それファッション関係ない! 普段黒ばっかりとか言われてたから、派手なやつ(この日腰に巻いたアウター)着たら急に1位になって。ワケわかんないっすよ」
――安井さんは渡邊さんを見て、どう思われますか?
安井「僕はまずオシャレが基本的にわからないんで。でも、捉え方ですもんね。このでかいスーツ、ジャケットとかも人によっては新喜劇の衣装みたいにもとれますし」
渡邊「確かにね。トレンドのオーバーサイズのジャケットに、中の色のトーンも今年の春の淡いトーンに合うように古着屋で探してきて。靴もそれに合うように色をカスタマイズして作ったから、このジャケット用に」
安井「え!? 服買ったあとに靴を作ったってことですか?」
渡邊「ちょっとだけ邪魔にならん色を入れて、ハズしというか」
安井「もうワケわからん。僕、(靴は)1足なんで」
渡邊「これ潮干狩りに行くときの靴やろ」
安井「それやったらビーサンやろ! 靴やん!」
渡邊「とんかつソースがかかっていい用の服と潮干狩り用の靴」
安井「違うって!」
ファッションは会う人への敬意

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渡邊「考え方を変えるべきですね。ファッションっていうのは、自分のためでもありますけど、会う人に対する敬意みたいなものもあるじゃないですか。ココ・シャネルが言うてたんですけど……」
安井「めっちゃ出てくんなぁ、ココ・シャネル」
渡邊「“その日、運命の人に出会えるかもしれない。その運命のために私は可愛くあるのよ”って。今日、着飾って運命の人に出会ったときに素敵って思われる、運命の人と結びつくために努力をするっていうのがファッションであって。さっきの安井の格好で、もし運命の人とすれ違ってもツバかけられるだけ」
安井「言い過ぎやろ! どんな服なんすか!」
渡邊「そんなことになるでって。あれは“ツバかけてください”ってやつや」
安井「確かに服を買いに行くとしても、同期についてきてもらって、これくらいの値段で合いそうなやつがあれば買ってきてもらうみたいな」
渡邊「その大喜利の答えがこのファッションでしょ?」
安井「別にボケてるわけじゃないんですよ! 基本的にファッションに興味がないんですよ。でもダサいと言われたいわけでもないんで、だから無難な黒とか、当たり障りないのを着てるんです」
渡邊「全部投げ出してる状態の男なんで。このまま更生させないと人生全部台無しになるから」
安井「そこまで……!?」
渡邊が一目置くマンゲキメンバーは?

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――マンゲキメンバーでオシャレだな、と思う人は?
渡邊「黒でいうと、ジソンシン・酒井くんはオシャレやなと思いますよ。けっこう黒でまとめることが多いんですけど、上手に合わせてるし。ファッションに色気がありますね」
安井「確かになぁ〜。容姿も込みですけどね、酒井さん単純にかっこいいから」
渡邊「だんだん顔が服についてきて、似合う顔つきになっていくんです。確かに酒井くんは男前ですけど、男前の方が服が似合わんかったりするんですよ。キレイすぎるとそっちが勝っちゃって、服が抜けちゃうというか。僕みたいなブサ顔くらいな方が、頑張ればバランスはよくなるんです。この顔史上1番抱いてます」
安井「この顔史上!? 僕がこの人には勝ってるっていうのは、マユリカ・阪本さんですね。ホンマに僕が小学校のときに着てた服みたいなのばかりを着ているイメージです」
渡邊「それで阪本の方がちょっと勝ってるんやったら、(安井は)昔のファッションの方がよかったんちゃうか? 悪化してる」
安井「うそでしょ?」
渡邊「気づいてないけど、もうボロボロよ。ファッションの満身創痍」
安井「阪本さんには負けてないと思うなぁ。あとニッポンの社長・ケツさん。そこのツートップには絶対負けてないですね」
渡邊「ケツはケツのキャラクターに合ったファッションしてるから」
安井「そうかなぁ」
このままだと殿堂入り確定
――ダサい芸人1位になって変わったことは?
安井「昔よりちょっとずつ服を買うようにはなりましたね。この前、6万円くらいのアウターを買いましたよ。すっごい高いやつ、黒の。中に紐がついてて、暑なったとき手に持たんでいい、肩に背負えますっていう」
渡邊「だからホントに逆方向にお金を使っちゃうんですよね、こういうタイプって」
安井「でも店員さんも言ってくれましたよ。これ背負ってもらったらって」
渡邊「在庫処分したいからや」
安井「押し付けられたんすか!」
渡邊「全然売れへんから」
安井「むちゃくちゃや! ウソでしょ! でも来年は上を目指したいですね」
渡邊「安井にメッセージがあるとしたら……生きててほしい、ダサ死するんちゃうかと思って。せめて生き続けてほしいですね」
安井「ダサ死ってどういう状態!? 来年はダサい(ランキング)には入りたくないですし、オシャレ(ランキング)の上位に行けたら大逆転劇ですよね。そんなことより、来年絶対開催してほしい。今年だけで終わったら一番地獄なんで」
渡邊「このままやったら5年後には殿堂入りしてると思います」
安井「それだけは避けます!」
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それぞれのファッションへの姿勢が明らかになった今回のインタビュー。“オシャレ芸人”が“ダサい芸人”をコーディネートする特別企画は全3回を予定しています。個性あふれるスタイリングを引き続きお楽しみに!
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アインシュタイン・河井インタビューオシャレ芸人×ダサい芸人ファッション対談
クロスバー直撃・渡邊×エンペラー・安井
<公開予定>
4月8日(水) コウテイ・九条×さや香・新山
4月10日(金) ラニーノーズ・洲崎×てんしとあくま・かんざき※公開日は前後する可能性がございます