2月27日(木)、東野幸治によるエッセイ集『この素晴らしき世界』(新潮社)が発売されました。

『週刊新潮』(新潮社)での2年間にわたる連載に、加筆・修正を加えた本書。東野だからこそ書ける、吉本興業に所属する芸人たちのさまざまなエピソードが綴られているだけではなく、極楽とんぼ・加藤を題材にした書き下ろしやキングコング・西野による“東野幸治論”が掲載されるなど、読みごたえ十分な1冊となっています。

今回は、刊行を記念して東野にインタビューを実施。執筆の裏側から、吉本興業に対する想いまでが語られました。

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続編はほかの芸人に書いてもらいたい

――発売おめでとうございます。早々ではありますが、すでに続編は構想されていますか?

この本が万が一ヒットしたら、『この素晴らしき世界2』をやりたいですね。でも、そのときは僕じゃなくて、違う人に書いてもらいたいです。(吉本興業は)6,000人も芸人がいる会社ですから。この人がこの人を、というおもしろさもあるし。僕はやりきりました! 誰かがバトンを受けてくれたらいいのかなとも思っています。

誰が書いてくれるかな……千原ジュニアとか、宮川大輔とか。ほっしゃん(星田英利)や矢野・兵動の兵動さんもおもしろそうな文章を書いてくれそうな気もする。関西バージョン、関東バージョンにして、関西をメッセンジャーの黒田が書いて全員に嫌われるとか、関東は品川庄司の品川が書いてみんなに嫌われるとかもおもしろいですね(笑)。

――エピソードが語られたご本人のコメントがおもしろかったです。皆さん、怒っていないんですね。

そんなにひどいことを書いてるつもりはないんですけど、意外と書いてたんですね(笑)。みんなにそう言われるんで……。たぶん、怒ってる人もいると思いますけど、面と向かって怒られたことはないです。

掲載前に本人にチェックしてもらったんですが、陣内智則くんからは「見え方が悪くないですか」、(極楽とんぼ・)加藤くんからは「(相方である)山本の罪状が違います」というクレームがきて(笑)。僕も世間と一緒ですから、山本が何したのかをよく分かってないまま書いたのでそこは直しました。

全員に書籍も送ったんですけど、反応があったのは藤井隆くんだけです。あとの人は、僕の本にまったく興味がないのか、ムカついているのか、吉本興業のルーズさで届いていないかだと思います(笑)。そんなもんです。

宮川大助・花子を通してダウンタウンを書いた

――執筆にあたり、人選はどのようにされたのですか?

書きたい人を書かせてもらいました。『週刊新潮』編集部は、“明石家さんま物語”とか、“松本人志物語”とか、“今田耕司物語”とか、そういうのを書いてほしかったと思うんですけど、(結局は)自由に書かせてくれました。

大西ライオンとか中山功太とか、そのとき思ったことを書いただけなんです。ただ、宮川大助・花子さんのことは以前から書きたいと思っていたので、想いが強くなりすぎて、ふだんは何も言わない新潮社の人から「テイストが急に変わるんで書き直してください」って言われてしまって……。

ダウンタウンさんを書かない代わりに宮川大助・花子さんを書くことによって、僕の中ではダウンタウンさんを書いたつもりになっているんですよ。一番熱を帯びて書いたら、まさかのダメ出しで。でも、僕もそこだけ常軌を逸して書いてたんでしょうね。言語化できないけれど、それぞれの芸人さんに対しての書く理由が自分の中にあるんだと思います。

――リットン調査団については藤原さん、水野さんのお二人とも書かれています。

書きたい人から書いていっているので、(連載開始から2年も経つと)だんだん書くつらさが出てきたんです。最後、どうしようって。

なんとなく自分の中のルールでコンビを書くときは1人書いたら相方を書かないようにしていたんですけど、たまたま『水曜日のダウンタウン』を観ていたら、“未だにバイトしてる最も芸歴が長い芸人、リットン調査団説”があって。水野さんがネットカフェでトイレの便器を磨いているのを見て、いてもたってもいられなくなって、自分の中のルールを破って水野さんを書こうと思ったんです。

新潮社の人も“ふざけんなよ!”と思ったんじゃないですかね。「最後は、松本さんか浜田さんだろう!」って言ったと思うんですけど、泣く泣く載せてくれたんですよ。こんな良い会社ないと思います。本が売れないと言っているこのご時世に、本当に申し訳ない。

吉本興業の成長を真横で見ていた

――エッセイを通じ、吉本興業という会社のおもしろさが感じられました。

そうですね。10代から70代までが同じ会社に所属して芸人でやっているわけですから、ジェネレーションギャップもあるし、ジェネレーションギャップっていう言葉すら知らない人もいるし。さまざまな人がいるところがおもしろいですよね。育ってきた環境も文化も違うので。吉本興業だからこそ出せる幅の広さだと思います。

30年以上やらせていただいて、林正之助会長とも直接お会いしているし、みんなで東京に進出して、吉本興業がどんどん大きくなっていく時代を真横で見させていただいたのは良かったのかな。もちろん良い思い出も嫌な思い出もあります。『この素晴らしき世界』という本が出ることで、そういうことも行間に感じとっていただければ嬉しいですね。

 

芸人の個性とともに、吉本興業の歴史も垣間見えるエッセイ集『この素晴らしき世界』。ぜひお手に取ってご覧ください。

『この素晴らしき世界』(新潮社)

価格:1,430円(税込)

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『東野幸治の幻ラジオ』

東野幸治YouTube公式チャンネル:https://www.youtube.com/channel/UCSK4Ikp1v5WPe30pTJVe6Zw

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