3月8日(日)に行なわれる『R-1ぐらんぷり2020』(関西テレビ・フジテレビ系列)を前に、“ひとり芸”日本一の座を虎視眈々と狙うファイナリストたちを直撃! 第3回は、2015年大会まで5年連続で決勝の舞台を踏んできたヒューマン中村。

「地の底をはいずり回った」という苦悩の日々を経て、5年ぶりの“復活”となった今大会への意気込みを聞いてきました。

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5年ぶりの決勝に「いろんなことを思い出して涙が…」

——5年ぶりの決勝進出、まずは今の心境から聞かせてください。

2015年は敗者復活からの決勝進出でした。その後の大会でも、敗者復活に出場するため決勝当日はフジテレビにいたんですけど、準々決勝で敗退した去年は、決勝を家で見たんです。すごく悔しかったし「オレはこのままフェードアウトしていくのか」と思うと怖かったので、今回、また決勝に残れたのはめっちゃ嬉しい。これまでで1番嬉しいかもしれないですね。

——決勝進出者発表で、名前が呼ばれた瞬間のお気持ちは?

「ああ、呼ばれたなあ〜!」みたいな。最初は実感がなかったんですけど、隣に座ってた守谷日和の名前も呼ばれて、めちゃくちゃ喜んでる姿を見てたら、僕もなんかウルッときてしまって……決勝進出での涙は初めてでした。5年かかったっていうのがやっぱりデカいですね。初めて決勝にいった時はピンになって2年目とかやったんで、正直「あ、ラッキー!」みたいな感じで(笑)。『R-1』に関しては地の底を這いずり回ったんで、今回はいろんなことを思い出して涙が出てきたんだと思います。

——この1年、『R-1』に向けて、気持ちや取り組み方に変化はありましたか?

毎月ライブをしてネタをいっぱい作って、というのは毎年なので、急に変わったことはないですね。ただ、机に向かう時間をめっちゃ増やしました。ファミレスや喫茶店でネタを考えるんですけど、いつも結構ダラダラしてて「思いつかんから帰ろう」みたいなことも多かったんです。それを「何か書くまで帰らん」という方向にしてみようと。あと、一昨年は単独ライブばっかりやってたんで、去年はピン芸人に限らず、いろんな芸人とのユニットライブもやってみました。ちょっと違うことをして、何かがネタに返ってくればいいかなって。

——ネタづくりの時間を増やした、と。

僕、メンタルが弱いんで、自己啓発本とかビジネス書とかをめちゃくちゃ読むんですけど、共通して書いてあるのが“とんでもない量をやれ”“圧倒的な努力をしろ”みたいなことなんで、「じゃあ、やってみよう」と。ちょっと自分にも酔えるじゃないですか(笑)。意識も変わりましたし、そうやってできたのが今年のネタやったんで、よかったと思ってます。

フリップだけじゃないところを見せたい

——そんな中で始まった今大会の予選ですが、手応えは?

3回戦がすごくよくて、その時に「あ、このネタいいかも」とは思いましたね。準々決勝ではまた違うネタをやったんですけど、去年、落ちてるところなので、そこはめちゃくちゃ怖かった(笑)。結果が出るまで4日ぐらい待たないといけなくて、ドキドキしてマジで寝られませんでした。あれが1番しんどかったかも……。

準決勝に進んでからは、すごく楽になりましたね。「準決勝でネタができるだけでもいいやん」みたいな気持ちで、それがよかったのかなと思います。今までは「絶対ウケなアカン」っていう緊張感がすごかったんですけど、今年はほんとに「楽しんでやろう」ぐらいの感じやったので。

——準決勝ではコントをされていましたが、フリップネタのイメージが強いヒューマンさんだけに、意外だと思われる方も多かったのではないでしょうか。

完全に作戦通りですね(笑)。単独ライブではコントもたくさんやってますし、漫談など、結構いろんなネタをしてるんですよ。そこも挑戦の1つで、「フリップじゃないネタもありますよ」っていうのを『R-1』で見せたかった。この5年は、フリップじゃないネタをやって、準決勝や準々決勝で落ちてたので……言ってみれば2015年までが“フリップ期”で、2016年からは“フリップじゃない期”。フリップネタも作り続けてるんですけど、違うことをやった方が視野も広がるし、できることも増えるかなと。

——そう考えるようになったきっかけは何だったんですか?

直接のきっかけというわけではないんですが、2015年大会の決勝で何の爪痕も残せなくて、ファーストブロックで負けちゃったんですね。で、オンエアが終わった時に、審査員をされていた桂文枝師匠が話しかけてくださったんですよ。「そろそろフリップはもういいんじゃないか」みたいなことを言っていただいて、「ああ、確かに違うネタもやっていかんとな」と。ずっとそこにしかいられなくなるから、成長するために……という意味で言ってくださったのかなと思って、すごくありがたかったです。

神社、トイレ掃除…「いろんなものにすがってたなあ」

——賞レースでは、願掛けやゲン担ぎをされるほうですか?

勝負パンツ的なものはありますね。芸人がよくお世話になっている飲み屋のママさんがいるんですけど、その方からもらったパンツは勝負パンツになるって言われてるんです。僕も5着ぐらい持ってて、まさに今回もその勝負パンツで準決勝に臨みました。決勝でも100%穿くと思います(笑)。

——本番前の“勝負メシ”みたいなものもありますか?

今回は準決勝の前にかつ丼を食べちゃいましたね。でも、あんまりお腹空いてない時に重いものを食べてしまったので後悔しました(笑)。神社もめっちゃ行ったし、トイレ掃除もしたし……今年はいろんなものにすがってたなあ(笑)。

——決勝進出が決まって、周囲の芸人仲間からの反応は? 印象に残っている言葉があれば教えてください。

今回の予選が始まる前に、ミルクボーイ(駒場孝、内海崇)から「ヒューマンさんと守谷さんにバトン渡すんで」って言われたんですよ。その2人で揃って(決勝に)いけたのはすごいなと。

決勝進出が決まってからも内海がすぐLINEをくれて……それも嬉しかったですねえ。(『M-1グランプリ2019』での)ミルクボーイを見て、「やっぱり頑張らんとな」と改めて思わされたっていうのもありますから。

味わってないのは、もう優勝だけ

——優勝賞金500万円の使い道は?

やっぱり、お世話になった親に恩返しはしたいですね。家をバリアフリーにするとか。あとは、金がないから後輩をいいとこに連れてってあげられてないので、ちょっといいものをおごれるようになりたいなあと思います。

——「優勝したらこんなことをするぞ!」という“公約”も聞かせてください。

これは優勝してもしなくても、なんですけど、ずっと本を出したいと思ってて。ネタ本もいいですし、エッセイ本とか、自己啓発本とか(笑)。僕、自己啓発がめっちゃ好きで、エピソードトークはヘタなんですけど物事を論理的に説明するのは得意なんで、やってみたいなと思うんですよね。『R-1』チャンピオンになったら、1つ肩書きができて説得力が生まれるので……そのうち自己啓発セミナーをやり出して、芸人仲間から「あいつ終わったな」って言われてるかもしれません(笑)。

——では、決勝で「ヒューマン中村のここを見てほしい!」というアピールをお願いします!

2015年までの『R-1』で僕のことを知ってくださってた方には、また違った一面を見せたい。初めての方には、決勝を経てさらに成長する“伸びしろ”を見てほしいですね。ネタはこれからもっと面白くなっていくと思うんで……結果がどうあれ、ホンマにここからやと思います。

——最後に、ヒューマンさんにとって『R-1』とは?

救われて、苦しめられた大会です。最初の5年は、決勝にいかせてもらったことで世間の皆さんに知ってもらえましたし、仕事もいただけた。そこから(決勝に)いけてない4年間はホンマにしんどくて、「“R-1”があるからこんなにしんどいんや」「なくなってしまえばいいのに」って。最初の5年と後の5年の“R-1からの仕打ち”が全然違ってて、飴とムチがいかつい不思議な10年でしたね(笑)。

味わってないのは、もう優勝だけ。決勝でネタができるだけでありがたいので、まずは楽しくやる。そしたらたぶん優勝がついてくると思ってます。

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あとは優勝のみ、と力強く語ったヒューマン。決勝では、これまで見られなかったヒューマンの新しい一面に注目です!

『R-1ぐらんぷり2020』

日時:3月8日(日) 19:00〜
関西テレビ・フジテレビ系全国ネットで生放送(一部地域を除く)
公式サイト:http://www.r-1gp.com

『R-1ぐらんぷり2020』決勝進出者インタビュー

【公開予定】

2月28日(金) 守谷日和
2月29日(土) ヒューマン中村
2月29日(土) おいでやす小田
3月2日(月)   マヂカルラブリー・野田
3月3日(火)   ななまがり・森下
3月4日(水)   すゑひろがりず・南條

ヒューマン中村トークライブ『後日談で前日譚で』

日時:2月29日(土)20:30 開場 20:45 開演 21:45 終演予定
会場:道頓堀ZAZA POCKET’S
料金:前売1,200円/当日1,500円
出演者:ヒューマン中村

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