シリーズ累計発行部数120万部を突破し話題となった、カラテカ・矢部太郎による『大家さんと僕』(新潮社)のアニメ化が決定しました。

1階に住むおばあちゃん・大家さんと矢部とのほのぼのとした日々の交流を描いた『大家さんと僕』は、その“ほっこり感”で多くの読者の心を動かし、続編の『大家さんと僕、これから』(新潮社)を含むシリーズで、累計120万部を突破。『第22回手塚治虫文化賞 短編賞』も受賞するほど、大注目の作品となっています。

そんな『大家さんと僕』シリーズが、3月2日(月)より、NHK(日本放送協会)にて5夜連続でテレビアニメ化されることに!

今回は完成したアニメを観ながら、著者・矢部太郎にインタビューを敢行。アニメ化に至るまでの経緯やこだわった点など、多岐にわたり話を聞いてきました!

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作風に合う“背伸びしていない感じの映像化”

――アニメ化が決まったとき、率直にどんな気分でしたか?

すごいうれしくて。NHKだし、放送時間が5分というのもこの作品に合っているなという気がしました。

本の最初のところに人物紹介のページがあるんですけど、大家さんのところは「新宿伊勢丹とNHKと羽生結弦くんが好き」って書いていたんです。実際、大家さんはNHKをよく見ていたので。そのNHKでの放送っていうのがいいなぁと。

5夜連続っていうのもいいと思うんです。なんか朝ドラみたいな感じで。まぁ放送は夜なんですけど(笑)。なんとなく、“背伸びしていない感じの映像化”って感じがしました。

――矢部さんはアニメ化にあたり、どういう部分にこだわりましたか?

そうですね、“シンプルで余韻が残るもの”になったらいいなと思って。

最初にそういった話を制作会社の方としまして。僕は背景とかもうまく描けないので、あまり凝りすぎたらちょっとなぁ……と。なので、そういう部分ははお伝えしました。僕自身、アニメでもいっぱい描かれていると疲れちゃうので、なるべくシンプルにと。

色付けについてもお話しながらで。ブラシの感じとかもかっちりしていない感じに仕上げてもらいましたね。顔がアップになった時にも線がまっすぐでなかったり、つながっていなかったり……そういうフリーハンド感がすごくうまく出ていて、僕は好きです。

――では、アニメとして出来上がったものを観たとき、どんな感想を持ちましたか?

最初に「シンプルに」とお願いしただけに、ちょっとした動きがすごく目立って、かわいいアニメになっているなと感じました。

ちょこちょこ動く大家さんを見ると“かわいく動いているな”と嬉しかったし、姿勢悪く歩く僕とか(笑)、細かい部分にまでしっかりこだわって作られている感が伝わってよかったですね。

――自身もアニメに登場しているわけですが、“自分”っていう感じはしますか?

いや、もうしないですね。作品としてしっかり仕上がっているので、逆に客観的に見ることができます。やっぱり僕が声をやってたら気になっちゃうと思うんですよ。だから、声も自分ではなく、(大人計画の)上川周作さんにお願いしているんです。でも、上川くん、なんか僕っぽいんですよ。きっと嫌がるとは思うんですけど(笑)。だから、自分ではないけど、すごい親しみはありますね。

主題歌は、少女のような声を持つあの大物歌手!

――本を出されて、それが人気になり、さらに今回、アニメ化されました。着々とヒット作としての階段を上っているところかとは思いますが、矢部さんご自身は今後、この作品がどうなっていってほしいなと思っていますか?

まずは5夜連続の5話だけの放送になりますが、その先もずっと続くような形になってくれたらいいなぁと。

実は『ちびまる子ちゃん』(フジテレビ)とか『サザエさん』(フジテレビ)みたいにずっと続いていくアニメになっていけばいいなと思っていて。それこそ、この2つのアニメがそうであるみたいに、“漫画とは別物”というアニメになっていってくれればと思っています。

でも、ひとまず、この時間帯に家に帰ってきた人がこのアニメを見て、ふわっとして寝てもらえたらいいなぁと思っています。

――「ここがアニメ化の見どころだ!」という部分はどこでしょうか?

どこって言い切るのは難しいんですけど、でも、主題歌を矢野顕子さんに作っていただいたっていうのはすごいことだなと思っています。矢野さんに作ってほしくて、僕がお手紙を書いてお願いしたんですけど、矢野さんに引き受けていただき、しかも書き下ろしてくださって。

アニメでは冒頭で少し登場するんですけど、もったいないくらいちょっとしか流れないんですよ。それがまた逆に「もっと聴きたい!」っていう気持ちにもつながるから余韻があっていいんですけど。でも、曲も全部聴いてもらうと歌詞の感じとか含めてすごく良くて。多くの人に聞いてもらいたいなと思います。

あと、大家さん役の声には、『ちびまる子ちゃん』で“たまちゃん”の声優でもある渡辺菜生子さんがやってくださっているんですけど、僕はそれがすごいうれしくて。声を聞いただけで泣きそうになるというか、そういう素敵な声だと思うんですよね。

おばあちゃんなんだけど、いつまでも少女のような、そんなどこか心温まる声でもあって。それは矢野さんにも共通しているところだと思っています。

――では、最後にメッセージをお願いします!

漫画の段階から、“短いけどずっと残るようなものに”と思って描いていたので。アニメにあたっても、その“余韻”がうまく表現されているなと思っています。

5分なんですけど、集中してゆったり観てください。それで終わった後に余韻にひたってもらえればうれしいです。

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寝る前にほっこりとした気分になれそうな『大家さんと僕』のアニメ放送。貴重な5分間を、ぜひお見逃しなく!

アニメ『大家さんと僕』

■放送局:NHK総合テレビ

■放送:2020年3月2日(月)~6日(金)23時45分~23時50分

■本編全5話
・第1話「おかえりなさい」
・第2話「おひとり暮らし」
・第3話「大家さんの部屋」
・第4話「ライトとおやき」
・第5話「おすそわけ」

■原作:矢部太郎『大家さんと僕』(新潮社刊)

■主題歌:矢野顕子「大家さんと僕」(スピードスターレコーズ/ ビクターエンタテインメント)
※3月6日(金)0:00より配信スタート

■キャスト
矢部太郎役:上川周作
大家さん役:渡辺菜生子

■スタッフ
監督:作田ハズム
脚本:細川徹
アニメーション制作:ファンワークス
制作著作:吉本興業

詳しくはコチラから!

 

『大家さんと僕』(新潮社)シリーズ

『大家さんと僕』
発売:2017年10月31日
価格:1,100円(税込)

『大家さんと僕 これから』
発売:2019年7月25日
価格:1,210円(税込)

『「大家さんと僕」と僕』
発売:2019年6月26日
価格:1,100円(税込)[/hidefeed]

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