2月1日(土)、三重県伊賀市にて、『第11回全日本忍者手裏剣打選手権大会』本戦大会が開催され、日本のタレントとして初めてレズビアンであることをカミングアウトし話題となった、一ノ瀬文香が参加しました。

現在は情報番組等メディアへの出演をはじめ、自治体や企業でのLGBT(※セクシュアルマイノリティの総称)の講演や、新宿2丁目にある異セクシャリティ交流バーの経営など、多岐にわたり活動を行なっている一ノ瀬。

そんな彼女のもう一つの顔が、なんと“忍者”。伊賀麻績服部流忍術正統継承者・妃羽理(ひばり)の弟子でもあります。

本大会は手裏剣をスポーツ化し、誰もが楽しめる競技として普及させることを目的としたもので、全国予選を突破した48人が本選大会に臨み、そこに一ノ瀬も参加しました。

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忍者になるには「まずは格好から」

日本のタレントして初となったカミングアウトのほか、自叙伝『ビアン婚。~私が女性と、結婚式を挙げるまで~』(双葉社)のタイトルにもあるように、“ビアン婚”をあげたことでも知られる一ノ瀬。そんな彼女は忍者としても活躍しており、過去には同大会で、団体としての優勝経験も持っています。

今回一ノ瀬には、“忍者”になった理由や、忍者とLGBTの共通点など、様々な話を聞いてきました。

──一ノ瀬さんといえば、LGBTに関する様々な活動をされている印象が強いですが、一見無関係に思える“忍者”には、どんな経緯でなったんでしょうか?

あるDVDドラマに出演したときにアクションシーンをしたら面白くて、演技の仕事をするためにももっと学びたいって思ったんです。そんな話をしてたら「忍者の末裔で忍術を継承していて、アクションもしてる人を知ってるよ」と教えてもらったのがきっかけで、会いに行って、弟子にしてもらいました。それが師匠の妃羽理さんです。

── 手裏剣打は実際にやってみてどうですか?

奥深くて面白いです。マイペースな自分の性格にも向いてますね。大会ではトーナメント形式で人との“戦い”だけど、結局は自分との“闘い”だから。
精神力、日頃の技術、体力、つまり心技体が必要で、心と身体のタイミングがピタッと合うと上手くいって気持ちいいです。
また、大会は中学生以上なら誰でも参加できるので、性別などで分けずにあらゆる人たちが一緒になって競えるのも魅力。

──今の時代、あまり馴染みがない忍者。どうしたら忍者になれるんですか?

どんな忍者になりたいかにもよるけど……各地に忍者体験をおこなっている場がありますよ。自分も忍者体験教室をおこなうことがあって、京都国際映画祭でも毎年“忍者ワークショップ”を行っています。

──もっと本気で忍者を目指すのであれば?

うーん、まず格好から入ってみてはどうでしょうか?自分の気持ちを高めることが大事だと思います。例えば大会では、手裏剣を打つ前に“九字護身法”というものを唱えるんですが、あれは自己暗示をかけているんです。

そうすることによって集中力を高める意味があるんですよ。
格好も自己暗示になると思います。まずはテンションがあがる自分らしい忍者服を買って着て、忍者になりきってみたら良いと思います。なりきって修行したら、楽しく続いて上達するはずです。
今では動画で見ることもできるし、興味のあるモノを見つけたら良いんですよ。忍術も手裏剣打だけじゃなくて色々あるんで。

一ノ瀬「LGBTも忍者と共通点を感じる」

──一ノ瀬さんが最終的に目指すところは?

やっぱり忍者の仕事をたくさんしたいですね。映画などで忍者役ができれば嬉しいです。もっともっと忍者を極めたいと思っています。

──ちなみに、忍者に関して何か思うところはありますか?

個人的には“くノ一”と呼ばれたくないですね。男の社長には男社長と言わないのに女にはわざわざ女社長と言うのと同じ違和感を感じます。
また、戦国時代には左利きは差別されて矯正されていましたが、私は左利きの人にもあわせて忍術を教えますし、本質を考えて改善もしつつ忍者の楽しさを伝えていきたいです。
あと、忍者って隠れた存在だったから、日本人でも忍者のリアルについて知らない方が多い。そして「みんな同じじゃなければいけない」という悪い思い込みが根強くあるから、よく知られていない忍者を好きとか言うとポジティブに捉えられない人がいる。それは現状のLGBTに対するものと共通点を感じます。好きなものは好きですよね。まずは知ってみて、「忍者、面白そう」と感じた人は、その感情を大事にして忍者活動をしてみて欲しいです!

──最後に今日を振り返って、一言お願いします。

今回は残念ながら負けてしまいましたが、個人戦では優勝をしていないので、優勝するまで頑張ろうと思います。

──ありがとうございました。

 

トーナメント形式で実施された本大会で、一ノ瀬は2回戦進出を果たすも、惜しくも敗退という結果になりました。(※その後棄権者が出たため翌日の準々決勝に参加)

そんな中、次の大会への意気込みも語った彼女の、忍者としての今後にも要注目です!

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