お笑いコンビ「ロンドンブーツ1号2号」の田村亮(48)が1月30日(木)、相方の田村淳(46)とともに、謹慎処分が解除されて初めて一般客を前にトークライブを開き、活動を再開させました。

その直後の記者会見は、淳が立ち上げた株式会社LONDONBOOTSと吉本興業の共同開催で、登壇した2人は、改めて「直営業」問題をめぐる騒動への謝罪と、これからの思いについて語りました。亮の復帰の第一歩は、「ゼロからのスタート」を強く意識したものとなりました。

「謝罪会見」と同じ場所の意味

会見の冒頭、亮は「去年起こした騒動でご心配をかけたり、ご迷惑をお掛けした方々、誠に申し訳ありませんでした」と改めて謝罪し、頭を下げました。
この日のトークショーで亮は、昨年6月24日(月)に謹慎処分になって以来、久しぶりに観客の前に立つことができました。

その感想を聞かれると、「もうちょっと冷ややかな目で見られることを覚悟していましたが、あたたかく迎えてくださって、本当にシンプルに嬉しくなりました」と語り、緊張した面持ちを緩めました。
トークショーでは、観客から「お帰り!」「待ってました!」と声がかかり、涙ぐむ場面もありました。

会場となった東京・表参道のイベントスペース「WALL&WALL」は亮が昨年7月、お笑いコンビ「雨上がり決死隊」の宮迫博之(49)と謝罪会見を開いた場所です。
机やイスなど会見のセットも当時と同じ。
異なるのは、黒いスーツ姿ではなく、この日のためにつくった白と黒の「NOW REBORN LONBOO」と書かれたお揃いのTシャツ姿だったこと。

やはりこの日のために20年ぶりにデビュー当時の「赤髪」に染めた淳は、こう強調しました。

「会場は僕の一存というか、会見するならこの場所がいいんじゃないかと提案しました。亮は気乗りしない感じでしたが、今後仕事をしていくうえで、ここを通るたびに嫌な感情をずっと持ち続けるのは亮の今後の人生にとって良くないのではないかと。だから、ここから再スタートをするのが一番いいんじゃないかと思い、この場所で会見することを決めさせていただきました」

亮も、「ロンドンブーツの2人でやるならここじゃなくてもよかった、という気持ちもあったんですが、あたたかく迎え入れてくださった方々のおかげで、その気持ちはすぐになくなって、ここでよかったと今は思っています」と語りました。

謹慎中の生活

会見では、亮の謹慎中の生活について質問が出ました。亮は、デイサービスなどの介護施設で高齢者向けの特殊詐欺の啓発活動をしていました。当時の精神状況について、率直にこう語っています。

「毎日が同じではなく、この7カ月近く、自分の気持ちの上がり下がりがすごくあったっていうのが事実です。デイサービスで啓発活動をしていましたが、(昨年6月の)記者会見の後に足の指を骨折したこともあって、せっかくお手伝いできるようになった場所に行けなくなったりして、気持ちがうまくいかなくなったんですけど……」

それで昨年10月ごろまでは、デイサービスの活動以外はほとんど家から外出しない生活を送っていたと言います。そうした状況から脱したのは、淳の後押しでした。
「僕が家にずっとおるのは、本当のこと言って家族もしんどいと思うんですよ。働かない旦那がずっと家にいるのって嫌だと思うんです。それで、淳から『外に出てあげたら?』と言われて。それから、ランニングとか犬の散歩でもいいから出るようになって、気持ちもだいぶ変わってきました」

その後は週3、4日とコンスタントに施設で啓発活動をし、空いた時間には新しい施設に飛び込みで訪問したり、警察の生活安全課を訪れて“正しい啓発の仕方”を学んだりしてきました。そんななかで、徐々に「お笑いに戻りたい」という気持ちが出てきました。

「デイサービスに行くと、おばあちゃんやおじいちゃんから『はよテレビに戻ってや』とか言っていただける。そういうときに、(復帰を)考えていいのかなと少しずつ思うようになりました。もちろん、『やりたい気持ちはあるけど』という意思は淳に伝えてあったんですけど、“いつ”というのは考えたくなかった。まず自分にできることをやっていって、ちょっとずつ考えていきました」

もっとも、復帰については冷ややかな意見も当然あります。それについて、亮はこう語りました。

「そのような意見は必ずあると思っていますし、当然だと思います。いま偉そうに啓発活動やってますとか言ってますが、本当に特殊詐欺をなくすための活動が地道にでもちゃんとやっていければ、と思っています。そういうところを見ていただけたらいいなと思います」

吉本との「わだかまり」は

吉本興業との“わだかまり”についても質問が出ました。
昨年7月の亮の謝罪会見の後に開かれた岡本昭彦社長の会見をどう見たのか——という記者の問いかけに亮は、「5時間半という時間は長かったですが、全部の質問に答えようとしているんだなと思いました」と評価したうえで、そこで語られた事実関係についてこう振り返りました。

「自分目線と会社目線が違うのはわかっていました。僕が会見しているときは自分目線でしか答えられないわけじゃないですか。社長が会見したときは向こう側の目線。なるほど、とは思いました。それで、もっと話し合っておけばな、という気持ちにもなりました」

いまはもう、わだかまりは「ない」という吉本との関係について、淳はこう指摘します。

「僕は会社の肩を持つ気持ちはまったくないんですが、ことの発端は2人が嘘をついたことです。それで会社がジャッジできなくなった。(タレントを)守ろうとすることで後手後手になったことは、会社の対応の仕方になにか問題があったのかもしれないですが、そこで出てきた亮に対する言葉やほかの芸人さんたちへの言葉は、“すべては2人が嘘をついたことから始まった”というところに立ち返らないといけない」

だから、言った言わないの争いを続け、「誰が正しいか」という話にしたくない——と淳は言います。

「僕も社長をやるようになって、会社の気持ちも、まあわかるし。だからといって、彼らがその場で、信用していた会社からの言葉で信用できなくなったというのも理解できるんで。もうこの話は、どっちがどっちということで決着しないと思っています。なので、田村亮もすぐに吉本興業の専属マネージメント契約ではなくて、株式会社LONDONBOOTSという会社を通してエージェント契約ならどうですか、というところで落としどころがついた」

ただし、「100%わだかまりがなかったら専属マネージメント契約になっていると思うんですよね(笑)」と釘を刺すことも忘れません。

今後の活動はどうなる?

2人の今後の活動はどうなるのでしょうか。メールで亮の仕事を募集したところ、1日200件ほどきているといいます。当面は、これらの案件に取り組むほか、芸人仲間から声がかかっているライブ出演をしていくと説明しました。

一方、“地上波復帰”の見通しについては、淳が株式会社LONDONBOOTS社長として、こう語りました。
「地上波復帰については、現場のスタッフの気持ちと、会社を運営している上層部の気持ちと、スポンサーの気持ちがあって、僕が代弁することができない。でも、現場のスタッフさんは亮をなんとか戻すために尽力してくれていますし、なんとか前に進められればいいなとは思います。もちろん、これが僕の気持ち、現場の気持ちだけで前に進むものではないことは承知しています。どのくらいたったらその時期がくるのかわかりませんが、一つひとつ番組を通して伝えていくしかないかなと思っています」

2人の「コンビ愛」

会見では、2人の「コンビ愛」が色濃くにじみ出ました。
亮が淳について、「やはり頼りになるなと思いましたね、正直。(今日の)ライブが始まる前も、お客さんに対して淳自ら前説をしてくれてたり、俺が出やすい状況を作ってくれていたので。それを裏で見ていたときから自分の中で『ありがてぇなあ』って……」と語ると、淳が「『ありがてぇなあ』って⁉(笑)。急に江戸っ子口調ですね」と茶化す場面も。

そんな2人にとって「ロンドンブーツ1号2号」とはなにか——その答えは明快でした。
「1人でやっていると、自分でブレーキを踏む瞬間がある。僕は亮さんが隣にいてくれたほうがやんちゃできる、というか、自由に動き周りやすいなというのは感じました」(淳)
「今回の復帰のことで、淳に道筋をつくってもらって本当に感謝しています。今日、一緒にトークライブをやって舞台に立てる喜びを感じた。この場所がないと自分の気持ちが落ち着かないというか。戻ってくる場所はここなんだなって改めて感じました」(亮)

ロンドンブーツの第2章は、ここから始まります。今回の会見の意味を、淳はこう語りました。
「今日は吉本興業と株式会社LONDONBOOTSの主催の記者会見です。僕は、それもやりたかったんです。今日は吉本の人も、株式会社LONDONBOOTSも、所属タレントの田村亮も、オレも、みんなでここで記者会見やっているということが、すごく意味があると思います。だから、ここが始まりだと思います」

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