夫婦お笑いコンビ・夫婦のじかんの大貫さんによるコミックエッセイ『母ハハハ!』(PARCO出版刊)が現在、絶賛発売中です!

夫である元トンファーの山西章博と、お笑いコンビ・夫婦のじかんを結成したことをきっかけに、自身のインスタグラムに4コマ漫画を描き始めた大貫さん。先日、『ちびまる子ちゃんファンコミック大賞』にて大賞を受賞するなど、漫画家、イラストレーターとしても注目を集める彼女が手がけた本著は、夫婦の会話や、妊娠、出産、育児のなかで起こった“大変だけど笑える”エピソードを、ユーモアたっぷりに4コマ漫画で描いたコミックエッセイです。

今回は、著者である大貫さんへインタビュー! お笑い業のかたわらイラストを描き始めたきっかけや、今作の制作秘話など、たっぷりと語ってもらいました。

夫婦コンビの自己紹介を兼ねて描き始めた4コマ漫画

——まず、夫婦の生活を漫画として描き始めたきっかけを教えてください。

元々、それぞれ10年くらい別々のコンビでやっていたので、新しく夫婦でコンビを組んだということを自己紹介を兼ねて描き始めました。コンビを組んだとき、ニュースにはしていただいたんですけど全然知られてなくて、先輩にも「えっ、組んだん?」って驚かれたりしたので(笑)。

イラストは得意だったので、それで知ってもらえるきっかけになればと思って描き始めました。けど、最初はこういう絵のテイストではなく、その日の気分で描いてたのでバラバラで……。

――じゃあ、本にまとめるに当たって描き直されたと?

ほぼ100%描き直したので、大変でしたね。

――題材選びみたいなものは、どんなところから見つけていったんですか。

芸人はみんな、すべらない話的なものって絶対いくつか持っていると思うんです。私の場合、めちゃくちゃ喋りが達者な訳でもないので、相当面白いって思える話じゃないとストックには入れられないんですね。そういうなかで、「芸人としてのストックには入れられないけど、漫画で描いたら面白さが際立つな」と思った話を選んで描くようになりました。

――エピソードトーク的な面白さと4コマ漫画的な面白さって違うんですね。

ちょっと違うと思います。漫画だと、表情を表すことで笑ってもらえたりできるんですよ。あと、私は漫画がすごく好きなんですけど、“ナンセンスもの”というか、「オチがあるようでないような漫画」が好きなんです。

けど、そういうものだけ描いていても、漫画がとても好きな人以外には伝わりにくいので、わかりやすいオチのあるものとナンセンスものを織り交ぜながら描くようにもしてますね。

漫画がすごく好きな先輩から「あの4コマ、面白かったね」って声をかけてもらえるのは、ナンセンスものが多くて。そうやって声をかけてもらえることで、漫画好きの人も楽しんでもらえてるんだっていう実感が沸いて、すごく嬉しいです。

――自己紹介も兼ねて描き始めたということでしたけど、実際、描くことで認知度は上がっていった感触はありましたか?

ありました! 私を含めて東京吉本にいる女性芸人って、見た目が普通なので人となりみたいなものがパッとわからないから、ライブやイベントで先輩も話を振りにくいところがあると思うんですね。けど、漫画を描いてると面白がってくれて、話しかけてきてくれる先輩方が増えました。あと、妊娠や出産を漫画にしたことで、芸人としての活動を知らない人も読んでくれるようになったのが嬉しかったですね。

本気で取り組み始めたきっかけはハリセンボンの単独ライブ

――現在、イラストレーターや漫画家としても活動されてますが、絵を仕事にしてみようと思ったきっかけはなんだったんですか?

頑張ってみようかなと思ったきっかけは、ハリセンボンさんの単独ライブです。矢沢あいさんの『NANA』のようなタッチで、ハリセンボンのおふたりの結成秘話を20ページ描いてっていう依頼で、正直、1ヶ月くらいかかるから無理だなと思ったんです。けど、めちゃくちゃお世話になってる先輩の単独ライブということもあって、1週間でなんとかしようと思って本気で取り組んだら、意外とできてしまったんです。

できあがったものは好評で、ハリセンボンのおふたりも『漫画がすごく評判良かった』って言ってくれて……。それまでは、本業はやっぱり芸人なので片手間にやっていたというか、なんとなく形になればいいかと思ってたんです。けど、本気でやればここまでできるんだっていうのがわかって、ちゃんと描いていきたいと思えた。そう思わせてくれたハリセンボンさんには、本当に感謝です。育児中もものすごくお世話になっていて、昨日も春菜さんからノンアルコールビール2ケースを送っていただきました。……本当にありがたいです!

――決して裕福とは言えないながらも、明るく楽しく生活する様子が描かれている本著ですが、衝撃的だったのが陣痛から産むまで3日かかった大貫さんの出産! 明るく描かれていながらも、かなりリアルで驚きました。

出産はたしかにめっちゃ辛かったです……(笑)。痛みに強いほうなので余裕だろうと思ってたんですけど、今までに経験した痛みのなかでもMAXのレベルで痛かったですね。なんて言ったらいいだろう? 「下半身を全部切り裂かれて、イカの足みたいになったような状態」と言えばいいのかな(笑)。とにかく、いちばん死に近づいた瞬間でもありましたね。「このまま死んでも後悔ないかもしれない。満たされた人生だったなぁ」って気持ちよく感じてたりして。

――それって走馬灯ですよね。かなりヤバい状態じゃないですか(笑)!

そうなんです。でもそのとき、「オギャー!」っていう産声が聞こえてきて。我に返ってスポーツドリンクを一気に飲み干したら、生き返りました。バシーン!と一気に意識が戻ったんで、人間ってすごいなぁと思いましたね。

育児の辛い部分より「笑えるアンテナ」を意識する

――個人的には、料理ができない大貫さんのエピソードも面白かったです。

ふふふ! この本の中にも描いてあるんですけど、私、厚揚げが豆腐でできているっていうのを本当に知らなくて。この間、旦那に「厚揚げ豆腐が正式名称」だよって聞いてびっくりしました。……まぁ、たしかに豆腐っぽいなぁとは思ってたんですけど。

――豆腐売り場に売ってますよね? がんもどきも豆腐でできてるって知ってますか?

がんもどきも正直、練り物系かなと思ってました(笑)。私、知らないことが結構多いんですけど、旦那が家事をやってくれることで初めて知ることができて良かったです。私と同じように厚揚げが豆腐だと知らなかったっていう人にはまだ出会ってないので、そういう人がいたら声をかけてもらえたらなと思ってます。

――こういうエピソードも、大貫さんの判断で漫画にしているんですか?

旦那が「これ、面白いことだから漫画にしたほうがいいよ」ってアドバイスをくれるんです。基本、「私が物事を知らない系」のエピソードは、旦那が助言してくれて漫画にすることが多いですね。あと気をつけているのは、「できるだけ悲しい話は描かない」ということ。

「育児漫画を読んでいると、虐待しちゃう人の気持ちもわかるよね」みたいな話も載せてはいるんですけど、私自身、明るめの性格なので、“笑えるアンテナ”を増やすようにして描いてました。もちろん楽しいことだけじゃないんですけど、読んでくれた人が、「あの漫画に描いてたことと同じじゃん」って笑ってくれるといいなって思って。

――たしかに、育児って割と辛いことのほうがクローズアップされがちですからね。

実際、過酷なことって多いんですけど、過酷すぎて笑っちゃう性格で良かったって思いました。まぁ、育児に関しては、旦那が協力的なのですごく助かってます。

――また、漫画の途中に挟まれている部屋着コレクションとかも遊び心があっていいですね。

インスタっぽいイラストを載せたいなと思って、こうしたんです。LIVE STAND’08とかWONDER CAMP(よしもとがかつて開催していたお笑いイベントの名称)って書いてあるTシャツを着てるって……ふはは! マジでヤバいですよね。

あと、固有名詞をそのまま描いてたので本にするとき、大丈夫なのかなって不安だったんですけど、そのまま出したほうが面白いという判断で、残すことになりました。なので、その辺も楽しんでもらいたいですし、いろんな芸人さんも出てきますので、ぜひ芸人さんが好きな人にもチェックしてもらいたいですね。

――では、最後にラフマガを読んでくださっているみなさんへ、メッセージをお願いします!

結婚、妊娠、出産、育児……いろんな話が載ってますが、そのほかにも笑える漫画をたくさん載せています。買ってくださった方が損しないように、いろいろと詰め込みましたので、人助けだと思って1冊買ってください! よろしくお願いします!

3月22日(金)11時30分より、東京・ヨシモト∞ドーム ステージIIにて発売記念イベントを開催決定! 同会場にて本を購入された方先着30名には、本人もしくはお子さんのイラストを大貫さんにその場で描いてもらえるというスペシャル特典つきです!(なお、本持参の方はサインのみ)貴重なチャンスをお見逃しなく!

※注1:あくまで個人の見解です

コミックエッセイ『母ハハハ!』

著者:夫婦のじかん 大貫さん
価格:1,200円(税別)
PARCO出版刊

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「母ハハハ!」出版記念 夫婦のじかん・大貫さんがサイン&似顔絵を描く会

会場:ヨシモト∞ドーム ステージⅡ
日時:3月22日(金)11:30~
出演:夫婦のじかん(大貫さん、山西章博)
入場料:無料