3月1日(金)、COOL JAPAN PARK OSAKA TTホールにて、『クールジャパンパーク大阪 TTホール開場記念公演・祝賀能』が行なわれました。

この日、TTホールには檜の厚板が敷かれた能舞台が用意され、人間国宝である梅若実玄祥、さらに狂言方和泉流の野村萬斎、シテ方観世流能楽師の片山九郎右衛門という、能楽ファンにはたまらない豪華な顔ぶれがそろうとあり、会場は上演前から興奮と熱気に包まれていました。

人間国宝の梅若実玄祥が登場

まずは能『翁』が始まりました。『翁』は能にも狂言にも属さない演目で、その起源は古く、神事的要素が非常に強いもので、「神々が祝福の舞を舞い、国土安穏、天下泰平を祈る」という内容です。

現在も神聖な曲として、別格の扱いを受けており、今回の記念公演のような特別な催しの際に最初に演じられてきました。

厳かな雰囲気漂う舞台に、面箱持が面箱を捧げ持って登場すると、続いて翁の梅若実玄祥、千歳の梅若猶義、三番叟の野村萬斎、そして囃子を演奏する囃子方が登場。

囃子の演奏が始まると、梅若実玄祥が「とうとうたらり、たらりら」と神歌を歌い出し、続いて千歳の梅若猶義が神楽を舞います。緩急織り交ぜた切れ味のある動きで、その神聖な舞いを客席は息を飲んで見守っていました。

大迫力!野村萬斎の三番叟

翁は帰り、続いて三番叟・野村萬斎による舞いが始まりました。鼓の心地いい音色が響き渡るなか、まずは「揉ノ段」。

お囃子のリズムに応えるように、機敏な動きで舞台上を舞い続けます。ときには地面を固めるかのように檜舞台をダイナミックに踏み鳴らす足拍子が会場に響き渡り、ピリッとした清々しい緊張感が会場を包みました。

次第に舞いは激しさを増し、途中で独特な掛け声をかけながら、エネルギッシュな舞いを披露し、観客は釘付けに。

続く「鈴ノ段」では、黒式尉と呼ばれる黒い面を付け、鈴を手に明るい舞いを披露。荘厳な舞いと、シャンシャンと鳴る心地よい鈴の音に、こちらも心が浄化されるような気分に。

まさに“儀式”と呼ぶにふさわしい、心が引き締まるような神聖な舞いは、『COOL JAPAN PARK OSAKA』の幕開けを華々しく祝っているようでした。

祝技ではおなじみの舞囃子「高砂」

続いては舞囃子「高砂」です。舞囃子とは、能の中で見どころの部分を、装束をつけずに地謡と囃子に乗せて舞うというもの。

九州阿蘇宮の神主友成が播磨国高砂の浦を通りかかると、松の木陰を掃き清める老夫婦に出会います。高砂、そして住吉の松の謂われを詳しく語る老夫婦の正体こそ、松の精であった、という筋書き。

こちらも祝儀ではでおなじみの演目で、常緑樹で永遠不朽という松のイメージを中心に据え、平和な世を祝福する世阿弥作の有名な脇能となっています。

舞いを片山九郎右衛門が演じ、囃子型、そして地謡5名が檜舞台に現れ、地謡たちの迫力ある大合唱に合わせ、片山九郎右衛門が華麗に舞い、「高砂」の世界をつくりあげていきます。みずみずしくほがらかな詞と、観る側の心が引き締まるような美しい所作、そしてリズミカルな心地いい歌声とともに、おめでたさいっぱいの「祝賀能」は幕を下ろしました。

『COOL JAPAN PARK OSAKA』では、今後も大阪、日本から世界へ通じる様々なエンタテインメントを発信していきますので、ぜひ足を運んでみてくださいね!