12月22日(日)に行なわれる『M-1グランプリ2019』(ABCテレビ・テレビ朝日系列)を前に、頂点を目指すファイナリストたちに直撃インタビュー! 第7回は今年初めて決勝進出を果たしたすゑひろがりず(南條庄助、三島達矢)。

鼓(つづみ)と扇子を武器に、自ら“イロもの”だと語るすゑひろがりずの『M-1』にかける想いとは……?

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僕らは笑いの原点に戻ってやってるだけ

——初の決勝進出を果たした現在の心境を教えてください。

三島「最初に、僕は単純に“あぁ、このスタイルでもいいんや”って思いました」

南條「持っている鼓は僕らの武器やと思って使ってきたんです。けど、『M-1』においては“これを持ってるせいで決勝に行けてないんちゃう? ないほうがウケるんちゃう?”みたいなことを言われたこともあって、邪道なんかなと思う時期もありました」

三島「けど、漫才のルーツを調べると、(現在の愛知県にあたる)三河地方では300年くらい前は全員、扇子と鼓を持って僕らみたいな格好でお正月に家を回っていたらしいです。しかも、鼓がツッコミで扇子がボケで」

南條「ふざける人と正す人で、ちょっとおめでたいことを言うてたらしくて。人を笑かそうとしたら、昔の人もこのスタイルを選んでたってことなんでしょうね(笑)」

三島「やから、僕らは笑いの原点に戻ってやってるだけです」

――おふたりはコンビ名を何度も変えられるなど、これまでさまざまな紆余曲折を経てこられましたが、どうやって今の芸に行き着いたんですか?

南條「1年間は“みなみのしま”というコンビ名で“パイナポー南條”と“ライチ三島”と名乗って漫才をやってたんですけど、まったくウケず……。2012年でしたかね? 次のオーディションであかんかったら解散やってなりまして」

三島「今までと思いっきり違うことをやってみようということで、伝統芸能のネタをやったら合格して劇場出番をもらえたんです。そこから、この芸にカミツキガメみたいにしがみついてきました」

南條「そこから7年、ずっとこのスタイルを続けてきましたね」

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南條に起きた幸運、三島に起きた不運?

――今回、決勝進出を掴んだ要因はなんだと思われますか?

三島「審査員の人が慣れてきて、僕らをイロもんやと思わんようになったんやないかなと」

南條「『M-1』にずっと出続けて準々決勝まで何度か進んでいる中で、審査員の方からもお客さんからもネタをちゃんと観てもらえる雰囲気があったんです。やから、今年1年だけのことではない気がしています」

三島「僕は扇子を3,000円のものから5,000円のものに変えたのがよかったんじゃないかなと」

南條「どこで買ったんですか?」

三島「大宮ラクーンよしもと劇場が入っているビルの隣にある祭り道具屋さんで買いました。僕ら、“大宮セブン”(大宮を拠点とする芸人7組のチーム)のメンバーに入れてもらってまして」

南條「すゑひろがりずっていうコンビ名も大宮で単独ライブをやったとき、複数コンビ名を書いた紙の先に餌をつけて、宮にある神社の隣の池で泳いでる鯉に食いついて選んでもらったんです。ネタは大宮で磨いてきましたし」

三島「大宮の劇場には、本当に感謝してますね」

――そのほか、これが決勝への決め手になったんじゃないかと思う出来事はありましたか?

南條「春先に同期のななまがり・森下、シマッシュレコード・嶋田、ドンデコルテ・渡辺くんと4人で、埼玉にある神社へ行ったんですよ。森下は『キングオブコント』の決勝へ行った年も含めて毎年、お参りに行ってるらしくて。僕は正直、遊びに行くくらいの気持ちで行って、お札を買わしてもらったんですね。そうしたら、いちばん高いお札を買った森下がその神社に行った1週間くらいあとに『水曜日のダウンタウン』の新元号を当てるっていう企画に出て、早速、ご利益があったって喜んでたんです。そうしたら、僕も『M-1』の決勝に行けて」

三島「すごいやん。渡辺は?」

南條「渡辺はお札を買わんかったけど、願掛けのなんかを買って“相方が見つかりますように”って書いたんよ。ほんなら、『M-1』が始まる1か月前に相方が見つかって、そのコンビで準々決勝まで行ったんです」

――となると、嶋田さんのことも気になりますが……。

南條「嶋田はなんにも買わんかったんですよ(笑)。絶対にこのおかげってことではないでしょうけど、気の持ちようとして参拝しといてよかったです。とにかく予選期間は失敗がなかった。あるとしたら、2回戦終了直後に三島が盲腸になったくらいで」

三島「出番終わりでお腹がめちゃくちゃ痛くなって。動けないから救急車を呼んだら、盲腸でした。今は薬で(痛みを)散らしてるんですけど」

南條「いや、切れよ!」

三島「怖くて……!(笑)決勝当日に再発しないことだけ祈ってます!」

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決勝は鼓のいい音を鳴らしたい

――先ほどイロものと見られるんじゃないか、というお話がありましたが、実際にそう見られていると感じていたんですか?

南條「予選で落ちたとき、“まぁ、俺らはイロもんやしな”って言い聞かせてるところがありました。けど、僕としては今年、どうしても決勝に行きたかったので、昨年の夏くらいに相方へ単独ライブをやろうって切り出したんです。相方は余興とか年末年始の番組でハネるネタを作ったほうがいいって言うてたんですけど、2019年は『M-1』に行ける1年にしてくれってお願いして。ネタを作ってるのは基本、相方なので、賞レースに向けたスイッチをなんとか入れたかったんです」

――三島さんは、決勝進出会見でも営業が増えたらいいなと発言されてましたよね。

南條「『M-1』の決勝へ出れば、営業も増えるわけじゃないですか。賞レースに向けてネタづくりをすることは、今後も芸人を続けていくなら必要なこと。鼓と扇子を持った無名のヤツらより、世間に知ってもらってる状態のほうが受け入れられやすいはずですからね」

三島「僕としては正気か、と。“こんな格好で『M-1』の決勝、ガチで狙いに行くん?”って」

南條「そういう思い込みが強かったんで、“こんな格好やから決勝に行ける可能性もあるんや”って言うたんです。相方が納得してくれたことで、お互いが追いかけてたものがネタとしてガチッと1つになれた感じもありました」

――来たる決勝へ向けて、今はどんなことを考えていますか?

南條「思い切って楽しむだけ、ですね」

三島「相方には鼓のいい音を鳴らしてもらいたいなと思いますけど」

南條「マイクにちゃんと拾われるように意識して鳴らしたい。やっぱり音がいいほうが面白いですから」

三島「緑茶飲みたくなるくらいの音出せたら、ほんまにすごいで」

南條「22日、緑茶の売り上げがどうなるかも注目してください。あと、審査員の方々にどう思われるか。(立川)談志師匠は第1回の決勝に出たテツandトモさんに“お前ら、こんなところに出てくるようなヤツらじゃねぇよ。これは褒めてんだよ”みたいなことを言われたんです。やから、(談志師匠の弟子である立川)志らく師匠がどうおっしゃるのか、楽しみですね。僕らは7年、これでやってきましたから」

三島「ただ、伝統芸能で7年は浅すぎるで(笑)」

南條「そうやけど、我流で7年はすごない?」

三島「じゃあ、この決勝を機にすゑひろがりず流を作れたら」

南條「いやいや、この流派の門を叩くようなヤバいやつはおらんわ!(笑)」

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『M-1グランプリ2019』決勝は12月22日(日)に放送されます。果たしてどの組が栄冠を勝ち取るのか? ぜひ、その目で確かめてください!

M-1グランプリ2019

<決勝>『M-1グランプリ2019』
放送日時:12月22日(日)午後6時34分~10時00分
ABCテレビ・テレビ朝日系列24局 全国ネット生放送
司会:今田耕司 上戸彩
審査員:オール巨人 上沼恵美子 サンドウィッチマン・富澤たけし 立川志らく ナイツ・塙宣之 中川家・礼二 ダウンタウン・松本人志(50音順)
<決勝>進出者:インディアンス オズワルド かまいたち からし蓮根 すゑひろがりず ニューヨーク ぺこぱ 見取り図 ミルクボーイ +1組(敗者復活戦にて決定)
<決勝>ネタ分数:4分

<敗者復活戦>『M-1グランプリ2019 敗者復活戦 ~決めるのはアナタの1票!!~』
放送日時:12月22日(日)午後1時55分~4時25分
ABCテレビ・テレビ朝日系列24局 全国ネット生放送
開催場所:東京港区・六本木ヒルズアリーナ
<敗者復活戦>ネタ分数:4分

『M-1グランプリ2019』インタビュー

【公開予定】

12月20日(金) かまいたち(2019年大会決勝進出)
12月21日(土) NON STYLE・石田(2008年大会優勝)

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