12月22日(日)に行なわれる『M-1グランプリ2019』(ABCテレビ・テレビ朝日系列)を前に、頂点を目指すファイナリストたちに直撃インタビュー! 第8回は、『M-1』ラストイヤーとなり、有終の美を飾るべく名乗りを上げたかまいたち(山内健司、濱家隆一)。

出典: ラフ&ピース ニュースマガジン
数々の賞レースをものにしてきた圧倒的な経験値を持ち、死角なしに見える彼らの、『M-1』にかける想いとは……?
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チャンスがあるなら「優勝して終わりたい」

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――決勝進出、おめでとうございます!
山内「ありがとうございます。でも、“行って当たり前”!」
濱家「何やねん、お前、偉そうに。しかも食い気味に!」
山内「行って当たり前!!」
――濱家さんは「行って当たり前」という感じではないんですか?
濱家「僕は、ちゃんと決勝行けるかな……という気持ちもあってドキドキしてました(笑)」
山内「決勝進出組発表のとき、僕らは確か4~5番目に呼ばれたんですよ。しっかりした橋を渡ってると思ってたら、後ろで橋が落ちていったんで、“えっ、そんなギリギリの橋やったん!?”と思いましたね。いつものメンバーは落ちないと思ってたんで」
濱家「そやね。例えば9~10組目に呼ばれてたとしたら、もっとドキドキしてたやろな……」
――「今年は出場しない」とラジオでお話しされていたと思うんですが、実際に出ることになった経緯として、気持ちはどう変わっていったんですか?
濱家「昨年、ほんまに最後のつもりで全力で1年やったんです。これ以上、気持ち的にもう1回持ち直して一からまた作るのも、もしかしたらできひんのちゃうかな……となったんで“2019年、出ません”と言ってました。……でも、やっぱり『M-1』という憧れの大会に、もう1年優勝できるチャンスが残ってるのかと改めて思ったときに、未練がましいですけど、やっぱり優勝して終わりたいなという気持ちになったといいますか。『キングオブコント』も『M-1』も両方獲るという気持ちでこの15年過ごしてきたんで、やっぱり1年チャンスが残ってんのに、両方とも獲らんまま終わるって嫌やな、というのがほんまに正直な気持ちです。
最初、山内に“出よう”と言ったときは、かなり嫌がられましたけど(苦笑)。でも、『M-1』の決勝でいいネタをする大変さって、僕ら、身に染みてわかってるんで。そら軽々しく、山内も“おお、んな出よか”ってふたつ返事にでけへんところは、もちろんわかってたんです」
――山内さんは、それでも出る気持ちになられたんですか?
山内「僕も昨年ラストのつもりで出ていて、もう出る必要ないなって思ってたんです。そんな中で一番でかかったのは、ファンの人からTwitterで、“Wikipediaで漫才を調べたら、トップ画像にかまいたちさんの漫才してる写真が出てきます”と言われて。調べたら、ほんまやったんすよ。あ、じゃあ、出なあかんなって」
濱家「何で決めとんねん! Wikipediaに載ってたから? よかったわ、載ってて!」
山内「Wikipediaに背中を押された形ですね」
濱家「(スマホでWikipediaを調べて)今はサンドウィッチマンさんになってるわ……」
山内「……ちょっと、じゃあ、もう辞退せな」
濱家「おい! ほんまWikipediaのトップ、ヒットしててよかったです(笑)」
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優勝したら「来年の審査員にすぐ名乗り出る」

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――出場を決めてから、具体的に取り組んだこと、もしくはやめたことなど、2018年までと比べて変化はありましたか?
山内「昨年まで『M-1』に出ているときは、コンスタントに単独ライブ、新ネタをおろして、どれかを選んで、早い段階から『M-1』用に直して、みたいなんしてたんです。けど、今年は、出る予定なかったんで、『M-1』用に……とかをまったくしてなかったんです。だいぶ遅くスタートしましたね」
濱家「いつもやったら12月に『M-1』終わって、1月ぐらいから次の12月まで練りに練ってやるんですけど、今年はその作業が8月末からやったんで……だから、2か月ぐらいか。グアッとやったんでバタバタしたんですけど、体力的には、楽は楽やったかなと思いますね」
――ラストイヤーにかけての特別な想いのようなものもありますか?
濱家「ラストイヤーなんで、もうどっちみち出られへんっていうのがありますね。それに何回も何回も出たら、より獲りづらくなるのは絶対そうなんで。“ある程度面白いやつ”っていう印象で見られていた場合、“ある程度面白い”だと、もうダメじゃないですか。それを超えていかなダメなんで、毎年絶対に面白さをバージョンアップしていかないと、絶対しんどいから。けど、どっちみち今年が終わりやからか、予選とかも例年より全然緊張することなく、ほんまにやるだけっていう。落ち着いてできてるあたり、ラストはちょっとちゃうな、と思いました」
山内「優勝したらすごいなっていうだけですね。コントも優勝して、漫才も優勝して、すごいな。すぐ優勝の場で来年の審査員に名乗り出ようと思って」
濱家「(笑)。十分資格はあるけど……すぐは言わんほうが……」
山内「すぐに言うわ。(立川)志らく師匠の代わりに」
濱家「もうやめろ! また、お前、それ! 載せんといてください、今の!」
山内「(笑)」
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「歴代の尊敬する先輩たちと名前を並べたい」

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――「『M-1』は憧れの大会」という濱家さんのお話もありましたが、他の賞レースと比較した際、おふたりにとってタイトル的には全然違うものなのでしょうか?
山内「超実力が反映されると思っています。あと、売れることに直結してる点において、一番メジャーな大会なのかなって。歴代の先輩方、優勝者も売れてますし、普段、漫才を観ない人も観る大会だと思うんで。超ビッグタイトルですね、お笑い界において。普通、優勝したらインパクトが強くて、ウワってなると思うんですけど、僕ら、もう知れ渡りすぎてるからな……」
濱家「いやいや、そこまで知らんって! 僕ら、いろんな漫才の大会に出てきたんですけど、漫才では『M-1』だけが、唯一、全国から芸人が目指してくるというか。夜行バス乗って、予選受けに来てっていう、でかさが全然違う。
『M-1』ってほんまに全員じゃないですか。だから、“獲りたい度”がより高まるんやろな、とは思うんですよね。山内が言ってましたけど、これで獲ったからって、僕らがめちゃくちゃ何か変わるわけではないと思うんです。
ほんま自己満足にかなり近いというか、やってきた漫才を最後、結果残して終わりたい、歴代の尊敬する先輩たちと名前を並べたいっていうのが僕は強くて。……だから、周りからしたら“もうええって”という声はあるかもわからへんけど、“漫才おもろかったやろ、俺ら”っていうので終われたらいいな、という気持ちはありますね」
――当日に向けて、お互いに求めるものはありますか?
濱家「僕は、あんまないですかね。結局、山内も出てくれたし。一緒にこうやって漫才できてるので全然、という感じですかね」
山内「僕はありますよ。優勝した後にドラマの話とか僕だけきたら、ちょっと出させてもらいます」
濱家「いやいや、どうぞどうぞ(笑)」
山内「うん。ドラマとCMだけ出たい」
濱家「仕事のスタイル、だいぶ変えるつもりなん!? (中田)カウス師匠に怒られんで!」
山内「ドラマとCMしか出ないんで、カウス師匠にも当分会わないです」
濱家「……恐ろしいから(笑)!」
――(笑)。ありがとうございました。最後に、意気込みをお願いします!
濱家「出たからには、優勝するしかないと思ってます。優勝を目指して一番いい形で終われれば、というだけですね。楽しめれば優勝できると思ってるので、ほんま楽しんでやろうという気持ちです」
山内「優勝したら皆さん、“すごいね、漫才もコントも!”って言ってきてください。“いや、全然、全然”って一応言いますけど。全員、会う人会う人、絶対に言ってきてください」
濱家「それは、はい! 謙遜するし、そちら側に嫌な思いはさせないんで、言ってきてください!」
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『M-1グランプリ2019』決勝は12月22日(日)に放送されます。果たしてどの組が栄冠を勝ち取るのか? ぜひ、その目で確かめてください!
『M-1グランプリ2019』
出典: ラフ&ピース ニュースマガジン
<決勝>『M-1グランプリ2019』
放送日時:12月22日(日)午後6時34分~10時00分
ABCテレビ・テレビ朝日系列24局 全国ネット生放送
司会:今田耕司 上戸彩
審査員:オール巨人 上沼恵美子 サンドウィッチマン・富澤たけし 立川志らく ナイツ・塙宣之 中川家・礼二 ダウンタウン・松本人志(50音順)
<決勝>進出者:インディアンス オズワルド かまいたち からし蓮根 すゑひろがりず ニューヨーク ぺこぱ 見取り図 ミルクボーイ +1組(敗者復活戦にて決定)
<決勝>ネタ分数:4分<敗者復活戦>『M-1グランプリ2019 敗者復活戦 ~決めるのはアナタの1票!!~』
放送日時:12月22日(日)午後1時55分~4時25分
ABCテレビ・テレビ朝日系列24局 全国ネット生放送
開催場所:東京港区・六本木ヒルズアリーナ
<敗者復活戦>ネタ分数:4分
【芸人記事まとめ】『M-1グランプリ2019』インタビュー
【公開予定】
12月21日(土) NON STYLE・石田(2008年大会優勝)
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