12月22日(日)に行なわれる『M-1グランプリ2019』(ABCテレビ・テレビ朝日系列)を前に、頂点を目指すファイナリストたちに直撃インタビュー! 第4回は今年初めて決勝進出を果たした芸歴10年のインディアンス(田渕章裕、きむ)。

自ら「効率が悪い」と語り、約9年間毎日ネタ合わせをしてきたというインディアンスの『M-1』にかける想いとは……?

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スーマラ武智が抱きしめてくれた

——決勝進出者発表会見から今日まで、さまざまな方に祝福を受けている真っ最中ですよね。

きむ「嬉しいですね。先輩とか後輩とかが“おめでとう”って声をかけてくれることで、ちょっとずつ決勝に行けた実感が湧いてます」

田渕「発表された当日より、今のほうが嬉しいですね。ただ、“おめでとう!”って言われると勢いよくお礼を返したくて、何度か先輩にタメ口で“ありがとう!”って返してしまって謝ったこともありました(笑)。

発表当日、和牛の水田さんが全組呼ばれたあと、無言で握手をしに来てくれたときはほんまに嬉しかった。普段からよくご飯に連れて行ってもらっているんで、泣きそうになって。そのあと、(川西)賢志郎さんも“おめでとう”って声をかけてくれて……僕らのほうが後輩なのに、おふたりともカッコいい。すごい先輩やなと思いましたね」

きむ「僕はNSC講師の本田(正識)先生が、先日、ヨシモト∞ホールでお会いしたときに“ツッコミうまなったなぁ”って言ってくださったのが嬉しかった。ほんまに思ったことしか言わない厳しい方に、初めてそう言ってもらえたので」

田渕「あと、スーパーマラドーナの武智さんも昨日、抱きしめてくださいました。(近くにいた武智を見て)ですよね?」

武智「とってつけたように言うなよ! 載せんやろ、俺なんか」

――いえいえ! ぜひ一緒に写真を撮らせてください!

田渕「あぁ、一緒に撮れて嬉しい! 武智さんは厳しい方で……そんな方に褒めてもらえたのはほんまに嬉しかったです」

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霜降り明星の優勝が刺激になった

――決勝者発表会見で、きむさんは田渕さんが“決勝に行ける”という目をしてきたと話されてました。

田渕「いや、僕は実際、そんな目をしてないんですよ(笑)。ただ、やっているときの手応えで言うと、今年がいちばんありましたね。きむなんて準決勝のネタ終わり、舞台裏の通路でもう大号泣! アインシュタインの(河井)ゆずるさんに“泣きすぎやろ!”ってツッコまれたくらい、顔中、涙でビシャビシャ。決勝発表のときも、3300……って言われた時点でまた号泣して」

きむ「僕ら、エントリー番号が3328で。3300台で決勝に残ってるんは僕らしかいなかったんで泣き崩れてしまいました」

田渕「カメラが来てくれたのに、ずっとゴボゴボと涙で溺れててインタビューにならんかったし」

きむ「止めようとするんですけど、たぶっちゃん(田渕)の顔を見たら“今日、頑張ったな”って言うてくれてる気がして」

田渕「これも言うてないんです! ええふうに捉えて、自分で自分を泣かしにいってるって」

きむ「ははは! 決勝に行けてほんまによかったです。今年は3回戦、準々決勝、決勝でやる3本のネタをあらかじめ決めてて」

田渕「昨年はいろいろと意見を聞きすぎてしまって悩んだり、ブレたりすることがあって、僕らは取捨選択がヘタクソやということがわかったんです。やから、今年は誰にも相談せず、自分たちで選びました」

――2人の中で意見の食い違いはなかったんですか?

田渕「ちょいちょいありましたね。会話だけやと答えは出えへんから、毎日、舞台で(ネタを)かけながら反応を見て決めました」

きむ「そのほうがお互い、納得できるんで」

田渕「ネタの原型ができたのが、春くらい。とろサーモンの久保田さんに“今年、決勝行けそうか?”って聞かれたんで“これかなっていう3本のネタの原型は決まってます”って答えたら、“春の段階で3本決まってるヤツなんかおらん。ほんまか?”って言われて」

きむ「たしかにちょっとウソっぽいもんな(笑)。そこから久保田さんが“インディアンスはもう仕上がってるらしい”って、いろんな方に言ってくださったみたいです。ネタ自体は、昨年の敗者復活戦で負けた次の日から作りはじめて」

田渕「1月にはもう『M-1』の話をしてたんで、周りから“早い!”ってイジられまくりました」

――どちらが作り出そうと言い出したんですか?

田渕「きむですね」

きむ「飯に行って、一緒にサムギョプサル食べたんちゃうかな? 著しくモチベーションも下がってたんですけど、ここでやらんかったら『M-1』の優勝は余計、遠のくだけやなと思ったんです」

田渕「個人的には、霜降り明星の優勝も大きかったですね。決勝でウケまくってるのが、ごっつカッコよかった。“初めての決勝で優勝することってあるんや。うわぁ、俺らもあれしたい!”ってやる気が出て……めちゃくちゃ刺激になりました」

きむ「僕ら、8~9年間、毎日ネタ合わせを続けてきたんです。寒い日の夜、大阪の複合施設前で2人、凍えながらなんにも思い浮かばへんのになんとかネタを絞り出そうとしたり……」

田渕「休みの日も会ってるんで周りから気持ち悪がられてますけど、2人で喋らなネタ合わせが進まない。お互い、我が強すぎて、それぞれの意見を提案して受け入れるっていう作業が必要なんです。けど、こんな効率悪い僕らでも丸10年で決勝に出られるんです。効率が悪い芸人ってほかにもいると思うんですけど、“このかたちでも決勝行けたで!”って言いたいですね」

きむ「で、1月に単独をやったあと、4月にもう1回やって。7月からは全国ツアーと計画的にネタを磨いていきました」

田渕「全国ツアーをされている先輩に、ツアーでの試し方も聞いて挑めたのもデカかったと思います」

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「M-1」は芸のすべてやと思わせる大会

――おふたりにとって、『M-1』はやはり特別なものですか?

田渕「芸の全てやと思わせる大会……バケモンです。決勝や優勝を経験された先輩からは全てじゃないって言われるけど、挑戦してる芸人はここで結果出さんとって思ってまう。それくらい、えげつない大会です」

きむ「僕も固執したかった。決勝に出たってなれば、漫才に対しても自信がつくじゃないですか。それに、素人(時代)から観てたすごい大会に自分が出られる……夢が叶った気分です」

――決勝に向けての意気込みも聞かせてください。

田渕「十分喜んだので、あと数日で準決勝前の気持ちに戻します。ネタはもちろん調整していくんですけど。決勝に命を燃やすために気持ちの調整をしていきたいなと」

きむ「気ぃ緩んだままやと、今までの“苦労”や“想い”が水の泡になっちゃいますからね。ツメが甘いところがあるんですけど、来年も(今年できたのと同じクオリティのネタが)3本が揃えられるかはわからない。せっかく今年いい感じでここまで来れたので、気ぃ抜かずに決勝最後まで走りきっていい1年やったって言いたいなと思います」

――狙うはもちろん優勝ですよね?

きむ「もちろん! このチャンスをみすみす逃したくないのでね」

田渕「えぇ! 1回で決めます!」

バンビーノ・石山「(通りすぎながら)NSCの頃から知ってるけど、腐ることなくよう頑張った! 行けるうちに獲りきれよ!」

田渕「説得力ある!(笑)石山さんには東京に来る前、よう相談に乗ってもらってたんです」

きむ「よう知ってくれてはるから、こんなふうに言うてもらえてありがたいですね」

田渕「マジで僕ね、22日までは死にたくないんです。1回、今死んだらって考えたことがあったんですけど、きむに申し訳なっ!と思って」

――人気マンガ『べしゃり暮らし』(集英社)には似たようなシーンがありますもんね。

田渕「そうなんです。決勝を味わずには死なれへん!」

きむ「あの舞台で漫才やらな、もったいないよな? やから、決勝まで健康に気を使ってご飯をいっぱい食べてね?」

田渕「はい、気持ちを強く持ってやりきります!」

 

『M-1グランプリ2019』決勝は12月22日(日)に放送されます。果たしてどの組が栄冠を勝ち取るのか? ぜひ、その目で確かめてください!

M-1グランプリ2019

<決勝>『M-1グランプリ2019』
放送日時:12月22日(日)午後6時34分~10時00分
ABCテレビ・テレビ朝日系列24局 全国ネット生放送
司会:今田耕司 上戸彩
審査員:オール巨人 上沼恵美子 サンドウィッチマン・富澤たけし 立川志らく ナイツ・塙宣之 中川家・礼二 ダウンタウン・松本人志(50音順)
<決勝>進出者:インディアンス オズワルド かまいたち からし蓮根 すゑひろがりず ニューヨーク ぺこぱ 見取り図 ミルクボーイ +1組(敗者復活戦にて決定)
<決勝>ネタ分数:4分

<敗者復活戦>『M-1グランプリ2019 敗者復活戦 ~決めるのはアナタの1票!!~』
放送日時:12月22日(日)午後1時55分~4時25分
ABCテレビ・テレビ朝日系列24局 全国ネット生放送
開催場所:東京港区・六本木ヒルズアリーナ
<敗者復活戦>ネタ分数:4分

『M-1グランプリ2019』インタビュー

【公開予定】

12月17日(火) ミルクボーイ(2019年大会決勝進出)
12月18日(水)  見取り図(2019年大会決勝進出)
12月19日(木) すゑひろがりず(2019年大会決勝進出)
12月20日(金) かまいたち(2019年大会決勝進出)
12月21日(土) NON STYLE・石田(2008年大会優勝)

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