11月20日(水)~22日(金)までの3日間、よしもと祇園花月となんばグランド花月にて『吉本泰三・せい生誕130周年記念大感謝公演』が開催されました。

吉本興業の創業者である吉本泰三・せい夫妻。せいの生誕130周年を記念し、3夜連続で公演が行なわれました。今回は最終日の様子をお届けします。

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西川&酒井の挨拶からスタート!

1912年、夫妻が大阪天満宮の近くに第二文芸館を開業したところから歴史を振り返るVTRが流れたのち、それぞれ泰三・せいの衣装に身を包んだ西川忠志と酒井藍が登場しました。

今年5月に、舞台でせいの息子役を演じたという西川は「今日はやっと主人に昇格できました!」と笑みを浮かべます。

3日間の公演には、泰三とせいが二人三脚でお笑いの世界を駆け抜けたことにちなみ、夫婦やカップルを抽選で招待したとのこと。

2人の信念が「笑いは生きる力」だったと話し、西川が「今日は大いに笑ってください!」と声を張ると、酒井も「元気ですかー!」と続け会場を盛り上げました。

ベテランから若手まで!多彩な顔ぶれがネタを披露

ここからはベテランから若手まで、数々の芸人がネタを披露していきます。

まずはアキナ(山名文和、秋山賢太)からスタート。“懐かしいこと”を題材に、子どもの遊び、青春の一幕、理想の休日などを熱い芝居を交え、漫才を繰り広げました。

スマイル(瀬戸洋祐、ウーイェイよしたか)が登場すると、会場のあちらこちらに手を振るファンの姿が。よしたかの挨拶ギャグ「ウーイェイ」で景気づけ、会場を沸かせました。漫才中には、ビッグマウスのよしたかを瀬戸は容赦なくツッコミ。同級生コンビならではの息の合った掛け合いを披露しました。

続いて、中田カウスが次代を担う若手芸人たちの素顔に迫る企画『漫才のDENDO』が行なわれました。

まずカウスは「吉本泰三、せいは僕の中ではカリスマ、神様です」と敬意を表します。吉本の歴史を紹介し、若手代表としてトット(多田智佑、桑原雅人)のネタが披露されることに。トットは歌ネタで自己紹介をし、桑原のボイスパーカッションには会場から手拍子が。観客の心をがっちりつかみました。

その後はカウスとトットの2人でトーク。コンビ名の話題が出た際には、カウスは、自身の師匠である中田ダイマル・ラケットのエピソードを披露しました。ほかにも旬の話題を次々と繰り出し、ギリギリの内容に「師匠、やめてください!」とトットが思わず椅子から立ち上がってツッコむ場面も。トットの2人がお笑いの世界に進むことを決意した際の家族の反応や、多田の天然エピソード、舞台やテレビでの失敗談などが明かされました。

ここで王道の“しゃべくり漫才”で魅了する学天即(よじょう、奥田修二)が登場。よじょうのトンチンカンな言い間違いや、想定のはるか上を行く提案に対し、奥田の切れ味鋭いツッコミがビシビシと決まります。トットのネタを受け、よじょうがたどたどしいボイスパーカッションを披露する場面では、会場から拍手が上がりました。

舞台に松羽目の背景が降りると、桂文珍が高座へ。深々と一礼し、「吉本興業に50年お世話になっているのでありがたい」と挨拶します。

中高年の悲哀を面白おかしく語り、現代の飲食店の特徴を描いた『リアル接客』を口演しました。

吉本新喜劇の上演も!迫真の演技で観客を魅了

続いて吉本新喜劇が上演されます。“民宿花月”を舞台に、その宿の主人と息子との確執から解消を描いたストーリーを展開しました。

のっけからフルスロットルの島田珠代に、末成由美は独特の髪型で存在感を発揮します。吉本新喜劇おなじみのユニークなキャラクターが続々と登場する中、夫婦役の西川と高橋靖子は演技派の実力を惜しみなく発揮。アキは悪役を演じ、体を張った芝居で笑いを起こしました。

また、Mr.オクレと西川が鏡合わせになるシーンでは、西川の動きに合わせて奇妙なリアクションをするオクレと、徐々に常軌を逸脱していく西川にじわじわと笑いが。

クライマックスでは、西川が涙を浮かべて父親への思いを吐露し、迫真の演技で迫りました。観客の意識も舞台の西川へと集まり、先ほどまでの笑いが嘘のように、会場はしんと静まりかえりました。

そんな展開がありつつも、最後はやっぱり笑いで大団円。盛況の中、舞台は幕を閉じ、新たな時代へとまた一歩、歩みを進めました。

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