11月22日(金)、ジャルジャル・福徳秀介が絵本作家・北村絵理と共作した絵本『なかよしっぱな』が小学館から発売されました。

『なかよしっぱな』の主人公は、なんと“鼻の穴”。右の鼻の穴・“みぎっぱな”と左の鼻の穴・“ひだりっぱな”がいろいろな動物の鼻の穴と出会いながら冒険するお話です。

もともと学習雑誌『小学一年生』(小学館)の付録として書かれた本作は、書籍化にあたり、モチーフを活かしつつも大幅に加筆修正を行ない、発売に至りました。

ラフマガでは、絵本作家として“メジャーデビュー”した福徳に、「本を書くということ」について話を聞いてきました!

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きっかけは“いとこ”!? 思いがけない作家デビュー

――まず、この絵本を出版することになった経緯から聞かせてください。

今回の本で絵を描いてくれている北村絵理が僕のいとこなんですけど、絵がめちゃくちゃうまい。で、「せっかくやから、その画力を活かす形で何かできないか」と『まくらのまーくん』(タリーズコーヒージャパン)という絵本を一緒に作ったんです。僕が話を作って、いとこが絵を描いて。

それを絵本のコンテスト(『第14回タリーズピクチャーブックアワード』)に出したら、(絵本部門で)大賞に選ばれたんですよ。で、それ1冊で終わらせるのはもったいないからまた作ろうという話になって。

――いとこの存在が絵本作家へのきっかけになったと。北村さんはもともと絵本を大学で学ばれていたそうですね。

そう、だから、僕が送った話に対して「もっとここをこうしてほしい」とかダメ出しが来る(笑)。「この展開やと無茶やわ。これじゃあ、絵が描けない」とか結構厳しいんですよ。

今回は特に鼻の穴が主人公なので形がないし、「鼻ってどんな感じ?」と聞かれたんですけど僕もわからなくて。だって鼻の穴をキャラクターとして絵にするって言われてもイメージつかんくて(笑)。でも、いとこが描いてきた“みぎっぱな”と“ひだりっぱな”を見たら、シルエットのキャラクターになっていて「なるほど、そうか!」と。

さらに作中にいろんな動物が出てくるんですけど、それぞれの鼻の穴をどう描き分けるんかなと思っていたら「そう来たか!」と驚きました。ぱっと見ではわからないんですけど、細かい部分も見てもらえるといろいろこだわっています。

逆に、男の子の服装に関しては僕のほうからも、鼻にちなんでTシャツに“87(はな)”って入れてもらってたりしました。

――主人公が鼻の穴というのが奇想天外でもあり、福徳さんらしくもありますよね。着想はどこから得たんですか?

最初に『小学一年生』のミニ絵本として作ったんですけど、そのとき、どんなんがいいかなと思って、思いついたアイデアを編集の方にいくつか送ったんです。そうしたら、編集の方から「コンビっぽくって仲良しな話がいいです」と返事をもらって。

それで最初は男の子2人とか男女のコンビとかも考えたんですけど、人間だとジャルジャルを連想されてしまってもイヤやなと思って。それで“2つのもの”を探していたとき「あ、鼻の穴! ちょうどええのあったわ!」と思いついたんです。

――途中、ジャルジャルの漫才のような展開のページもありました。

それも編集の方に「入れてみてください」と言われて。声に出して読んでもらうとそこは面白いと思います。あのあたりは完全にジャルジャルのネタっぽい感じもあるので。

――編集の方とのやりとりの中で、もとの話からかなり変わったのでしょうか?

うん、めちゃ変わりましたね! 最初は鼻の穴の奥へ奥へと行くような話だったんですけど、出来上がった本は鼻の穴が外に飛び出していろいろな場所に出かけていく形になりましたから。編集の方とこうしたらああしたらっていうやりとりをしながら、1年ぐらいかけてようやく完成しました。

『小学一年生』のミニ絵本として掲載したものとは、もはや別もんです(笑)。鼻の穴が主人公っていうモチーフだけは一緒だけど、話としては全然違う。ミニ絵本のときは16ページだったのが今回40ページになって話も膨らませないといけなかったので。

――一度完成させた本をまた膨らませるという作業はやりにくくはなかったですか?

コントとかでもそうなんですけど、もともと8分のネタを賞レース用に4分に縮めたりして。それでぎゅっとして仕上がったネタをまた8分に戻そうとしたら間延び感が出たりするんですよね。

だから、それと同じ現象が起きたらあかんなという気持ちはあった。でも、結局、中身がガラッと変わって“別もん”になったのでちょうどよかったなと思います。

“パピプペポ”はずば抜けて面白い!

――この絵本のいちばんの見どころは何でしょう?

読み聞かせが難しいし、ややこしいところですね。小さいころから右と左ってややこしいなと思っていたんで、そのややこしさを面白さにしてみたつもりです。

あとは、“パ行”の面白さにも注目してください。文字にしても、発音しても“パピプペポ”ってずば抜けて面白い。見た目も込みでずば抜けてません? 『パピコ』(江崎グリコのチューブ型氷菓)なんて無敵やと思うし、そもそも“ピープル(People)”なんて“ピ”と“プ”、2つも入ってる。つまり、人間って無敵なんですよ。まぁでも、“パリピ”とかになってくるとまた話、別なんですけど(笑)。読み聞かせするときも、ぜひ“パ行”を意識して読んでほしいですね。

――なんだかジャルジャルさんのネタに出てきそうな話ですね(笑)。では、今後は絵本だけではなく、執筆業を続けていきたいという気持ちはありますか?

執筆作業は非常に楽しくて。ネタ作りとは全然違う作業なので楽しいんですよね。

文字になるとなんか本性が出てくる感じがして面白いなと。話のオチとか決まってないけど、書き出してみると意外と書けたり。そういうところが自分の奥底に実はある本性みたいな感じで面白いです。文字を書くのは好きですね。

――この『なかよしっぱな』の中では、どのあたりに福徳さんの本性が出ているんでしょうか?

うーん、どこらへんやろう。よく僕は「何を考えているかわからない」とか「人間味がない」とか言われるんです(笑)。確かに自分をさらけ出したりするのが非常に苦手で。おしゃべりしていてもセーブする部分は結構あるんですけど、文字にすると比較的何でも書ける。執筆のときは、自分をさらけ出すブレーキが甘めで書けちゃうんですよね。そう考えると、この本を読めば、意外と福徳の人間味がうっすら感じられるかもしれないです。

――では、最後にメッセージをお願いします。

鼻の穴という形のないものが主人公って、親は一瞬、意味がわからんと思いますけど、たぶん子どもにはスッと入っていくと思うので。親の世代の方も子どものころの感性に戻って、読んでみてください! あとは、ぜひ噛まずに読んでみてください!

 

福徳の“人間味”が感じられるという絵本『なかよしっぱな』は、これからの季節、クリスマスプレゼントにもおすすめ! ぜひチェックしてみてください。

 

『なかよしっぱな』

価格:1,100円(税抜)
判型:B20取40ページ
品番:ISBN 9784097253068

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