3月1日(金)、大阪・NHKホールにて『第49回 上方漫才コンテスト』が開催されました。上方演芸界における新人の登竜門として長い歴史を誇る同コンテストでは、これまでオール阪神・巨人、トミーズ、フットボールアワーといった第一線で活躍中のベテラン・中堅が最優秀賞を受賞。近年では、銀シャリ、かまいたち、和牛らが優勝を果たしています。

今年も結成10年未満の芸人132組がエントリーし、ラニーノーズ、からし蓮根、さや香、たくろう、ジュリエッタ、ネイビーズアフロ、丸亀じゃんご、インディアンスの8組が本選の舞台へ。どのコンビが頂点に輝くのか、熱い戦いの様子を取材しました!

接戦のAブロックを、さや香が抜け出す

司会進行は、千原兄弟と田中真琴が担当。西川きよし、桂文珍、ハイヒール・リンゴ、ユウキロック、内藤剛志、大林素子、大池晶が審査員を務めます。1回戦では4組ずつ2つのブロックに分かれて戦い、それぞれ1位のコンビが決勝で激突。ネタ時間はいずれも4分以内となっています。

Aブロックではラニーノーズ、からし蓮根、さや香、たくろうの中から、合コンをテーマに新山の知られざる過去が次々と明かされる、怒とうの漫才で爆笑をさらったさや香が決勝進出。3組に2票ずつ入る混戦となり、最後は決戦投票を制しました。

リンゴは「歌ネタもできるし、動きのあるネタもできるし、今回のように間が大事な漫才もおもしろい」と、その実力に太鼓判。また、テレビ番組で共演したデヴィ夫人から、歯が3本ないことを指摘された石井をイジり、「あとは歯を入れるだけ。今日は歯をカバーして余りある漫才でした」と笑わせました。

きよしも絶賛! Bブロックを制した丸亀じゃんご

ジュリエッタ、ネイビーズアフロ、丸亀じゃんご、インディアンスからなるBブロックでは、小学校の「終わりの会」を、安場の変幻自在な演技で再現した丸亀じゃんごが、3票を獲得して決勝へ。

きよしは「ちょっとしたフリ、間合いが違うともう笑えないネタですが、緻密に積み重ねて、これこそ小さなことからコツコツと、です」と、自身の決めゼリフにちなんだ講評を。千原ジュニアはネタ中に登場するキャラクターが気に入り、「もっとハジメに出てきてほしかった」と感想を述べていました。

1票差で優勝を決めたさや香、歓喜の雄叫び

1対1の戦いとなる決勝では、さや香が「究極の選択」ゲームで新山が暴走しまくるネタ、丸亀じゃんごが刑事ドラマの殉職シーンにまつわるネタを披露。審査員の判定は、さや香4票、丸亀じゃんご3票となり、さや香がみごと優勝を勝ち取りました!

歓喜の雄叫びを上げたふたりは、感無量の表情で「ありがとうございます!」と一言。トロフィーに続いて、昨年の覇者・アインシュタインから花束を贈られると、一転、晴れやかな笑顔で喜びをかみしめていました。

新山「今日の出来や出順で決まった」

終了後に行なわれた囲み会見では、「みんなおもしろかった」「全員が獲ってもおかしくない大会だった」と口をそろえたふたり。新山は「今日の出来とか出順とかで決まったんちゃうかな、と。ぜんぶ接戦で勝ったので、ラッキーやなと思ってます」と振り返ります。

『M-1グランプリ2017』ファイナリストとなり一気に知名度がアップしたものの、その後の賞レースでは結果がふるわなかったため、「素直にめちゃくちゃうれしい」と石井。新山も「今年はツイてるんちゃうかと期待してます」と話し、優勝を弾みにしたいと考えている様子です。

ネタ作りについてきかれると、『M-1グランプリ2017』の頃のスタイルから、この1年でモデルチェンジしてきたそうで、新山は「ネタに対する考え方や作り方が変わってきている。これからかなっていうときに賞が獲れたので、またこれで、もうちょっとゆっくり考えられるかな」と安堵の様子。昨年は隔月で単独ライブを行ない、かなりの数の新ネタを作ったものの、「ぜんぶ薄い、ぜんぶややウケ」だったといい、「『もっとひとつずつ丁寧に作って行こう』と切り替えて、ネタの色も変えてやっている」と明かしました。

キレイな歯を入れてデヴィ夫人と再会を!?

3月25日(月)には、なんばグランド花月での初単独ライブも控えており、優勝を機に「東京とか、いろんなところで単独ができるようになったらうれしい」(石井)とも。一方で、うれしさのあまりか「さっきからボケようと思っても全然浮かんでこない。そういうところは直していきたい」という新山は、「(石井に)もっと話を延ばしてもらい、僕に考える時間を与えて」と相方に要望していました。

もちろん『M-1グランプリ2019』で再び決勝の舞台に上がることも大きな目標に。「今回の優勝で自信が出たので、その自信で新しいネタ、いいネタを作れたら。そして、それが結果的に『M-1』につながればいい」と新山。さらに「去年は賞レースが獲れず、『絶対にM-1(決勝に)行かな!』という気持ちだったが、今年は『上方漫才コンテスト獲ったんで』というスタンスでいける。そういう“ゆとり”をうまく使って、いいネタを作って『M-1』に行けたら」と心境を語りました。

なお、本選中にも話題に上った石井の歯については、「プラスチックの安い歯を入れる予定だったが、インプラントに移行して、いい歯を入れたい」と、優勝で大きく方向転換。次にデヴィ夫人と顔を合わせるときには、「キレイな歯になって、キレイな自分でお会いしたい」と意気込むかたわらで、新山は「僕は逆に(歯を)抜いていこうかなと思ってます」と謎のプランをぶち上げ、報道陣の笑いを誘っていました。

激戦を勝ち抜いての優勝で、勢いに乗るさや香。今後のさらなる活躍に、どうぞご期待ください!

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