新作エッセイ集『黒いマヨネーズ』が発売中のブラックマヨネーズ・吉田敬。
カルチャー雑誌『パピルス』、月刊文芸誌『小説幻冬』にて、約4年間にわたり連載されたエッセイを収録した同著。吉田にとっては『ブラックマヨネーズ吉田敬のぶつぶつ』、『人生は、パチンコで教わった。』に続く3冊目の本となります。

出典: ラフ&ピース ニュースマガジン
今回、ラフマガでは、そんな吉田にインタビューを敢行! 多忙な仕事をこなしながらエッセイに捧げた日常から、「自信作」と語る彼の想いまでアツく語ってもらいました。
――著書にはどんな内容が書かれているのでしょうか?
たとえば“ダイエット”にしても、みんな人それぞれ思うところがあるじゃないですか。それをそのまま表現するのは僕がやる仕事じゃないから、自分の気持ちに“笑い”を足して書きました。と言っても、表面的な面白いことだけを書いたわけではありません。
――テーマはどのような時に思い浮かびますか?
Twitterでちょっと面白いようなことをつぶやいたときに、“さっきの(投稿)コラムに回せる”と思って削除したり、仕事が終わって酒飲んで、テレビや映画を観ている途中に「あ!」って閃いたときなんかに、メモに書いています。“これが大きくなればいいかな”って想いながら、次の日から頭の隅に置いていますね。ただ、書く時は「結局なんのメモしてたんや」っていうくらいゼロから考えていました。

出典: ラフ&ピース ニュースマガジン
――周囲の反応はいかがですか?
僕の周りに『小説幻冬』のような崇高な本を読む人間なんていないです(笑)。ただ、磯野貴理子さんが『紺色のカラス』(『小説幻冬』連載時のタイトル)の頃から読んでくれていて、「あれ面白いね。本にならないの?」って声を掛けてくれて。僕の頭に“貴理子さんが読んでいる”って発想はないですから、ビックリしました。
――本作品で、苦労したところは何でしょうか?
手書きで原稿用紙4~5枚にまとめるんですけど、最初に「笑えないとダメ」と決めてしまったので、“思っていること書いているだけで、全然オモロないわ”ってイチから書き直しすることもありました。週刊誌とかでタレントさんや有名な文化人のコラムを読みますけど、“もっともなこと仰ってはるけど、これ楽やろな”って思います。
――昔は日記を書かれていたそうですが、もともと文章を書くのは好きなんですか?
仕事になると好きじゃなくなります(笑)。ただ、出来たときに、なんてことなかった白い紙8枚に命が吹き込まれるというか……えらい作家みたいなこと言いますけど(笑)。
――(笑)。
生意気ながら、その感覚はあります。それを味わうために、休みの日もずっとやってきましたね。

出典: ラフ&ピース ニュースマガジン
――本作の見どころを教えてください。
コラムの締め切りが月末なんですよ。1か月忙しく仕事をさせてもらっていて、何も残っていないような状態からグッと絞り出すんです。番組のオープニングトークとかでエピソードも話しますし、月末で出せるネタが何もかも売り切れているなか、“まだこれが残っていたか……俺スゴイな”って感覚に毎月襲われていましたね。だから、一番最後まで“脳という名の雑巾”に残っていた汁なんで、一番臭いし一番本質です。
――吉田さんのすべてなんですね。
これを見てくれんねやったら、自分が出ている今のテレビの仕事、半分減らしても良いです。
――そんな足枷、いいんですか(笑)?
テレビの方を裏切ることになるかもしれないですけど(笑)。ただ、僕の言葉をカットしたり、もっと臨場感を足してくれなかったり、ということがあるので……。「テレビ観たけどオモロなかった」って言われたら、つい「編集がなぁ」って思ってしまう部分があるんです。
――本は自分の責任ということなんですね。
もちろん編集が面白い番組もあるんですけど、言い訳できてしまうんですよ。『黒いマヨネーズ』をオモロないと言われたら、それは僕がオモロないって言い切れるんで。これに関しては全然悔いないですし、まずそうならへんと思うし。それくらい恥ずかしくないものができました。
――Twitterでも「自信作」とつぶやいていましたもんね。
めちゃくちゃ売れても驚かへんし、全然売れへんかったら俺の人気がないだけやと思います。アツくて笑えて正論。相当濃いと思うので、ぜひ!
ブラマヨ・吉田が自ら太鼓判を押すエッセイ集『黒いマヨネーズ』は、幻冬舎より全国の書店・ネット書店で発売中です! 吉田の頭のなかから絞り出された“一番臭く、一番本質”的な言葉の数々を、みなさんもぜひ味わってみては?
『黒いマヨネーズ』
出典: ラフ&ピース ニュースマガジン
著書:吉田敬
価格:1,400円(税抜)
幻冬舎より全国書店、ネット書店で発売中!