2月20日(水)、東京・有楽町朝日ホールにて『大学SDGs ACTION!AWARDS 2019』が開催され、応援芸人として次長課長・河本準一とくまだまさしが出演し、アワードを盛り上げました。

国連が掲げる『持続可能な開発目標(SDGs)』に貢献する若い力を応援するため、朝日新聞社が創設した『大学SDGs ACTION!AWARDS』。

その最終選考会となるその日は、全国から集結した学生によるプレゼンテーションのほか、誰でも参加できる『SDGsワークショップ』も開催され、会場は熱い議論に包まれました。

応援芸人・河本がムチャぶりで学生にエール!

第1部では、学生プレゼンターたちを応援するため、応援芸人の河本が登場。プレゼンを控えた大学生たちを見て、「めちゃくちゃ緊張した顔してんなぁ……」とつぶやいて笑わせ、学生たちをリラックスさせます。

「よしもとには現在6,000人の芸人がいるんですが、そのうち芸人の仕事だけでご飯を食べられている人は300人くらい。あとの5,700人はバイトしてるんです」と明かし、「だからよしもとは、SDGsの17の目標の中の2番の、“飢餓をゼロに”の活動を目標に掲げていることになるんかな?」と、SDGsの取り組みをよしもと芸人の実情になぞらえて説明し、笑いを誘います。

さらに「(プレゼンの)トップバッターって緊張するよね? ここの景色と客席からの景色って違うから、緊張しないですむように1回上がっておこう!」とトップバッターの学生たちを気遣い、壇上に呼び寄せる河本。優しさを見せたかと思えば、「じゃあ、ここに立った今の気持ちを“S・D・G・s”でアイウエオ作文やってみよう!」といきなり学生にムチャぶりをします。

いきなりのリクエストに慌てる学生たちでしたが、「S=そんなに思ったより緊張しない、D=でも大丈夫、G=がんばって、s=すばらしい発表にしましょう」というアイウエオ作文を発表し、河本に「すばらしい! 連携ピッタリやん」と絶賛されていました。

続いてはくまだまさしが登場。大歓声に包まれ、ニコニコ顔で「うわ~、あったかすぎてやりづらいです~」と笑わせます。そして「今日はいいお客さんばっかりなので」と言い、さっそく自身のポスターをプレゼントするマイペースなくまだ。

ここからは、お馴染みの『必殺!仕事人』ネタや、一方の鼻の穴で風船を膨らまし、もう片方の鼻の穴で笛を吹くというお馴染みのネタを披露し、拍手喝采を浴びます。最後に、鼻でふくらませた風船を客席に飛ばし、その風船をプレゼントしていました。

河本「難しく考えず、できることから始めてほしい」

そんな河本・くまだの両人に、本イベントや学生たちに対する感想を聞いてみたところ、河本は「若い方がSDGsについてどう考えるのか興味がありますし、SDGsは2030年までの目標なので、学生たちが30代、40代になったときにどう変わっているのかも楽しみなので、非常にいい試みだと思います」と、SDGsの取り組みがもたらす未来にも期待している様子。

さらに学生たちには「自分一人でできることもあれば、誰かと一緒に考えた方がいいこともあります。いろんなパターンがあるので、SDGsを難しく考えず、できることから始めて、そこから輪を広げ、仲間を増やしてみんなで考えて、最終的には企業の方々とお話ができるようになってもらいたい」とエールを送りました。

くまだは「月並みな言い方ですけど、本当にみなさん頭のいい方ばっかりだな、って(笑)。でも、若い方が地球のことを考えるなんて……。僕が若い頃はそんなこと考える余裕もなかったので、本当にすばらしいことだと思っております」と感心しきり。

「今回は2回目の開催ですが、これはもう5回、10回とずーっと続けていただいて、今の若い子たちだけでなくて、赤ちゃんやこれから生まれてくる子どもたちにまで、ずっとその思いや取り組みが続いていくように、大学生のみなさんにはいろいろな思いを伝えていただければ」と、背中を押しました。

アツいプレゼンテーション合戦が繰り広げられる!

続く第2部は、ファイナリストのプレゼンテーション。最終選考に残った14大学の学生たちによる12グループが、日頃の研究・活動実績にもとづくSDGs達成のための企画・アイデアを発表!

どのグループの学生たちも、自分たちの住んでいる場所に関連した問題や、自身の経験からくる実感をもとに、SDGsに結びつけた自分たちの試みを生き生きと伝えます。

なかには、ダイアンの「すぐ言う~」や「ゴイゴイスー」といったギャグをプレゼンに交えて笑いを誘うグループや、『ドラえもん』になぞらえ、ちょっとした小芝居を織り交ぜながら、自分たちの開発した商品を紹介するグループ、さらにはドローンで空撮した動画でスケールの大きさを紹介するグループなど、プレゼンの仕方にもそれぞれ工夫が凝らされ、オーディエンスを飽きさせません。

なにより、活動している学生たち自身が、自分たちでもやりがいを感じ、楽しみながらSDGsの活動をしていることが伝わってくる、心のこもったすばらしいプレゼン合戦が繰り広げられました。

全員参加のワークショップで「企業のリアルな課題」に挑む

すべてのプレゼンが終わり、続いて行なわれたのは第3部の『SDGsワークショップ』。

ここでは「企業のリアルな課題をSDGs視点で本気で考えよう!」というスローガンのもと、一般社団法人サステナビリティ・エンパワーメントの杉浦正吾氏をファシリテーターに迎え、会場にいるお客さんが全員参加でワークショップを行ないました。

ここで考える「企業のリアルな課題」は2つ。まずは日本航空株式会社 コーポレートブランド推進部の松尾氏より「飛行機へ搭乗の際、楽しみながらSDGsを体験できる取組、商品、サービスについて、みなさまのアイデアをお聞かせください!」というテーマが寄せられます。

続いて、住友金属鉱山株式会社 広報IR部長の帆谷氏より「住友金属鉱山は持続可能なニッケル資源開発のため、SDGsの視点から、社会に対して何をアピールするべきでしょうか」というテーマが発表されました。

2つの課題に対し、会場の参加者はそれぞれ一人一つのアイデアをふせんに書き入れ、それがSDGsの17の目標のどれにあたるかも示した上で、それぞれのテーマのツリー型掲示板(アイデアタワー)にふせんをペタペタと貼っていきます。

個人の意見をツリーの形で可視化することで、全体を見渡して、どの項目が多いか(または少ないか)、またどの視点からアイデアのヒントが出てきそうかなどが分かりやすくなり、参加者も改めて客観的な目でテーマについて考えることができるように。そして、企業側からの面白いと思った意見なども発表されるなど、実りの多い有意義なワークショップとなりました。

いよいよ選考結果発表!栄えある第二回優勝者は…

第4部では『大学SDGs ACTION!AWARDS 2019』の選考結果発表と表彰式が行なわれました。グランプリに輝いたのは、立命館アジア太平洋大学のディッサ・シャキナ・アーダニサさん。

インドネシア人であるディッサさんは、インドネシアに1100万人いるとされる障害者のうちの1/3を占める聴覚障害者の多くが仕事を得ることができず貧困にあえいでいることに問題を感じ、インドネシアの絶滅危惧種である動物たちのぬいぐるみ「プラッシ」を聴覚障害者の人々が作り、それを国立公園などで販売するというプロジェクトを立ち上げ、活動しています。

本プロジェクトは、今後もグローバルに広がっていく可能性があり、さまざまな企業・団体などがコラボできるポテンシャルを秘めている取り組みでもあるということがグランプリの理由として挙げられ、ディッサさんは「インドネシアのろうの人々を代表してお礼を言いたいです。これからも日本とインドネシアの架け橋として頑張っていきたいです。ありがとうございます!」と笑顔でコメントしていました。

気になる選考結果は記事の結果項目をぜひチェックしてみてくださいね。

審査員を代表して、北海道下川町 環境未来都市推進課の簑島氏は「SDGsという世界共通言語がなかったら、僕も学生さんとは縁がなかったでしょうし、そういう意味でSDGsには人と人とをくっつける接着剤のような役割があると思います」と、改めてSDGsに可能性を感じた様子でコメント。

「今、世の中にはいろんな課題がありますけど、今日の学生さんたちのプレゼンや目の輝きを見ていると『日本もまだまだいけるんじゃないかな』って(笑)。(スタディツアー賞に選んだ)滋賀県立大学の空き家の有効活用をテーマにした活動は、ある意味今後の日本全体の空き家対策の解決モデルになりうると思いましたし、それをもっと広げてもらいたいという思いで選ばせていただきました。今後は我々も一緒に取り組むことで、SDGsでつながって広がっていけば面白いんじゃないかと思います」と期待を寄せました。

優勝者のディッサさんは、「本当に涙が出るほど嬉しかったです。今までインドネシアでやってきたことを日本語でみなさまに説明する機会をいただいて、グランプリをいただいたのは本当に信じられなかったし、ありがたいです」と喜びを爆発させます。

続けて、「インドネシアだけでなく、これからアフリカのろうのコミュニティと一緒にボツワナのろうのコミュニティとも協力して、訓練の機会を提供したいなと思いますし、今、インドネシアの政府や国立公園から要望が沢山いただいているので、それらを違う国で試してみたいです」と今後の展望について述べました。

他の学生の発表を見て、「面白いアイデアがいろいろあるだけでなく、自分の住んでいる地域に貢献したいという気持ちを感じて、私も刺激されました」と触発されたようで、「今はインドネシアで活動していますが、いつか(立命館アジア太平洋大学のある)別府の人たちにも貢献できるように、このプロジェクトを広げたいなと思います。日本でも社会の不平等がまだまだあると思うので、このプロジェクトが最初の一歩になると思います。頑張ります!」と、日本に対する意気込みも語りました。

SDGsの目標達成に欠かせない、時代を担う若者の力。ディッサさんを始め、本アワードに出場したどの大学の学生たちも、SDGsの課題に取り組みながら、今後もさまざまな活動を持続していくことでしょう。

もちろん学生たちだけでなく、私たち1人ひとりにとっても決して他人事ではありません。自分にできることから実践し、目標達成への一歩を踏み出しましょう!

第2回『大学SDGs ACTION!AWARDS 2019』選考結果

■グランプリ
立命館アジア太平洋大学「Plushindo:チャンスを作り出し、視点を変える」

■準グランプリ 住友金属鉱山賞
近畿大学「環境負荷と農家の無賃労働を低減するために」

■オーディエンス賞
東京大学「『協力者カミングアウト』で、『違いが互いの力になる』社会を」

■スタディツアー<下川町×JAL>賞
滋賀県立大学「SDGs移動仮設カフェ<出張タルタルーガ>の展開」

■スタディツアー<瀬戸内町×JAL>賞
九州国際大学「車いすユーザーのための海外旅行『ペガサス・ボヤージュ』モニターツアー」

■審査員特別賞
立教大学「原因不明の言語障害である吃音症を改善する世界初のVRプロダクトを実現する」

■ファイナリスト賞
・徳島大学・四国大学「徳島の藍染め技術とカンボジアのクロマーを掛け合わせた新たな商品開発」
・金沢工業大学「明るい未来を切り開く、私たちのSDGs教育パッケージの展開」
・福岡大学「新しい就活の形とその先の中小企業後継未定問題」
・酪農学園大学「浜頓別町・まち・ひと・活き生きプロジェクト」
・麻布大学「SDGsレンズで海から水源まで水の循環をみる!ESDキャンプで流域交流」
・東京農工大学・東京工業大学「3Dプリンターによる『どこでもトイレ』の開発」