今年も10月17日(木)から20日(日)までの4日間、映画、アート、笑いを集結させた「京都国際映画祭2019」が開催されています。
2日目となる18日(金)、T・ジョイ京都にて、特別招待作品『RUN!-3Films-』が上映され、上映後の舞台挨拶に津田寛治、篠田諒、木ノ本嶺浩、黒岩司、松林慎司、『追憶ダンス』『ACTOR』の土屋哲彦監督、『VANISH』の畑井雄介監督が登壇しました。

疾走感あふれる3作品

『RUN!-3Films-』とは、はみ出し者たちの3つの物語を紡いだ、疾走感溢れるオムニバス映画。
コンビニのバイト店員が遭遇した強盗は、中学の同級生だった…記憶のかけ違いを巡る2人の攻防と予想外の結末を描いた『追憶ダンス』。そして、生きる為に人を喰らう正体不明の親子と死体処理業者の出会いと顛末を綴るSFファンタジー『VANISH』。さらに夢を捨てられない売れない俳優が、謎の映画撮影現場に足を踏み入れ、現実と幻想の境界を疾走する姿をエネルギッシュに活写した『ACTOR』という3本の短編が連なることで生まれた、荒々しくも繊細なヒューマンドラマです。

『追憶ダンス』で主役を演じた篠田は、自身が演じたコンビニのバイト店員について「実生活の中であんなに狂気じみたことは絶対にしない。普段出せないことを、映画だから、フィクションだから出せる楽しみがありました」と満足気に語ります。普段の篠田は怒りをほとんど表に出さないとも明かし、それだけに怒りという感情を、自分はどれくらい放出できるのか、という楽しみ方もできたのだとか。

篠田はサイコ役向き!?

また、仲のいい友人にこの作品を観てもらった際に、「サイコの役が似合うよね」と言われたとも明かし、「普段はそういう人ではありませんので!」と何度もアピールして観客を笑わせます。
篠田演じるバイト店員がいるコンビニで、強盗役として現れるのが木ノ本。「諒くんとは、“底辺の取り合い”をしていました」と語る木ノ本は「諒くんは“サイコパスの底辺”という感じだったので、僕は“気持ち悪い方の底辺”を行こう、と(笑)。そのお陰で掛け合いでも相乗効果が生まれ、土屋監督も笑ってくれていたのでやりがいがありました」と、思い切って相手にぶつかる演技に手応えを感じた様子。

掛け合いはアドリブが多かったそうで、篠田も「もう、その場でやりながら、ですよね。ジャズみたいな感じで」とし、「即興性のあるものってそういうことだと思うので、土屋さんが『ここはセリフがないのでアドリブで』と言うシーンも多かったです」と明かします。
これを受けて土屋監督も、「ラストシーンもアドリブでやってもらったんですが、5分くらいやってもらって、おもしろかったですね。3テイクほど撮ったんじゃないかな」と撮影秘話も。

自分が何者かわからない役?

『VANISH』で、特殊能力がある男を演じた松林は、「正体不明の役なので、最初に、畑井監督に『第9地区』という映画を観てくれ』と言われて。

僕の役は正体不明で、自分が何者か分からず悩み続ける役」とのこと。畑井監督からは「無意識や無感情の、“無”の感情を出してくれ」と言われたといいます。

『ACTOR』で、売れない俳優を演じた黒岩は「売れなそう、というのがにじみ出ているということで、この役は当時の自分のドキュメンタリー的な部分も含まれているので、“売れない感”が出ているというのは、一瞬複雑ですがありがたいです」と感慨深げ。「今日のスーツ姿を見て『売れたなー!』と思いました(笑)」と司会のアッパレード木尾が感想を述べると「みんなからは『湯河原の演歌歌手じゃないか』と言われる」と返してファンを沸かせていました。

津田は3作品すべてに出演

『追憶ダンス』『ACTOR』『VANISH』の3作品全てに出演した津田は、「どの役も演じていて楽しかった」としながらも、最も印象に残っているのが『追憶ダンス』の警官の役だと語ります。

「実は、木ノ本くんの首を締めるシーンがあるんですが、そのシーンを撮影し終えて僕が手を緩めた瞬間、木ノ本くんが倒れて白目を向いたんです。それを見た瞬間『あっ! 俺の俳優人生、これで終わるな…』と思って」という仰天のハプニングが……。

しかし次の瞬間、木ノ本がすぐ起き上がり「どうしたんですか? 全然大丈夫ですよ、やりましょう!」とすぐに切り出してくれたそうで、「そのときはもう、天使のような俳優だなと思いました」と津田もホッとした様子。木ノ本は「首を締められた瞬間は、一瞬飛んで記憶がないんですが、寝て起きた感じ。だから本当に、記憶に踊らされた感じでした」と会場を笑わせます。

最後に畑井監督は、「この映画は今日1日で終わらせたくないので、今後京都で上映できるようにがんばるのでぜひ観に来て下さい」とPR。土屋監督も「この作品は11月から池袋で公開となり、その後は全国で順次上映されます。京都でもおそらく近々上映することになると思いますので、応援よろしくお願いします!」と駆けつけたお客さんに改めてアピールしました。

今年で6回目の開催となる「京都国際映画祭2019」は10月17日~20日までの4日間開催。
国内外の100作以上の映画作品が上映されるほか、様々なアート作品の展示、SDGsと笑いの融合企画やワークショップ、イベント、そして注目企画のプロレスまで、盛りだくさんのプログラムを展開中です。
ぜひ、映画、アート、笑いの三要素が集結する京都にご注目下さい!

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