10月12日(土)、COOL JAPAN PARK OSAKA TTホールにて『ハケンアニメ!』の公開ゲネプロが行なわれ、大場美奈(SKE48)、小越勇輝、市川しんぺー、三上市朗、菅原永二、町田マリー、幸田尚子、山内圭哉、小須田康人ら豪華出演者が本番さながらの演技を披露しました。

本作は、直木賞作家・辻村深月の小説『ハケンアニメ!』が原作となっており、G2(ジーツー)による脚本・演出で今回初の舞台化。

作品タイトル中の「ハケン」は「覇権」を指し、日本が誇る一大複合産業であるアニメ業界の「覇権」を手に入れるべく、奮闘、葛藤する人たちの姿が描かれます。

個性豊かなキャラクターが勢揃い

舞台はピアノの音色から静かに始まります。

天才監督・王子千晴(小越)はまず、“ビジネス”に比重を置くプロデューサー・垣内(小須田)とぶつかり合い、作画監督・迫水(菅原)にもダメ出し。著名脚本家の脚本にも平気でNGを告げ、その度にスタッフたちは振り回されます。

この監督の我関せずの態度に、周りはどんどん疲弊してしまい、中には離れていく仲間も……。それぞれが持つ信念、熱情、迷いや戸惑いなど、様々な感情が混じり合うなか、まさかの出来事が起こります。

役者たちの演技は必見!

舞台上では新作アニメの内容を巡って、ピリピリとした制作現場のやりとりが次々と展開されていきます。その中で、大場はひたむきにがんばる制作進行担当を好演。自身のそれまでを振り返り、過去を明かしていくシーンも堂々と演じました。

小越は、ときに理不尽にも見える天才監督として、スタイリッシュな風貌で傍若無人な言動、そして根底に揺るぎない信念を持つキャラクターを見せつけます。

他のキャストも皆、まるでその登場人物たちの人生を生きてきたかのようなリアリティを感じさせる熱演で、それぞれが持つ想いをしっかりと伝えてくれました。

小越、吉本新喜劇に感動!

ゲネプロ後には、大場、小越、山内が登場。まずゲネプロを終えた感想について、大場は「意外と緊張している感じではなく、いつも通り『ハケンアニメ!』という世界を生きようという気持ちで始まった」と笑顔。

そして小越は、久しぶりの舞台だったものの、思ったよりいい緊張感で臨めたと語り「これまで通しでやっていた際と違う雰囲気、風景が見られたので、ゲネプロを活かしてさらに『ハケンアニメ!』の世界を届けられたら」と力を込め、山内は「(大場と小越の)ふたりが瑞々しく舞台に立つことができたので、手応えを感じながらゲネプロを終えることができました」と満足げな様子を見せました。

続いて大阪の雰囲気を尋ねられると、小越は念願だった吉本新喜劇を見たことを明かし、一体感、空気感で「大阪ってこれだな」と感じたとのこと。「お客さんが楽しんでいるのを見て幸せな気持ちになった」と語り、「(『ハケンアニメ!』が)何かパワーを与えられる作品であったら」と期待を込めました。

また、大場は「こんなにたくさんの人が関わってアニメってできあがるんだなってびっくりしたし、感動もした」と振り返り、「この作品を見たあと、自分の好きなアニメを見返したら、また新しい感情が生まれるかな」と話していました。

稽古時のトラブルを聞かれた山内は、大場については「稽古序盤はガチガチ」と明かしながらも、大場と小越について「どっかでポンッと楽しみだしたときの瞬発力がすごいなぁと。元々セリフも非常によく聞こえてくるおふたりだったので、なんの心配もしていなかった。演劇というのはお客さんが入って完成するので、お客さんとのコミュニケーションを初日に楽しんでいただきたい」と語りました。

少しずつ成長していく姿を見て欲しい!

囲み取材のあと、大場、小越、山内の3人がラフマガのインタビューに応えてくれました。

——ゲネプロ、おつかれさまでした。今回、アニメ業界のお話ということですが、山内さんは事前のVTRでアニメに興味がないとのことで……?

山内「そうですね。小さいころは見ていましたし、スタジオジブリ作品とかはおもしろいとは思うけど、“新作が出た、見に行かな!”とは思わないタイプですね」

小越「僕もそこまで(アニメについて)詳しくはないですけど、一番長く見たのは『ジョジョの奇妙な冒険』ですね〜。絵と色合いが好きで“この色で(作品が)成立するんだ”っていうのがおもしろくてそこから見始めました」

大場「私は『クレヨンしんちゃん』がずっと大好きで、好きすぎて一時期一人称を“オラ”って言っていました(笑)。でも、大人になってからの方が好きになりましたね。内容が大人向けにも作ってあるから、すごくおもしろいなって」

——今日(取材当日の10月12日(土))、公演初日を迎えるわけですが、大場さん、小越さんから見た山内さんの印象は?

小越「台本を読んだときに(山内が演じる原画アニメーター・澤田が)“どんな風になるんだろうな”って思っていたんですが、実際稽古場で見たときに、やっぱり想像以上におもしろくて。あとは周りを見ていてくださるので、声をかけてもらえたのがすごくありがたかったです。自分自身が一生懸命がんばろうとしすぎてしまうときに声をかけていただいたり、アドバイスをもらえたりしたので、すごく優しい方だなと思いました」

大場「本当に周りの観察をすごくしてらして、私が演出のG2さんが言ってくださることが理解できずにどうしようって思っているときに、俳優さんとしてのやり方を教えてくれるというか。そして逆に私が山内さんを見ると、いつも、すごくしかめっ面をしていて」

山内「(苦笑)」

大場「何か考えているんだって思いながら見ていたんですけど、実際何もなくて。それがまた逆にすごいなって、何も考えていないのによくあんなしかめっ面できるなって」

——山内さんから見て、大場さんと小越さんの印象はいかがですか?

山内「僕は、G2とか共演者が割とやりなれた小劇場系の人たちなので、(大場と小越が)そこに入ってくるのは大変やろなっていうのはありましたね。空気ができているので、ある意味アウェイというか。まずあまり構えてほしくないというのがありましたし、でもそういう意味では、ふたりとも楽しもうとはしてきてくださっていたんで、やりにくいことはなかったですね。(作品中で)芯になるふたりが貪欲な人たちだったので、僕らが逆に助かりました」

——では、この作品の見どころを教えてください。

山内「結局すごいアンサンブルでやっているんですよね。ソロじゃなくてみんながオーケストラみたいに同時に音を奏でて、“誰か(の音)が大きくなると小さくする”というようなことを延々にやっていて。そういう意味では、アニメ業界の制作会社の仕事の流れと本当にリンクしていて、アンサンブルの妙(たえ)がすごくありますね」

小越「役もそうですし、(出演する)皆さん個性があるので、一人ひとりのキャラクターというのも見どころだと思いますし、そういう人たちがまとまって作っている様子というのがおもしろいかなと思います」

大場「私自身は全編を通して、少しずつ確実に成長できている姿がリアルに伝わったらいいなって思いながら演じています。成長できているかは正直わからないというか、公演ごとに変わってくると思うんですけど、そういうのをリアルに伝えるということをがんばりたいと思います」

——最後にメッセージをお願いします!

小越「本当に一人でも多くの方に見ていただきたいです。仕事をするうちにいろんな障害や壁にぶつかったりするけど、それでも“がんばろう”と原作を読んだときに思ったので、そういう部分を届けられたらと思っています。ぜひ見に来てください!」

大場「舞台で一人ひとりがしっかりこだわりを持って表現した場面が、見に来てくださった方の日常生活にリンクして、自分が今やっている仕事にもっと誇りを持ってもらえたらいいなって思いますね」

山内「文学を舞台にしている(作品ならではの)おもしろさっていうのが実はふんだんにあって。(『ハケンアニメ!』作者の)辻村さんのファンの方にも見に来ていただきたいと思いますし、そういう人たちが“演劇っておもろいな”って思ってくれたらええなって。演劇を初めて見に来てくださる方なら、演劇をおもろがってほしいなって、毎回どんな舞台でも思っています」

『ハケンアニメ!』は、大阪公演を大盛況のうちに終えたばかり。東京公演は10月31日(木)からとなっています。アニメへのほとばしる熱い想いがぶつかり合う舞台は必見です!

舞台『ハケンアニメ!』

<大阪公演>
日程:2019年10月12日(土)~16日(水)
場所:COOL JAPAN PARK OSAKA TTホール

<東京公演>
日程:2019年10月31日(木)~11月14日(木)
場所:紀伊国屋ホール

<チケット>
料金:7,500円(税込・全席指定席)
Yコード:999211(大阪公演)/507009(東京公演)
チケットはコチラ

公式サイト:https://hakenanime.yoshimoto.co.jp/

 

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