昨年10月に大阪府・ABCホールにて行なわれた公演『ザ・ぼんち 芸道46年分の漫才』で、ザ・ぼんち(ぼんちおさむ、里見まさと)が文化庁芸術祭賞大衆部門大賞を受賞しました。

この快挙を記念して、9月23日(月・祝)、大阪府・YES THEATERにて『ザ・ぼんち文化庁芸術祭 大賞受賞記念イベント「おさむずっーーと喋る」』を開催。

漫才はもちろん、ダンスグループやジャズバンドとのコラボ、コントにトークとたっぷりの内容で、会場は大いに盛り上がりました。

派手なダンスでイベントスタート!

イベントは、おさむの「レディース&ジェントルメン!」という掛け声でスタート!

いつも進行役を務めるまさとに代わり、今日は自身が進行することに触れたおさむ。「ホンマいうたら司会進行断った。“イヤや”言うたんやけど、“やらんかい!”って言われて(笑)」と明かし、自身初の進行役にやや心配の面持ち。

「大丈夫かな? それはお客さん次第です!」と投げかけると、観客も暖かい笑いでこれから始まるイベントに期待を膨らませました。

オープニングを飾るパフォーマンスでは、人気コンビ・アキナ(山名文和、秋山賢太)が司会を務める毎日放送『マンモスター+』で結成されたメンズパフォーマンス集団Ooops!とともにダンスを披露!

紹介では大いにカミまくり、観客の笑いを誘ったおさむですが、まさととともにキメキメのダンスを披露すると、会場からは大きな拍手が起こりました。

ダンスを披露し終えると、「若い人とコラボさせていただいて、エエ企画ですな!」とまさとはにっこり。

息のあった漫才で爆笑の連続

続く漫才では学生時代の思い出に始まり、2人が知り合って50年の間にあったことを振り返りつつ、時事ネタなども取り入れたネタを進行。まもなく結成50周年を迎えるザ・ぼんちの魅力が詰まったネタに場内は盛り上がります!

これまでの自身の漫才を振り返り、ファンにはおなじみの『テレビ事件簿』から「A地点からB地点へ」の名フレーズ、さらに橋幸夫、フランク永井、ジャイアント馬場などのモノマネや、好評を博した『お笑い捜索隊』など、代表的なネタを次々と繰り広げ、観客の爆笑をさらいます。

弟子とのコントはステージも大盛り上がり!

進行役・おさむはその後1人で登場し、“ゲスト”のまさとを呼び込みます。そしてまさとの弟子・シンクタンク(タンク、近江のこかじろう)と、おさむの弟子・ジミー大西がステージへ!

おさむはジミーに「俺、なんの賞もらったか知ってる?」と今回のイベントのキッカケとなった賞について質問しますが、『努力賞』、『沢村賞』などとボケまくるジミー。それに「違うねん違うねん……」と楽しそうに応えるおさむの様子に会場は爆笑です。

そんな中突然「ノーサイドゲーム!」とおさむが叫び、今話題のドラマ『ノーサイドゲーム』を模した即興コントがスタート。

ジミーがラグビーチームのGM、おさむがキャプテン、まさととシンクタンクの3人が部員という設定で進めるものの、おさむから怒られるまでボケまくり! そんな5人の掛け合いに会場は終始笑いに包まれます。

今日が“ネタおろし”という新作漫才も披露されました。ステージをいっぱいに使って、全身で漫才を見せるおさむの姿はエネルギッシュそのもの。それを冷静に見つつ、的確にツッコむまさと。

2人のコンビネーションは、おさむが暴走しているかのように見える瞬間も含めて、しっかりとした信頼関係の上に成り立っている様子、と思われましたが、まさとから「台本通りやってください!」と鋭いツッコミが入る一幕も。

最終的には「もう台本なんかいらん!」と叫ぶおさむに、満員の観客も2人の世界観をしっかりと堪能し、爆笑で2人に応えていました。

ラストはあの大ヒット曲を熱唱!

ラストは生バンドの演奏と歌のコーナー! まずは、おさむが得意のタップダンスを披露。長らくタップダンスをやっているだけあって、華麗なステップで会場を魅了します。

そして『ニューヨーク・ニューヨーク』を歌ったあと、『マンモスター+』で結成されたビッグバンド『MUSIC UNLIMITED ORCHESTRA』のメンバーを紹介。

その後、まさとを呼び込み、オリジナル曲『ラヂオ〜New Musicに耳を塞いで〜』と、ラストには1981年に発売し、約80万枚セールスを記録した大ヒット曲『恋のぼんちシート』を歌いあげました。

パフォーマンスが終わると、ジミー、シンクタンクもステージに再登場! おさむが「司会どうやった?」と尋ねると、ジミーが「エクスタシーです!」と答えるなど、最後まで師弟のナイスコンビネーションを披露してくれました。

最後には「まだまだやってやるんだという気持ちになってるので、これからもお付き合いよろしくお願いいたします!」と観客に呼びかけた2人。大きな拍手に包まれながら、イベントは盛況のうちに閉幕しました。

お客さんに楽しんでもらいたい、ただそれだけ

イベント後にはザ・ぼんちの2人に、シンクタンク、ジミー大西を交え、インタビューを行ないました。

——本日のイベント、いかがでしたか?

まさと「おさむさんらしくてよかったんちゃいますか、っていうのも失礼やけど。話を聞いたときから今日みたいな感じになるだろうな、と」

全員 (笑)

——おさむ師匠ご自身はいかがですか?

おさむ「最初は絶対イヤやって断ってましてん。でも、舞台出たら思い切りやるだけやと思って。自分のエネルギーをぶつけて、それがお客さんに届いたら返してくれる。あったかい気持ちでお客さんに笑ってもらって、楽しんでもらえたらっていうただただそれだけですね」

——弟子の立場として、今回のイベントの概要を聞いたときの感想は?

近江「おさむ師匠がちゃんとできるんか、と」

全員 (笑)

タンク「チラシもらったとき5回くらい見直しました。あぶったら“まさと”って出てくるんちゃうかなって」

ジミー「僕が思ったんは、師匠と僕、キャラかぶってるんで……」

おさむ「レベルいっしょやもんな」

ジミー「レベル同じようなもんなんで、多分僕と同じ感じやろなと思ってました」

おさむ「どうやった?」

ジミー「僕以下でした!」

全員 (爆笑)

まだまだやることはたくさんある

——昨年師匠たちが文化庁芸術祭賞大衆部門大賞を受賞しましたが、そのときの感想は?

タンク「大きな賞ですし、当然といったらおかしいですけど、でも当然と思えるほど、師匠が影で何をしてきたかを見てましたから」

近江「取りに行く、という姿勢をずっと見てたので」

まさと「まさとの弟子なんで真面目なことしか言えないんです」

全員 (笑)

ジミー「僕も真面目なところで言わせてもらうと、師匠が賞を取った限り、弟子なんで事件は起こさんとこうと」

全員 (笑)

——ザ・ぼんちのお二人は受賞について、そしてこれからについてはいかがですか?

まさと「シンクタンクさんが言うてくれたみたいに、去年のイベントに関しては10か月間くらい本気で“こうしてやろう”と自分のなかで描いていたことを本当にやらせていただいて。はっきり言うて、してやったりの気持ちで本当に嬉しかったですね。これからもいっぱいやることありますし、掘り返さなアカンこともある。秋田實先生が僕が作った本を持ったまま、あの世へ逝かれましたから、もう一回復活させて。“商売往来”という昔のネタがあるんですけど、それを誰かに協力してもらって、ぼんちでもう一回やらせていただこうとは思ってます」

おさむ「“成すがまま”ですね。流れの中で自然体でね」

タンク「師匠、どういう意味ですか?」

おさむ「いや、ナスは炊いた方がうまい!」

全員 (笑)

——弟子から見た師匠はどんな師匠ですか?

タンク「何か目標を見つけて絶対それに向かって行く人なんで。自分が弟子につかせていただいていたころも、弟子よりも稽古してはりましたね」

近江「できないですよね」

……と、真面目な話の途中でおさむとジミーが笑い出し、タンクは「(インタビューを)別々にやらせて!」とひとモメ。しかし、そのあと負けずにボケをかぶせるなど、芸人ならではのトークで盛り上がります。

ジミー「師匠には本当にお世話になって……なんとも思ってません!」

全員 (爆笑)

おさむ・ジミー (笑顔で握手)

おさむ「彼が弟子についているころ、こう言うたらこう答えろとか言うてたんです。それがウケるのが嬉しゅうてね(笑)」

——ジミーさん、おさむ師匠に対するイメージは?

ジミー「見た目はすごく浅いんです」

おさむ「浅い!?」

ジミー「どんどん奥に入っていくと、浮き出てくるんです。そんで爆発したんです」

おさむ「爆発?」

ジミー「いや、それが遠くに行ってしまうんです。そんでそれがワケのわからんとこで、破裂してしまう」

タンク「大丈夫?」

ジミー「大丈夫!」

全員 (爆笑)

おさむ「僕の似顔絵を描いてくれたことがあって、それが尖ったものの上に載ってて、なんやこれって聞いたら、ピラミッドや言うて」

ジミー「ザ・ぼんちとしてまた頂点を目指してほしいと思って」

タンク「でもライブのとき、(ジミー)大西兄さんが、すごいやろウチの師匠、ジャズだけはマジメに歌うやろって」

ジミー「いらんことばっかり言うな、おまえ!」

おさむ「ピンポーン!」

全員 (爆笑)

——最後にメッセージをお願いします。

まさと「若い子といっしょにステージできて、最後はプロの方々が我々の曲をああやって演奏してくれた。非常に気持ちよくやらせていただきました。ライブのよさを改めて感じました」

おさむ「僕は舞台に立ったらいつまでも燃えていたい、爆発したいんです。難しいことはない、いつも燃えていたい、それだけです。燃えるぞ〜!ドカーン!!」

全員 (爆笑)

——ありがとうございました!

漫才はもちろん、歌やコントでも大いに楽しませてくれたザ・ぼんちの2人。結成50周年に向けて、今後もますますの活躍にご期待ください!

【関連記事】