7月21日(日)に行なわれた『第40回ABCお笑いグランプリ』(ABCテレビ)で、みごと優勝に輝いたエンペラー(安井、にしやま)。
よしもと漫才劇場を拠点に活躍し、今年1月には『上方漫才協会大賞』新人賞にも輝いた、関西発の実力派コンビです。
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安井(写真左)、にしやま(写真右)
出典: ラフ&ピース ニュースマガジン
ラフマガでは、今回の優勝を機に注目度急上昇中の彼らに直撃インタビュー! 激戦となった決勝の裏側や結成秘話、プライベートまでを赤裸々に聞いてきました!
優勝の瞬間は「めちゃくちゃホッとした」

出典: ラフ&ピース ニュースマガジン
——優勝おめでとうございます! まずは激戦を振り返っていきたいのですが、決勝で披露されたネタはどのように選ばれたんですか?
にしやま「今年の1月から、2カ月に1回単独ライブをするようになって……決勝でやったのは、そこでできたばかりのフレッシュな2本なんですよ」
安井「ツッコミのにしやまの方がボケっぽく見えるという、いつもと違う形のネタなんですけど、その時から“賞レースで使えるかな”という感覚はありました」
——ファイナルステージでは、コントで勝負されたことにも驚きました。
安井「(コントは)普段ほとんどやってないんですが、漫才、コントというのを気にするより、自分らの中にあった“いい2本”をやった、という感じですかね」
——1本目が終わった段階で、かなりの手応えがあったのでは?
安井「ありがたいことに、ほとんどの審査員の方が僕たちを1位に選んでくださって。だから1本目が終わった時点で、ちょっと“いけるかな?”という気持ちも……」
にしやま「初めての決勝進出、というのもあったかな」
安井「何回も出てたら“今度こそ!”っていう気負いがあったかもしれんけど、僕らの場合は初めてやから“とにかくやるだけ!”でした」
にしやま「生放送でネタを見てもらえるだけで、うれしかったんです」
——優勝の瞬間は、どんな心境でしたか?
にしやま「めちゃくちゃホッとしました。“うれしい!”っていうより“ああ、よかった”と。8年やってきて、賞レースの決勝にずっと残れてなかったんで、“続けててよかったな”っていう気持ちですかね。あと、最終予選の時に、他の出場芸人の方たちが僕らの名前をよく挙げてくれてたんですよ。“エンペラー、ちょっと怖いわ~”みたいな感じで。そんなふうに言われてたのもあって、なんか“応えられた”というか」
安井「大阪は特に、賞に対する感覚が違いますよね。大阪でやっていくには、何か賞を獲っておかないとアカンというのがあったので、それもホッとした理由かもしれません」
——優勝後、周囲の反応はいかがでしたか?
安井「(よしもと漫才)劇場に行くと、先輩も後輩も、すれ違うたび“おめでとう!”って声をかけてくれて……。去年、決勝に出てたビスケットブラザーズの原田さんには、会った瞬間“腹立つわ〜!”って言われましたけど(笑)」
にしやま「同期もみんな“めちゃくちゃイヤやったわ”、“スベれ!って思ってた”みたいなこと言ってましたね(笑)。それも含めてうれしかったです」
「クラスで一番気持ち悪かった」にしやまとコンビ結成

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——そんな2人は、どんなきっかけでコンビ結成されたんですか?
安井「幼なじみとコンビを組んで(NSC大阪に)入学したんですけど、その相方が3週間ぐらいで飛んじゃった(いなくなってしまった)んです。一緒に住んでた部屋に帰ると、もぬけの殻。その後、実家を訪ねて立て替えてたお金を返してもらうなど、いろいろありまして……。結局“もう辞めるわ”というので、新たに相方を探すことになった時、クラスで一番気持ち悪かったんがコイツ(にしやま)やったんです」
——えっ!? 「気持ち悪い」とは、どんな風に……?
安井「(大きく手を動かしながら)こんな感じで、身振り手振りが気持ち悪いんですよ〜。“その手の動き、何やねん!”みたいな(笑)。で、気になって声かけました。他の人とは違うな、と」
にしやま「僕の方は、まだ決まった相方がおらず、いろんな人と組んでやってたところを誘われたんで……。最初は、僕と相方を含む4人で順番にコンビを組んでネタ見せをやってたんですが、最後の最後に組んだのがこの2人で、そのまま今に至る(笑)」
安井「“コンビ組もう”とか“よろしくな!”みたいな話も一切ないまま、しれ〜っと続いてます(笑)」
——2人にとって、いま一番の目標は何ですか?
安井「『M-1グランプリ』や『キングオブコント』で結果を出すのはもちろんですけど、情報番組やバラエティーなど、関西のテレビ番組に出させていただいて、まずは関西でしっかり知名度がある存在になりたいですね」
にしやま「舞台にももっともっと立たせていただいて、いろんな人に知ってもらいたい。『ABCお笑いグランプリ』でも、僕らのことを知らん人がほとんどやったと思うんで」
——ずばり、ライバルの芸人は?
にしやま「やっぱり同期に賞レースとかで優勝されると、イヤやなあと思いますね。さや香とか、(よしもと漫才)劇場に入ってきた時、めっちゃイヤでした(笑)」
安井「ミキ(亜生が同期)が『NHK上方漫才コンテスト』(2016年)で優勝した時も、めちゃくちゃイヤやった」
にしやま「『M-1グランプリ2018の敗者復活』の時も“上がるな〜!”って(笑)」
——やっぱり同期は特別な存在なんですね。
にしやま「“負けたくない”というより、“何とかして足を引っ張ろう”ですかね(笑)」
トイパー、ぼちそろ…。謎を呼ぶ“にしやま語”

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——次はプライベートのことを聞かせてください。休みの日はどんな風に過ごされていますか?
安井「僕は、お酒を飲んでるか、釣りに行ってるか。今、劇場で釣りがちょっとしたブームなんですよ。ロングコートダディ・兎さんとか、めちゃくちゃハマってはりますね。てんしとあくま・かんざきさんは、劇場に釣り竿を持ってきてるほど。舞台終わりに、みんなで夜釣りに行くことも」
にしやま「僕は、ほんまに釣りが嫌いで……臭いから絶対イヤです(笑)」
——では、そんなにしやまさんの休日は?
にしやま「しゃべるのが好きなんで、ヒマな時は劇場に来て、後輩とかとしゃべってますね。もう、それだけ(笑)」
——そういえば、単独ライブのタイトルは、にしやまさんが普段使っている“変な言葉”に由来しているそうですね。
安井「はい、相方が素で使ってて、僕が引っかかる言葉をタイトルに」
にしやま「別に変やと思わへんけどなあ」
安井「たとえば、トイレットペーパーのことを“トイパー”って言ってます。タイトルに使った“ぼちそろ”とかも……」
——確かに聞いたことがないような……。
にしやま「ええ〜っ!? でも“そろぼち”は言うでしょ?」
安井「言わん!しかもこれ、ボケで言ってるわけでもないんですよ。ちなみに次の単独ライブのタイトル“おぱぱ”は、にしやまのギャグなんですけど……」
にしやま「“おはよう”っていう意味です!」
安井「……やっぱり普通じゃないですよね(笑)」
彼女いない歴8年の安井にモテ期到来…!?

出典: ラフ&ピース ニュースマガジン
——安井さんは8年間彼女がいないそうですが、今回の優勝でモテ期が到来したのでは……?
安井「モテてますよ、もちろん!(胸を張る)」
にしやま「強がるな!(笑)」
安井「優勝する前から、ここ最近モテ期なんで。ただ、“お付き合いしたいな”という女性が現れていない」
にしやま「理想が高いんやろ? なんかね、小さい“っ”を使う女性が好きじゃないらしくて」
安井「たとえば暑い時に“あっつ!”っていう人(笑)。臭いを“くっさ!”とか」
にしやま「そんなん誰でも言うって」
安井「もっとイヤなのは、自転車のことを“チャリ”とか、警察を“ポリ”とか」
にしやま「“ポリ”なんて言う女性おらんって!(笑)」
安井「言葉使いはちゃんとしてほしいねん。で、黒髪ショートで“図書委員です”みたいな女性がいいですね〜」
にしやま「こんなん言うてるヤツ、モテるわけない。私、女の子だったら絶対ムリよ!(笑)」
——(笑)。では、最後にラフマガ読者にメッセージをお願いします!
にしやま「劇場に足を運んで、僕らの生のお笑いを見ていただけたらうれしいです!」
安井「エンペラーのことを知らない方は、これを機に覚えてもらって……。最低でも友だち3人に教えて、エンペラーの輪を広げてください」
にしやま「チェーンメールやないねんから(笑)」
安井「そうすれば、きっと幸せになれます!」
関西を代表する賞レースで結果を出し、次なる目標は「キングオブコント2019」、そして「M-1グランプリ2019」! 勢いに乗るエンペラーに会いに、みなさん、ぜひよしもと漫才劇場へ足をお運びください。
エンペラー単独ライブ『おぱぱ』
【日時】
9月8日(日)19:15開場 19:30開演【会場】
よしもと漫才劇場【出演】
エンペラー【料金】
前売1,200円 当日1,500円【お問い合わせ】
チケットよしもと予約問合せダイヤル 0570-550-100(10:00~19:00)
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