「あるある探検隊」で大ブレイクしたレギュラー(西川晃啓、松本康太)が、数年前に介護の世界に飛び込み、「介護職員初任者研修」(介護の入門資格)と「レクリエーション介護士」(高齢者が楽しめるレクリエーションを企画して、安全に実行スキルを身につけられる資格)の資格を取得しました。

現在、彼らは笑いと介護を融合させた芸を武器に、老人ホームやイベントなどで活躍中しており、テレビやメディアでも数多く取り上げられています。

そんなレギュラーが7月31日(水)に書籍『介護のこと知ってはります?』(竹書房)を発売。なぜ、介護に目を向けたのか、そして、どんな内容の本になるのか……2人に話を聞いてきました!

レギュラーの人生を大きく変えた河本からの助言

――まず、介護に携わるようになったきっかけを教えてください。

松本「そもそも芸人としてスタートした時点から、僕らを一番見てくれるお客さんはファミリー層やったんですよ」

西川「あはは(笑)。そうやな」

松本「次長課長の河本(準一)さんが、毎月ボランティアで岡山県の養護施設や幼稚園に行ってはるんですけど、老人ホームへ行った時に僕が手伝ったことがあって、かなり盛り上がってくれたんです。帰りに河本さんから、“やっぱりレギュラーは(ご年配の方に)受け入れられるキャラやなぁ。そっちも勉強してみたら?”って言うてくれはって」

――そういうきっかけがあったんですね。

松本「仕事もなくなってきていた状態で、“時間もあるし、勉強できる期間にしよう”って思い、西川君に相談して、“介護の資格取りに行ってみる?”って話をしました。“介護職員初任者研修”を取ろうと思ったのも、ご年配の方々の前で漫才をする時に、失礼にあたる言葉があると思ったので、“最低限の知識を勉強しよう”って」

――資格を取得するってなかなか根気がいりますよね。

西川「通学したんですけど、久々に50分の授業を3、4回やるような講義を受けました。それを2か月やったので、大変ではありましたね」

――「授業を聞いて勉強をする」という行為自体も何十年ぶりでしょうし、心構えや集中力を切らさないようにするのも大変だったのでは?

西川「確かに大変でしたね。そういうところを避けるように芸人になったので(笑)」

松本「レクリエーション介護士って、自分の得意分野を介護に生かせる資格なんですけど、当時はまだ存在してなかったので、介護の勉強をしていくうちに“お笑いと介護のコラボは難しいんじゃないか”って思い始めました。たとえば老人ホームに行かせていただいたとして、ご病気の方もいるだろうし“バカにしている”って思われるんちゃうか……とか、良かれと思って言った言葉が、利用者さんや家族の方を傷つけてしまうこともあるかもしれへんって」

営業で培ったご年配の方への対応

――その後、「レクリエーション介護士」の資格ができ、無事に取得して老人ホームへ慰問に行くようになったそうですね。実際に利用者の方と触れ合ってみていかがですか?

松本「ビックリするほど喜んでくれたり、大きくリアクションをとっていただいたり、お笑いに対してめちゃくちゃ優しいですね」

西川「終わった後に“また来てや”って声をかけてくださいますし、車いすなのに、わざわざタクシー乗り場まで見送りに来てくれたこともありました。もちろん厳しい声もいっぱいありますよ。“早口やな!”とか“声デカいねん”とか(笑)」

松本「補聴器をつけられている方もいるので、マイクの音が大きく感じてしまうんですよね」

西川「あと、僕らは会話形式でコミュニケーションをとるんですけど、僕らが話すだけじゃなくて、利用者さんからも、“やりとりが長い”とか、“あんたらはよ芸やりーや”みたいな(笑)。なかなか的を射たことを言うてくるなっていう」

松本「あと、施設のなかでも派閥があんねんな」

西川「そうそう(笑)」

松本「ある男性のキャラが面白かったので、その方と“兄貴そうなんですか!”って長く喋ってたら、別の女性から“その人の話もうええねん!”って言われるとか」

西川「“長い長い!”ってな」

松本「“その人の話はいつでも聞けんねんから、あんたら芸して!”って言われてな。こういうやりとりも面白いですね」

――演者としては、そういうクレームを受けると萎縮してしまいそうですけど「面白い」って感じるんですね。

松本「面白いです。“仲悪いんですか?”とか普通に言います(笑)」

――そういう突っ込んだコミュニケーションって躊躇してしまいそうですが……。

松本「当初はあったかもしれないですけど、介護レクリエーションで色々回っているうちに、“これは一筋縄でいかない”って思い始めました」

西川「そうやね(笑)。基本は舞台と一緒なんですけどね」

――そうなると舞台で培った瞬発力や対応力も生きてきますよね。

松本「我々、自分たちを“一発屋芸人”と呼ばせてもらっているんですけど、そういう芸人は、普通の漫才師が行かないようなところへ営業に行くことが多いんですよ。たとえば普通の漫才師は、観てもらう環境が整っている会館とかがメインなんですけど、僕らはお酒が入った60代以上の幹部会とかで」

西川「だいぶピンポイントな解説やな(笑)! まぁ経験はあるけどな(笑)」

松本「お酒を飲んでいたり、目の前で名刺交換したり、誰も僕らの話を聞いてないんですよ。でも、何度も行っているうちに、だんだん僕らが会場を走り回るようになって。一番偉い人を見つけて、“捕まえた。あなたじゃないとまとめられないです!”とか、“一言だけ、今は名刺交換すな!って言うてもらっていいですか?”とか、そういった技術をどんどん身につけていったのもあります。そういう知識は吉本で教えてもらいました」

介護を経験する前に持っておきたい実用書

――今回発売される本は、介護未経験者に役立つ情報がたくさん載っている本だそうですね。

松本「親や知り合いの言動が、“いつもと違うな”とか“さっきもご飯食べてたのにな”とか、認知症の疑いが出てきた時に、“どうしたらいいんだ”って壁にぶつかると思うんです。僕らの本には、“こういう施設があって、こういうところに相談するといい”とかも書かれているので、ぜひ参考にしてほしいなって思います。これを机の奥にでも入れといて、万が一必要な時に読んでもらえたら」

西川「本の一章でもいいので見ていただいて、“介護ってこんなんなんや!”って少しでも分かっていただけたら嬉しいです」

松本「そこれこそ介護士さんにも読んでもらいたいよな。僕らが考えたレクリエーションゲームがARとかQRコードを通して動画で観られるので、職場でやっていただきたいです。もしウケへんかったら西川くんのところまでクレームをお願いします」

――(笑)。本当にずっと手元に置いておきたいし、実用的だと感じました。本作りの間もそのあたりは意識されたんですか?

松本「正直、僕らはここまでとは思っていなかったんですけど、本を作っていくうえで、編集部の方の親御さんがまさにそうなりはって」

編集担当「実際に介護の経験をしまして、すぐに実践できる本がほしいなって思った時に、レギュラーさんに声をかけさせていただいんです」

松本「写真付きで車いすの乗り降りをする際に介助する人がどうするべきかコツを説明したり、動画でレクリエーション体操が見られたりといった工夫を提案してくださって。僕らではなかなか思いつかない発想ではありました」

西川「ほかには、“介護をせなアカン”ってなったときの気持ちとか、心情とか、他の人の意見も聞きたい時に相談できる施設も書かれています。他の人の声を聞くと、介護をされている方も気持ちが楽になると思いますので、そのあたりも注目してほしいです」

松本「10年後もし自分の大切な人を介護することになった時に開ければいいと思っています。あと、僕らが出来るのは介護レクリエーションですが、それは介護初心者の方でも気軽に介護に携わることができる方法だっていうことも、読めば分かると思います」

――今、介護をする必要がないと感じている人でも持っておくと安心な本なんですね。

西川「まずは第一歩目と言うか、本を通して介護の入口を知っていただければ、“介護”っていうニュアンスも変わってくると思っています」

松本「ちょっとしか勉強していない僕らが言うのもおかしいんですけど、誰かれかまわず手を差し伸べるっていうことじゃなくて、自分の大切な人が、万が一そうなった時に介護を勉強すればいいと思うので、そんなに重く考えないでほしいです。それこそ介護ってシニア向けのイメージがありますけど、お子さん向けでもあるんですよ。本に載っているレクリエーション体操も、お子さんと一緒に遊べるものなので、ファミリーで読んでいただきたいです」

介護と笑いの融合を試みるレギュラーならではの目線で綴られた、気軽に読める新感覚の実用書「介護のこと知ってはります?」は7月31日(水)発売です! ぜひ書店やネットショップでチェックしてみてくださいね。

『介護のこと知ってはります?』

著者:レギュラー
出版社:竹書房
定価:1,700円+税
ISBNコード:9784801919570
発売日:7月31日(水)

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《目次》
第一章 僕らが介護芸人になったわけ
第二章 認知症は「助ける」わけではない――藤井寿和先生に聞く
第三章 レギュラーがシュミレーション ドクター笹岡監修「介護の手順&ケーススタディ」
第四章 レギュラーが体験するしーの先生監修「介護 これができたらHappy」
第五章 レギュラーオリジナル認知症予防体操

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