お笑いコンビ・プラス・マイナス(岩橋良昌、兼光タカシ)が、およそ1年半ぶりの単独ライブ『Best of プラス・マイナス』を、5月22日(土)に千葉・よしもと幕張イオンモール劇場で開催します。4月に上方漫才大賞・奨励賞を受賞するなど、いよいよ脂がのった2人。60分ノンストップという新たな挑戦に向けた意気込み、「劇場番長」と呼ばれる2人の漫才に対する思いの変化などをたっぷり聞きました!

新旧ネタをアドリブでつなぐ!

――今回、おふたりがベストネタライブ『Best of プラス・マイナス』をやることになった経緯は?

岩橋 実は全国ツアーを、あ、ごめんなさい、“クセ”(やってはいけないことをやってしまうクセ)が出て……。

兼光 少々お待ちください!

岩橋 12345678910!……(クセを出す)。すいません!

兼光 お待たせいたしました。

岩橋 去年から今年にかけて全国ツアーをやろうと思ってたんですけど、コロナで難しくなって。そしたら幕張に「新ネタライブやりませんか?」とお声がけいただいたんですよ。でも、僕ら新ネタは寄席でおろしてたんで「新ネタはないです」とお答えしたら、「じゃあ、ベストネタライブにしましょう」と。たしかに、知名度が少しずつ上ってきているなかでベストネタライブをやれば、「プラス・マイナスはこういうもんや」ということを見せられるかなと思いまして。

――ということは、昔のネタもやるんですか?

兼光 そうですね。

岩橋 僕ら18年前、NSC(吉本総合芸能学院)時代に作ったネタもいまだに、ふつうに寄席でやるんですよ。ウケるまで改良していくので、昔のネタと今のネタに区別がないんです。加えて、今回は「そういえば、このネタあんまりやってなかったな」というネタをやる可能性もありますし、比較的新しくてあまりお客さんの前では出してないネタもあるし、どこにも出してない新ネタが3本くらいあるんですけど、それももしかしたら初出しで入れるかもしれないです。

――「全部つなげて60分」とのことですが、途中で舞台からハケたりせず、60分尺の1本の漫才としてやるんですか?

岩橋 そうですね。漫才って着替えもないですし、舞台袖では汗拭いてネタの確認するくらいなんで、いちいちハケることに僕はちょっと違和感があったんですよ。だから前回の単独ライブでは、舞台上に楽屋をつくって休憩してるさまも見てもらう形にして、けっこう好評やったんです。なんで、今回はもう全部つなげるかと。僕ら、つなぎがヘタなんです。

兼光 そうなんですよね。

岩橋 あからさまに「話変わるけど」とか言うてまうんですよ。そこを上手につなげれたらというのもひとつの挑戦です。

――兼光さんは「ベストネタライブをやろう」となったときに、どう思いましたか?

兼光 僕は言われたらすべてお受けするスタンスなんで、今回も断る理由はないかなって。1時間出ずっぱりというのはやったことがないんで、楽しみではありますね、本当どうなるのか……。つなぎ目がぎこちなくなるのも面白いのかな、そこも楽しんでいただけたらと。

岩橋 当日は通し稽古もしないで、ぶっつけ本番になると思うんです。目の前にネタ順のカンペだけ出してもらって、あとは2人の頭のなかに入ってる漫才をアドリブでどれだけつなげられるか。漫才って「アドリブに見せる芸」だと思うんですけど、ほんまのアドリブがあるというのもリアルで楽しいかなと。自分たちも経験値が上がるやろなと思います。

賞レース卒業して「らしさ」手に入れた

――参加資格などからM-1などの賞レースを“卒業”して、ネタの長さをルール(時間制限)に合わせる必要もなくなりました。それでネタに変化はありますか?

岩橋 ネタの作り方自体は変わってないんですよ。でも年齢とともに経験と人間味が重なってきたぶん、どんだけ自由に、自分ららしく脱線していけるか――それが、ほんまの漫才の領域なんじゃないかなと最近は思いますね。

兼光 同じネタでも、ゆっくりするようになった感じはありますね。まだまだですけど、「ああ、ゆっくりできてるな」って思うときがたまに出てきたんですよ。ゆっくりできると、アドリブの入る余地も生まれるんですよね。だから、いままでの4分ネタを10分かけてやったりすることもあります。

岩橋 賞レースにかけるような、4分のなかにどれだけボケ数詰め込めるかという、いわゆる”競技漫才”からは卒業しました。そしたら、楽しくなりました、

――寄席の10分尺でたっぷり漫才をやるのが2人に合っているというのもあるんでしょうね。

岩橋 僕はそもそも、あんまり“お笑い”で戦いたくないんですよ。100組いたら100通りの漫才があってそれぞれのよさがあるし、スベってる姿もオモロイから。やっぱりM-1だと、モノマネやかぶせ、小手先の笑いとかベタな流れが評価されにくい面があったんですけど、結局、劇場で目の前のお客さんが笑うのってそういう部分なんです。今年、『上方漫才大賞』の奨励賞をいただきましたけど、それも子どもからお年寄りまで笑えるネタなんですよね。実際、「このネタがこう」、「設定がどうこう」とかって考えている人ってそんなに多くないじゃないですか。一般のお客さんが笑えるネタを目指す僕らにとっては、10分という長い時間で好きにできるのはありがたいし、僕らの本来の形なんだと思います。賞レースはね、ガチガチになっちゃうからクセも出やすくなっちゃうんですよね。

――いまのスタイルで、寄席でのびのび漫才をしているとクセが出にくいんですか?

岩橋 そうです、そうです。

兼光 いやいや! 出てます、出てます!

岩橋 まあ、そら出るけど……(笑)。

――今回の『ベストネタライブ』は60分尺への初挑戦という、賞レースとはまた別のプレッシャーがありそうですね。

岩橋 これはねえ、絶対、途中でクセ出ると思います。ただ、この究極のウィークポイントが最近は笑っていただけるようになってきてるんで、よければそこも楽しみにしていただきたいですね。

賞レースではない「売れ方」もある

――プラス・マイナスといえば、いまや「劇場番長」と呼ばれることも増えましたね。

岩橋 言っていただけること、ありますねぇ。

兼光 まだまだですけどね。

岩橋 最初のころはテレビに出たいというのが強くて、漫才はそのための手段やと思てたんです。でも、東京でケガして入院したりとか、コロナで自粛せなあかんかったときに、結局、救われたもん、おもろかったもんって漫才だったんですよ。テレビはもちろん今後も出続けたいですけど、ベースとなるのは漫才やなと最近は思います。いまは「あなたの職業はなんですか?」って聞かれたら「漫才師」と答えますよね。

兼光 僕も岩橋と同じように、漫才ってテレビとかの仕事への足がかりでしかないって考えてたこともあったんですよ。でもこんだけ漫才やってきて、いろんな方に評価していただけるようになって、最近、だんだん漫才のすごさっていうか、すばらしさがわかってきた気がするんです。いまは漫才がものすごく大切なもんやなって思いますね。

――2人とも同じように、漫才がより大事になっているんですね。

岩橋 お互い、漫才についてどんなこと思ってるかなんて話はしないですけど、確かにそうですね。漫才ってやっぱ、個性のぶつかり合いやと思うんです。たとえば、のりおよしお師匠も、こだまひびき師匠も、阪神巨人師匠も、カウスボタン師匠も、見てると強烈なキャラクターが自然にぶつかり合ってるんですよ。自分らも芸歴を重ねて、毎日漫才をやっていると、若いころは気づかなかった師匠方のすごさがわかるし、めちゃくちゃ勉強になる。ほんま面白いなと思います。

兼光 ほんま、そうやな。

――「個性のぶつかり合い」という点でいえば、岩橋さんのギャグやクセ、兼光さんのモノマネがふんだんに盛り込まれた漫才は、M-1などでは見せきれなかった魅力かもしれませんね。

岩橋 やっぱりM-1の予選で勝とうと思ったら、僕のクセとか兼光のモノマネとかは入れられなかったですよね。最後(M-1グランプリ2018)の敗者復活戦だけ、「最後くらい、俺ららしく行こうや」と兼光のフリーザのモノマネを入れたんですよ。そしたら扉が開きかけたんですよ(敗者復活戦で2位)。いま思えば、結局は自分ららしいのが、いちばんなのかもしれないですね。もし、いまM-1に出られるんやったら、むちゃくちゃモノマネもやるし、むちゃくちゃクセもやるし。

兼光 そうやな。

岩橋 僕らが決勝に行き損ねた翌年にすゑひろがりずが決勝に行ったのを見て、「あ、(評価されづらいと言われていたキャラクター漫才も)突き詰めれば、M-1の世界でも武器になるんやな」ってすごい勉強になったし、気づかせてもらいましたもん。

兼光 自分らで「やったらあかん」と勝手に決めつけてた部分があったのかもしれないですね。もしかしたら、もっと突き詰めてたらモノマネ漫才とかクセ漫才とかでいけてたかもわからん。

岩橋 それはあるな。

兼光 でも、それがあってのいまやし。

――おふたりの場合はむしろ、M-1を卒業してから漫才の面白さにより磨きがかかっているし、活躍の場も広がっていると思います。

兼光 だとうれしいなあ、と思いますけどね。

岩橋 賞レースの出場権があるうちは、なかなかこの感じにはたどり着きにくいのかな、と思うんですよね。売れる方法ってM-1しかないように見えちゃうけど、本当は「売れる」という山にはいろんな登り方があって、全員が賞レースにハマるわけではない。

兼光 そうやな。

岩橋 だから、いつも3回戦や準々決勝で負けてて、でもちゃんと劇場ではウケてるような後輩を見ると、どうしても声をかけてしまうんですよね。「向き不向きあるで、自分の得意なフィールドでやりや」って。どんなに劇場でウケたり人気があったりしても、賞レースの決勝に行けないのは苦しいんですよ。決勝さえ行けたら認められる、でも行けんかったら、ぜんぶ否定されてる気になる。だから目標は「M-1決勝に行ったことないのにあんだけ売れてるんや」って思われるようなコンビになることですね。あきらめんかったら、こういう道もあるで、というのを示せたらいいなと思います。

――いま、まさに示しつつあるんじゃないですか?

岩橋 いや、まだまだですけど! M-1の出場権がまだある子たちが、「俺らM-1向いてへんからやめとこ」と努力をやめるのは違いますけど、もしも思いつめたときには、僕らみたいな形もあるってことで肩の力をふっと抜いてほしいです。

60分でギネス記録出るかも!?

――最後に『Best of プラス・マイナス』に興味をもった人たちにメッセージを。

岩橋 「さあ、プラマイ久しぶりの単独楽しみやぞ!」ではなく、「畑に植えた種、芽出たかな」くらいの軽い気持ちで観に来てほしいですね。寄席と違う緊張感の漂う空気が苦手で仕方ないんで、ほんまにふらっと来てほしいです。

兼光 いまは無理やけど、できることならお菓子食べながら観てほしいくらいの感覚です。

岩橋 ほんまにそう!

兼光 ありのままの自分らを観ていただけたらうれしいですね。あとは60分間で僕が岩橋に頭を何発叩かれたか、数えといてほしいです。

岩橋 相当やと思いますよ、これは。ギネスに乗るんちゃうか。

兼光 経験のないゾーンに入るんで、どうなるか……。

岩橋 袖には救急隊員さんに待機してもらおか。舞台上に椅子置いといて、キツくなったら座ろかなと思ってるくらいの単独なんで、楽な気持ちで遊びに来てください!

公演概要

『Best of プラス・マイナス』

日程:5月22日(土)
会場:よしもと幕張イオンモール劇場
時間:開場18:00 開演18:30 終演19:30
チケット:前売2,500円 当日3,000円 配信1,500円

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