15年前に芸人を引退した前田ししょうが、このたび、芸人にカムバックすることになりました!50歳を超え、新しい挑戦を決めたその理由とは? 同期であり、ラストステージも立ち会ったという家城啓之が聞き手となり、空白の15年、そして挑戦の理由を聞きだします!

 

2006年、多くの芸人から惜しまれながら芸人をやめた一人の男がいました。

その名は、前田ししょう。

当時、36歳、ピン芸人として活動していた彼はNSC東京2期生。元サブミッションズとして活動した後、ピン芸人として立川談志師匠のモノマネなどで活躍していました。しかし、芸歴9年目で突然の引退。芸人の世界から姿を消しました。

しかし、そんな彼が15年ぶりに、なんと51歳にして芸人にカムバックするとのニュースをキャッチ! しかも以前の芸名に「上」を付けて「上(じょう)前田ししょう」としてパワーアップするとのこと。空白の15年、そして、敢えて今、芸人の世界に戻る理由は? 同期であり、ラストステージも一緒だったという家城啓之が聞きだしました。

 

ラストステージは家城作の舞台ではなく、コーナーライブ!?

――二人は97年デビューの同期なわけですが、当時はどんな関係性だったんですか?

前田 そんなにめちゃくちゃ仲良かったわけではなくて。劇場で会ったら話す程度で、一緒にご飯行ったりはしたことなかった。

家城 基本的に、前ちゃんはNSCで僕はオーディション、前ちゃんは銀座7丁目劇場で、僕は渋谷公園通り劇場。そういうのもあってちょっと距離はあった。

前田 でも、僕が芸人やめるって決めたとき、家城くんが作・演出の『オカマーズ7』に出演させてもらって。

家城 僕が立ち上げていた劇団乙女少年団(ゲキダンオトメメン)で、2006年にやったのが『オカマーズ7』で。前ちゃんが芸人を辞めると聞いたので、「辞めるんだったら、前ちゃんの話を作らせてもらっていいですか?」と。そのときに初めて二人で飲みに行くことになり、そこで聞いた前ちゃんのことを物語の中にも投影させて作ったんです。

前田 あのときのポスターあるでしょ? あれね、うちの玄関にどーんと飾ってあるのよ。宝物で。すごく思い出深いものなんだよね。

家城 でも、じつはあの舞台が最後じゃないでしょ? ラストステージはコーナーライブだから!

前田 ……じつはそうなんだよね(笑)。俺がHGの恰好して出たやつね。

――15年前はなぜ芸人をやめることになったんですか?

前田 経済的な部分がいちばん大きかった。僕は当時36歳でぶっちゃけお金がなかったので。当時1人目の子が2歳で、2人目の子の妊娠が分かって。「今すぐにお金が欲しい」と思ったんです。奥さんも妊娠したらあんまり働けなくなっちゃって。俺もバイトもしていなかったし、どうするってなったときに「これはもう無理だな」と。頑張るという方向より、あ、もうだめだなって不安な気持ちが断然上回ってしまった。

家城 お笑いに対してなんかちょっと踏ん張りというか、そういう思いが薄れてしまっていたのかもね。

前田 確かにそう。吉本に入った時、漫才やコントでウケたいと思ってコンビを組んだ。でも、コンビではまったくウケなくて。一方で、談志師匠のモノマネはどんどんフィーチャーされるようになるんだけど「俺はモノマネ芸人じゃないんだよ。ネタで勝負したいんだよ」という気持ちが強かった。それでどんどんモチベーションが下がっていた。結局、コンビで7年、ピンで2年やって引退した。

家城 あーわかる。俺もピン芸人になって思ったのは「あ、これ、心が擦れるな」と。

前田 結局、そのときに思ったのは「なんだかんだ元相方の(北条ふとし)のせいにしてたけど、俺がダメだったんじゃん」と。コンビのときは相方のせいにできたりするんだよね。

家城 うんうん、言い訳きくもんね。

前田 解散して初めて自分に力がないのがわかってきて。だんだん、モチベーションが下がり、お金もない、それで2人目の子ができたってときに、これはもう潮時だと。

家城 僕からしたら、前ちゃんってどこに行ってもウケてて。同期で言ったら、くまださん(くまだまさし)と、さっくん(佐久間一行)と前ちゃんは絶対ウケるイメージだった。しかも、三人とも同期はもちろん、先輩からも後輩からもすごい愛されている。それって結構めずらしいんですよ。「そういう人が辞めちゃうんだ」っていう思いはあった。辞めるって聞いたときは「幸せになってほしいな」と思いましたね。

前田 そんな風に思っててくれたなんて、それを聞けただけで今日、よかった。

家城 ただ、そっからなんで復帰ってところでは話によっては怒るからね。これまでは回想だからいい思い出だから。でも、なんで芸人に戻るの? もういいでしょ! というか、この15年は何してたの?

前田 ずっと段ボール会社の営業として働いてたんだ。小さい会社なんだけど、50歳で肩書はやっとこ係長。仕事はお世辞にもできる感じでもなくて。苦手なパソコンで見積もりとか作っているとき、「俺、なんでこんなことやっているんだろう」と常に思っていた。そんな中、50歳になるタイミングで「このままいって俺はどうなるんだろう」と思い始めて。そんな時にちょうど(同期のガリットチュウ)福島が活躍しているのを見て。

家城 ガリットチュウがいけるんだったら、俺もいけると(笑)?

前田 いやいや(笑)。あいつ、頑張ってるなと。一方、俺は営業でいつものところを回って。「俺、なんもやってねえな。俺ももう一回、ツライ思いしてもいいから挑戦してみようかな。どうせそうなら好きなことやりてぇな」と思った。

――そのときの家族の反応は?

前田 奥さんには「嘘でしょ?」と言われました。高1、中2、小6と子どもが3人いるので、「これからお金がかかるのにどうするの?」と。

家城 子ども3人いるの? それで仕事やめたの!?

前田 (スギちゃん風に)やめてやったぜぇ。

家城 古いんだよ! 全然ワイルドじゃないんだよ!

前田 奥さんからは「やるなら期間を決めてやってくれ」と。2020年2月に会社やめるときに相談したとき、期間を3年と決めてやってくれと言われた。そんな風に「もう一度、人生勝負かけてみよう」と思い、勢い勇んでやってみたらコロナになっちゃったんだけど(笑)。

そんな中、芸人やめてからほとんど連絡取っている人はいなかったんだけど、(雨上がり決死隊の)蛍原さんには競馬やゴルフに誘っていただいてたんです。それで蛍原さんにその話をしたら、「ししょう、戻ってきたらいいんじゃない?」と言っていただいて。その言葉が後押しになって「区切りとか言ってないで、吉本で芸人をやりながら、ダメだったらバイトでもなんでもすればいいじゃないかと。それぐらいの根性で臨んでみよう!」と。自分の中のリトル前田に聞いたら「吉本でやれよ」と言ってたんですよね。

家城 ビッグ前田はなんて答えたの?

前田 ビッグ前田は「そうするしかねぇだろう!」と。ただ、15年ぶりに戻るとなると、それはそれで「あいつ一度やめたのに」とかそんな風に思われるんじゃないかと不安もあるんですけど。

家城 まっったくないよ。もうそんな時代じゃない。そこは前ちゃん、15年前で止まってるよ。今は出入りもゆるい(笑)。本当にそんな世界じゃない。前ちゃんが戻ってきて怒る人は、マジで一人もいないと思うよ。

前田 ええ! そうなの! だいぶ変わってますな。

家城 きっと浦島太郎だよ。芸人の活動の場もテレビや舞台はもちろん、YouTubeもあるし、広がってるからね。

 

芸歴的には第七世代!? 年の差関係なしで殴り込み!

――では、復帰してどんなことをやっていきますか?

前田 モノマネをやっていこうと思ってます!

家城 え! だって、モノマネがちょっとイヤで辞めたのもあったんでしょ?

前田 そう。それがイヤだったけど、それが使われるならやってみようと。

家城 「おかれた場所で咲きなさい」じゃないけど、望まれているものをちゃんとやろうということね。

前田 以前にやってた談志師匠もやりますけど、他もいろいろ考えてて。競馬評論家の井崎脩五郎さんとか、あと顔が市川猿之助さんに似ていると言われたりするので、それもありかなと。

家城 意外と武器ちいさいな(笑)。

前田 いや、小さい武器でも10発ぐらいあたれば、効いてきますから! でもね、売れたいのも当然売れたいけど、もう一度、この芸人の世界でやりたい、その気持ちが強いんです。家族のためにやるなら、自分のいちばん勝負できるもので頑張ってみるしかない。それでダメだったら諦めもつくんじゃないかなと。辞めた後もテレビとかみれなかったし、「俺、やりきったのかな」という思いがずっとあったんですよね。本当に死ぬ気でやってたのかと。このまま死んじゃうんだったら、やりたいことをやりたいって思ったんですよね。

家城 ……っていうか、死に場所、探しに来たの(笑)? というか、前ちゃんは何年やって辞めたんだっけ?

前田 9年ですよ。27で始めて36歳でやめた。始めたのが遅いんだよね。俺、何でもかんでも遅いんだよ。

家城 死ぬのだけ早いかもよ。

前田 ははーん! 座布団一枚! お見事だよ!

家城 (笑いながら)前ちゃん、もうこういう時、座布団って誰も言わないんだよ(笑)。

 

――これだけ笑いを取れるってことは、すぐにでも復帰して大丈夫そうですね!

家城 ほんとそれ! すぐにでも戻れる! だって、生きてて今日、久しぶりに笑った気がするもん。最近、芸人と仕事をあまりしないからそんなに笑うこともなくなってきて。今日、朝早くに目が覚めて「そう言えば、俺、笑ってないな」と思ってたとこで。ただ、1年後とかに売れたりし始めたら、マジでやだ。それはなんか向き合えないかも。

前田 僕はそんなの望んでいません。ゆるやかにやっていけたら。競馬が好きだから競馬のモノマネとかで営業とか行けたらいいなぁと。正直に言っちゃうとワクワクはあんまりなくて。怖さもあるんですよね。辞めたのにこんな風に戻ってきてどうなのってカッコ悪いとも思うし。

家城 いやいや、そこもそういう時代じゃないよ。最近、よく言っているのは「やってみて、ダメならやめればいいじゃん」と。それでいいと思うんだよね。

――ちなみに、ブランクもありますが、芸歴はどうなるんですか?

前田 9年やってやめたから10年目になるのかな。

家城 あ、そうだ! ならさ、10年目のちょっと人気あるYouTubeやっている芸人のところに行きなよ。「今日から同期だけどよろしくな」って。10年目って第七世代ぐらいになるし、それは面白いじゃん。

前田 それでコケたらコケたでいいもんね。そしたらおじさんの世界に帰ってくればいいわけだし。

家城 復帰バブルってあると思うんだよね。俺も解散バブルみたいなのあったし。だから、そこでバンバンいくのはチャンスだと思う。

前田 しかし、本当に名参謀だね。家城くんにこれから頻繁に会って、都度、話を聞かないと。

家城 ……高いよ。今日、話したのは初月無料みたいなものだからね(笑)。

前田 え! 100%バックアップしてくれるんでしょ! 家城先生のバックアップということで、俺も大船乗ったつもりでいますから! よろしくお願いします!

15年のブランクを感じさせない掛け合いを見せてくれた、前田ししょう改め「上前田ししょう」。
そんな上前田ししょうが選んだ芸人復帰の場は今夜19:00~の中尾班YouTube生配信となりました!
ラフマガ編集部には、上前田ししょうの復帰を聞いた中尾班芸人が歓喜したという情報も入ってきています。今夜はどんな絡みが見られるのでしょうか!? 是非リアルタイムで上前田ししょうをご覧ください!

番組概要

中尾班YouTube生配信
3月19日(金)19:00~
視聴はコチラ

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