10月30日(金)に放送された『第50回 NHK上方漫才コンテスト』(NHK)。上方お笑い界の若き精鋭が一堂に会するこの大会で、熾烈な戦いの末にネイビーズアフロ(皆川、はじり)が栄冠に輝きました。

そこで、ラフマガでは喜び冷めやらぬ2人にインタビュー。結成10年目の悲願達成に、コンビ間の葛藤と衝突、高校・大学の同級生でもある相方への思い……など、あふれる気持ちを聞きました。

初めて顔を見た時にピンと来た

――優勝おめでとうございます。振り返って勝因はなんだと思いますか?

皆川 僕ら結成10年目でもありますし、正直、“NHKに向けてネタ作って絶対に獲りに行くぞ!”というよりは、2本とも勝手に口が動くくらいやり込んだネタを選びました。どっしりやれるネタを持ってきたのがよかったと思います。

はじり 2本目の漫才で、(皆川は)めちゃめちゃ噛んでましたけどね(笑)。

――会場が笑いに包まれて、雰囲気がとにかくよかったですよね。ところで、2人は高校・大学の同級生ですが、当時はお互いどんな印象だったのでしょうか。

皆川 最初の出会いが、高校の入学式の前にある事前登校日でした。その時、名簿順で「はじり」「みながわ」で席が隣になって。まだしゃべってもないのにちょっとピンと来た、というか、予感みたいなものがありました。

はじり そんなん10年目で初めて聞いた。ウソちゃうかと思います(笑)。

皆川 こういう話をする機会がなかっただけや! で、僕らが1年生の時(2008年)に『M-1グランプリ』が大人気で、うちの学校でも文化祭で漫才大会をやることになったんです。それで僕は友だちと、はじりも別の友だちとコンビを組んで、不安だったので「事前にお互いコンビでネタを見せ合おう」という話になり、初めてはじりが漫才するところを見ました。まだ高校生やのにすごい自然な口調でツッコんでて、「ツッコミうまいな!」と驚きましたね。

――一方、はじりさんは皆川さんにどんな印象を。

はじり その文化祭の時なんですけど、僕は当時コンビ組んでた友だちと、銭湯で風呂に浸かりながらなんとなくネタの相談をして、その後、ネタ合わせして「おつかれ〜」みたいなゆる〜い感じやったんです。でも相方はものすごい漫才が好きやから、当時の相方とネタのことでめちゃくちゃケンカしてて(笑)。その様子を“文化祭やのに……”と思って見てました。

――では、仲がよくなったきっかけは?

はじり いちばんは、お互いがテレビっ子だったことでしょうね。僕らが通っていた高校は進学校だったので、バラエティ番組を観ることを禁止されている子が多くて、そんな中で唯一共通の話題で盛り上がれるのが皆川でした。

皆川 それも本当にコアな内容で。「昨日の後藤(フットボールアワー・後藤輝基)のツッコミのあのフレーズ、面白かったなぁ」とか、当時は高校生なので後藤さんを呼び捨てですが(笑)、すごく細かい話でもはじりとは通じるので、よくしゃべってましたね。

――お互いセンスが似てたのでしょうか。

はじり お笑いだけですね。それ以外はまったく似てないです。僕は当時からアニメも漫画も好きでしたが、皆川はお笑い以外、興味がないので。

皆川 お笑いが趣味やから……。だから、2人で遊びに行ったりはしなかったです。学校の休み時間にしゃべるというだけで。そう考えたら、高校当時からお笑いの話しかしてないかも。それ以外は部活も趣味も、一緒にいるグループも違う。僕は結構マジメですけど、はじりはちょっとだらしないほう。人間性も逆なので、世間の方が思い描くような同級生コンビではないですね。

――「2人で食事に行く」と聞いていたので、仲良しコンビなのかと思っていました。

皆川 いや、もし2人で暮らし始めたら、たぶん僕がハゲると思います……。

はじり それでも、いまはいい距離感になりましたけどね。

皆川からの電話を「着信拒否」

――優勝会見で「一時期(コンビ間が)モヤモヤした時期があった」と話していましたが、何があったのですか。

皆川 3年ほど前、はじりが遅刻を繰り返したことで僕がめちゃくちゃ怒ったんですよ。もう、「おらぁ〜!」っていう感じで。そこから、はじりが僕の電話を着信拒否しまして……。

はじり かかってきた電話をぜんぶ無視して、原田(ビスケットブラザーズ・原田泰雅)と8軒飲み歩きました。1軒目がガラス張りの店やったんで、「あいつ(皆川)のことやから難波を捜索してるかもしれん。ガラス張りはヤバい」って1杯飲んですぐに出て、地下の店に行きました(笑)。で、2日後の劇場出番の時に当時のマネージャーが取り持ってくれて話し合いの場を設けたんですが、「もう辞めます」って言いました。

皆川 「もう解散します」って。ほんまにあれはヤバかったですね。

――どう乗り越えたのですか?

皆川 原因は、はじりの遅刻だとしても、僕の言い方が悪かった。それで素直に「ごめん」って謝りました。

はじり その時、意地を張ってたら、ほんまに解散していたと思います。

皆川 15歳ではじりと出会って18歳でこの世界に入り、今年で28歳になりますが、僕の考え方がずっと堅くて、はじりに対して「コンビはイーブンのはず。なんで俺と同じ労力をかけへんねん」という子どもっぽい考え方を押し付けていたんです。でも、いまは大人になって「無理なものは無理やし、別の人間同士」って思えるようになりました。

――10年の年月を経て、成熟した上での優勝だったんですね。

皆川 だから、いまでよかったかも知れないです。もし途中で受賞していたら、当時の堅い性格のまま走り続けていたかもしれません。

――そんな10年の中で、お互い変わったなと思うところはありますか?

皆川 やっぱり大人になれたことですね。はじりは基本的にだらしないので、“だらしない”というフィルターを通して見ていたら、まわりからいくら「あいつ面白いな」と言われても、「でもあいつはだらしないし」となかなか認められなかったんです。でも、そのフィルターを取り払ったいま、やっぱり面白い。僕の思いつかないような発想があるし、根性もある。そう思えるようになりました。

はじり 僕は正直、学生時代からあんまり変わってないんですよ。でも、そんな僕に皆川が合わせてくれるようになったから、関係がよくなってきたのかなと思います。

皆川 よく、「子どもがいなかったら離婚してるわ」って言うご夫婦がいますよね。僕らも同級生じゃなかったら解散してると思います。でも僕らはNSC(吉本総合芸能学院)出身じゃないし、お互い相方しか知らないから繋ぎ止められてるだけで。もしNSCで出会っていて、「別にほかに何人もいるし」とかならとっくに解散してたかもしれません。

――それでもコンビでい続けられるのは素晴らしいことだと思います。

皆川 (優勝直後の)会見でも話しましたが、一緒に飲みに行くのは、あえてそういう話し合いの機会を作っているんです。正直、照れくさいし面倒くさいんですが、それでも2人でしゃべって目指している方向性を確認しておきたい。その方向性がピッタリ一致しているのが大きいですね。いまのところ、月に一度くらいですが、そこまで頻繁に行く必要はないかな、と思ったり。

はじり (レギュラーラジオ番組の)『ネイビーズアフロの聴けばミヤコ!』(KBS京都)が毎週あるから、わりとしゃべるようになったんですよね。だから、お互い内緒にしてることもとくにないかなあ。内緒にしてたら、しゃべることがなくなってしまうんで……。

「霜降り」や「コロチキ」は意識していない

――改めて、相方に感謝していることとは?

はじり 性格がまるで違うので、僕がやらないことをやってくれるんです。僕はすぐ怠けちゃうんですが、ずっと引っ張ってくれる。それが結果としていい方向に進めているので、そこには感謝しています。

皆川 はじりはほんまに、大人になっていく僕をずっと優しく見守ってくれてます。繰り返しになりますが、いま思い出したら“なんであんなことを言っちゃったんやろう”と思うことがいっぱい。怒りに任せてホテルの部屋に呼びつけて「お前おもろないんじゃ!」って言ったことも……。

はじり 「お前おもろないんじゃ」と「メガネが腹立つんじゃ」は、いまでも絶対に忘れません(笑)。「メガネ似合わんのじゃ」ならわかるけど、「メガネが腹立つ」って……。すぐメガネ外しました。

皆川 僕が逆の立場なら、たぶん耐えられないです(爆笑)。

――同期には、霜降り明星やコロコロチキチキペッパーズなどがいますが、意識していたりするんでしょうか。

はじり 先ほど話したとおり、NSCに行っていないので、同じ芸歴ではありますがそんなに意識はしていないですね。それよりビスケットブラザーズとか、よく飲みに行く身近な後輩のほうが気になります。

皆川 僕も同じです。霜降り明星が『ABCお笑いグランプリ』で優勝した時(2017年)は、僕らの世代で最初に賞を獲ったので悔しさはありましたが、いまとなってはそんなに意識していないです。それより、最近ならコウテイとかすごく結果を出しているし、ずっと頑張っているのをすぐそばで見てきたので。

先日も、九条(コウテイ・九条ジョー)に「お前、めっちゃ頑張ってるな」と言うと、「僕は皆川さんがずっと夜遅くまでネタを書いているのを見てきてるから、頑張ってるんです」と言ってくれたんです。近くにそういう存在がいるのは、すごい大事なことやな、と思いました。モチベーションが上がるし、後輩に良い手本を示せているのかな、と。でも最近、それにかこつけて甘えている自分もいる。もっと引き締め直さないと、と思ってます。

――引き締め直す、というと?

皆川 僕ら、大阪で毎月単独ライブをやってるんですが、来年は東京でも毎月単独をやろうと。単純に、ネタ数と舞台数を増やすということですね。同じことを繰り返しているだけでは成長しないと思うので。正直、不安はあるんですが、後輩に手本を示す意味でも、不安とか言ってる場合ではない。自分らに何かを課すのはしんどいですけど、でもやるしかない、と思ってます!


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