ラフマガでは9月3日から4日間にかけて芸人ライター記事を掲載しています!

本日のライターはあわよくば・ファビアンです。

芸人が芸人のYouTubeを紹介するとどうなるのでしょうか。では、どうぞ!

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2019年M-1グランプリの決勝に進出し、『狂言風合コン』の漫才で話題になったすゑひろがりず。今回は彼らのYouTubeチャンネルにて、狂言師・野村太一郎さんをゲストに招き、ネタへのアドバイスをしていただいたのでレポートします!!

狂言師・野村太一郎とは

今回、すゑひろがりずに狂言を教えてくださった野村太一郎さん。
和泉流能楽師狂言方で、五世野村万之丞の長男。現在は野村萬斎さんを師匠として活動しています。
最新作は『白雪姫』。父である五世野村万之丞の初演の作品『白雪姫』に、能と狂言を足してリメイク。師である野村萬斎さんの監修のもと、主演と演出を行いました。

ここで、すゑひろがりずが「そもそも、能と狂言ってどう違うんですか?」と質問。

野村太一郎さんがわかりやすく教えてくれました。

能:面(オモテ)をつけた和製ミュージカル。歌と舞によって成り立っている。

狂言:みじかな話題を拾って、言葉と仕草によって楽しませる。

歌舞伎:派手な衣装と演出がある大衆演劇。歌舞伎が発祥したときには、面は高価だったため、隈取り(歌舞伎独特の化粧法)が行われるようになった。

さらに、事前に『白雪姫』を見て、7人の小人の完成度に驚いたというすゑひろがりず。
その登場シーンを太一郎さんに教わりました。

あまりの速さの違いに、戸惑うすゑひろがりず。
最終的に、三島の頭にある疑問が浮かびました。

『足の裏にローラー入ってます?』

さらには、狂言におけるりんごの食べ方を教わったり、面をつけさせてもらい、本物の狂言に触れたところで、前半の動画は終わります。

すゑひろがりずのネタへアドバイス

今まですゑひろがりずは自分たちのネタを『狂言風・伝統芸能風』と言ってきました。

その理由は「本格的な方に、怒られないようにするため」だと白状。
これには野村太一郎さんも苦笑い。

ここで、本物の狂言に少しでも近づけるアドバイスを頂こうと、まずはネタ披露。

選んだのはM-1でも披露した『居酒屋で注文するシーン』。

南條「我はこれより、注文をいたそうと存ずる。ピロリンポロリン」
三島「はあーーっ」
南條「来たか」
三島「なんぞ、御用で?」
南條「人数分の酒を持って参れ」
三島「心得ました。さすらば、店のものを呼んで参りまする」
南條「お主は誰そ?」

あまりの緊張で、オーディションより緊張したと言うすゑひろがりず。

太一郎さんは、真剣な顔でふたりにアドバイスを送ります。

まず気になったのは、セリフよりも仕草。

野村「南條さんは手を握っていて、三島さんは開いている。和泉流の東京の狂言は、親指に人差し指をかけて握っている」

自分だけが出来ていた南條は、得意顔で、三島に激しいツッコミを入れていました。

ここからはセリフをアドバイス。

その1
音は三度繰り返すことが多い。店員を呼び出すときの『ピロリンポロリン』は、繰り返してはどうか?

その2
言葉のアクセントは、二文字目に来ることが多い。そのあと、だんだんと下がっていく。それを意識して「心得ました」などのセリフを言ってみてはどうか?

その3
「はあーーっ」などの伸ばす言葉は、もっと長い。音量は、最初小さく、だんだん大きく。

ここで披露していただいた本物の「はあーーっ」のあまりの長さに、すゑひろがりずも驚きを隠せません。

こうしてすゑひろがりずのネタ・本格狂言バージョンが完成しました。

あまりに長い三島の「はあーーっ」に、笑いがこらえきれない南條。

さらにこのあとM-1でも披露した「召して召して召して」という狂言風イッキコールも、太一郎さんのアドバイスのもと新バージョンとして完成し、コラボ企画は大成功で幕を閉じました。

今回生まれ変わったすゑひろがりずのネタ、劇場や配信でもみられるのでしょうか?
要チェックです。

すゑひろがりずはこのほかにも、ゲーム実況や、外来語を使わない企画など、自分たちの芸風を前面に出したYouTubeチャンネル『すゑひろがりず局番』を運営していますので、ぜひチャンネル登録してみてください!

さらに野村太一郎さんが主演・演出をつとめる新作能『白雪姫』は動画配信のほか、DVD・ブルーレイでも発売中。こちらはクラウドファンディング「SILKHAT」で受付中です。

※画像・参考: すゑひろがりず局番